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専門職が立ち上がって欲しい(2) 実は、私の家は岩手県・一関のお米を食べていました
http://takedanet.com/2012/03/post_c458.html
平成24年3月6日 武田邦彦(中部大学)
あるテレビ番組で私が「一関には放射性物質が降下した」と「事実」を述べたら、一関市長と議会から猛烈な抗議を受けました。一関市が抗議するのは私でなく、放射性物質を飛散させた東電(当て字で恐縮ですが、本当は「盗電」と呼びたいぐらいの気分ですが)と、一関の汚染を知らせなかった文科省や国交省と思います。
危険をお知らせしたので、感謝されると思ったら思わぬ反撃でびっくりしました。公的な活動も制限されましたが、それだけ一関市の人は震災や汚染で苦しみ、切羽詰まっていたのでしょう。
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ところで、私の家では一関の信頼できる農家の方から送られてきた汚染されていない(ベクレルの測定された)お米を食べていました。
今回の事故で東北の農家の方が苦しんだのは、「風評」ではありません。むしろ「風評」を創り出したのは、政府、自治体、そして東北の農業関係者でした。消費者はもっと素直で「汚染されていなければ食べたい」という気持ちであり、「東北の人を助けたい」という日本人だったのです。
本当の意味で「東北の人を助けたい」と思っている人を東北の自治体が裏切ったように私は感じます。日本人はそんなにダメな民族ではありません。
一関のお米が食べられないのではありません。ベクレルが測定されていないお米が「危険」だからです(もちろん1キロ40ベクレル以下です)。ものごとは「それを作る過程が問題ない」か、「そのもの自体が測定されている」ということによって「安全」になるのです。「それを作る過程で問題があるのに、測定されていない」のを無理矢理「安全」といって「風評」を作り出したのは自治体と農業の方だったのです。
一関のお米は実に美味しいので、汚染さえされていなければもちろん食べたいのは当然です。私たち食べる方が「汚染されていない」という確信を持つことができるのは、「農家の方が安心して食べることのできる農作物を作ろうという意思があり、汚染地域ではベクレルを測定している」という2つの条件が必要だからです。
法律で定められた被曝限度をねじ曲げたり、「政府が1キロ500ベクレルまで安全だと言っているから、それでよい。我々は自主的に決める力はない」という農業団体も問題です。「農作物が供給できないから、健康を損ねても良いから被曝限度を上げる」とした食品安全委員会のメンバーはさらに責任が重大ですからすぐ辞任し、原点に戻り、風評を無くすように努力してください。
私の知り合いの「安心して食べられる農作物」を目指してきたある福島の農家の方は生産をおやめになりました。安心して食べられる農作物を作ることができないからです。このような本当の意味でも農家の方は「被曝しても大丈夫。汚染された農作物をみんなで食べよう」というねじ曲がったキャンペーンで苦しむのです。
汚染を測定すれば、一関の農作物の10分の1も汚染されていないでしょう。そして信頼されていたはずであることを考えると、実に残念です。
でも、日本は本来、官僚が支配する国ではありません。善良で誠実な日本人の国です。農家の方がもっと意思を強くして、「目の前にお米が二つある。一つは汚染の心配のない鹿児島のお米、一つは10分の1だけれど汚染されている一関のお米。どちらを選ぶお母さんが日本のお母さん?」という問いをここでもう一度、考えてください。
日本人の農家らしい善良で誠実な農家になってもらいたいと思います。日本国は私たちのものです。原子力の通常予算(約5000億円)は汚染された農作物を全量買い上げても、その6分の1以下にしか過ぎません。農家が頑張れば測定して、汚染された農作物を通常価格で全量、買い上げることができるのです。
今こそ、大切な日本の食材を提供している農家の方、立ち上がってください! 消費者、子供を被曝させないでください。
音声
【178】 専門職が立ち上がって欲しい(2) 私の家は岩手県・一関のお米を...
http://www.youtube.com/watch?v=l83IFv__mKE
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