http://www.asyura2.com/12/genpatu21/msg/573.html
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『プルトニウムは飲んでも安全』発言で一躍有名となった大橋教授が、自身のホームページでこの発言に関する思いを吐露したようです。
これは先輩、友人、教え子に参照してもらうためだと大橋さんは書いていますが、ネットで公開しているわけですから公的な文章だと受け取ってもいいでしょう。
しかしまあ冒頭からスゴイスゴイ。
『客観的に見て、プルサーマルに安全上の課題はない。技術的な問題点を追及するのは難しいだろう。これもあってか、反対派からは、水蒸気爆発が起こるのではないか、プルトニウムは1グラムで100万人が死ぬ、といった反原子力の一般的なプロパガンダが提示された。』
三号機(プルサーマル)の大爆発をテレビで見せられて庶民は心配しているのだが、大橋センセーが“客観的”に見れば安全らしい(笑)
さらにそういった(水蒸気)爆発の懸念について『プロパガンダ』で一蹴している。じゃああの爆発はなんだったのかね?
続く文章でも『原子炉事故の場合には水蒸気爆発は起こらないと考えられている』と教科書で習ったのか知らないが、とにかく(水蒸気)爆発は起こらないと必死の形相。だったらあの爆発はなんだったのかと訊きたい。
その後も“イデオロギー”だの“客観的”だの価値判断にまみれた言葉のオンパレードで、原発問題を“政治問題”にしたがっている印象しか受けなかった。
あとプルトニウムを飲む気はないらしい(笑)
原発推進派がこのレベルなら、もう日本で原発再稼働はないだろう。
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プルサーマル公開討論会に関する経緯について
2012年2月28日
東京大学 大橋弘忠
プルサーマルに関して、これまで週刊誌で取り上げられ、ネットでも話題になっていることから、先輩後輩、同僚、友人、教え子、研究室学生などの方々に参照いただくため、ここに経緯をまとめておきたい。
1.プルサーマル公開討論会の本質
2005年12月に佐賀県主催で行われた討論会に登壇した。議事の様子は佐賀県のホームページで公開されている。
この討論会は、原子力の是非そのものではなく、プルサーマルを実施するにあたって安全上の問題がないかどうかを問うもの。私からは、安全確保の考え方を踏まえてプルサーマルは普通の燃料を使う場合と比べて同じ安全余裕をもっていることを説明した。
客観的に見て、プルサーマルに安全上の課題はない。技術的な問題点を追及するのは難しいだろう。これもあってか、反対派からは、水蒸気爆発が起こるのではないか、プルトニウムは1グラムで100万人が死ぬ、といった反原子力の一般的なプロパガンダが提示された。
2.説明責任
推進派であろうと反対派であろうと、何か技術的なことがらを主張する際には、その根拠やそう思う理由を説明することが必要だ。それで、水蒸気爆発が起こるという根拠は何か、プルトニウム1グラムで100万人が死ぬと思う根拠は何かを聞いた。
水蒸気爆発については、根拠がないということだった。ちなみに、水蒸気爆発が起こるためには、溶けた金属が細かく分散してエネルギーをその場で静かに蓄える状態が不可欠。原子炉事故の場合には水蒸気爆発は起こらないと考えられている。
プルトニウム1グラムで100万人については、単に理念的な話をしているだけで、現実には起こり得ないこと、プルトニウムが水に溶けにくいことなどを指摘した。これもちなみに、米国でプルトニウムを誤って吸引した事故があり、また核実験で大量のプルトニウムが大気に放出されているにもかかわらず、これまでプルトニウムで死亡したという症例は確認されていない。
3.プルトニウムは飲めるか
プルトニウムは水に溶けにくいので、仮に人体に入っても外へ出ていく、と述べたのが、それならプルトニウムは飲めるのか、飲んでみろ、となっているらしい。文脈を考えればわかるのに、いまどき小学生でもこんな議論はしないだろう。
4.話し方について
上のような経緯で、反対派の識者を追及し、追い詰めているように思われるのだろう。不遜だとか話し方が気に食わないという指摘を受ける。イデオロギーにあふれた原子力反対の立場からみれば、そういう強いバイアスで見ているからだと思う。受け取り方なのでどうしようもない。
ただ、自分のイデオロギーのみに基づいて、それに合うか合わないかだけで、これは正しい、あれは間違いという単純なスタンスは、何なのだろう。
5.「やらせ」事件
この討論会について、九州電力のいわゆる「やらせ」が問題となった。私は、佐賀県から依頼されて登壇したもので、話す内容や質疑などについて九州電力からの連絡は一切なかった。
客観的にみれば、この種の討論会は、推進派も反対派も動員をしてそれぞれの立場から質疑を行うのは当然であり、違和感はない。国会答弁でも何でも同じだろう。目立ちたがり屋の弁護士さんが「やらせやらせ」と言い出し、それに社会全体が翻弄されただけではないだろうか。
6.マスコミ報道
この件に関しては、マスコミからの取材をすべてお断りしている。回答したことはない。技術的にわからなければ聞きに来れば良いのに、こちらへの連絡からしてそもそも、原子力反対の立場で問いを投げかけてくるものが多い。おそらく記事構成もすでに決まっているのだろう。
まったく面識のないある週刊誌記者は、いきなりメールを送りつけてきて、その日の何時までに文書で回答せよとのことだった。一体何様なのか。
http://syrinx.q.t.u-tokyo.ac.jp/120228.html
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