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評論家広瀬隆氏が語る重大事態![福島第1原発4号炉が危ない!]
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2012-03-01 15:59:11 杉並からの情報発信です
野田首相は大事故を起こした福島第1原発の1号機から4号機の原子炉につい
て、【原子炉はすべて[冷温停止]状態となり工程表の第二ステップは終
了、[事故は収束した]】と昨年12月16日の記者会見で宣言しました。
政府と東電と大手マスコミが[福島原発事故は収束した]と大嘘をついて国民を
騙していますが、事態は[収束]どころではなく[日本滅亡]の危機に 直面し
ていると評論家広瀬隆氏は重大な警告を発しています。
以下に全文を転載しますのでぜひお読みください。
(転載開始)
【原発破局を阻止せよ!No48】[福島第1と浜岡末期的事故の予感]広瀬隆
[週刊朝日]3月9日号
以下に書くことが”万一”であれば書かないが、フィフテイフィフテイと言われる
ほど、相当に確立が高い事なので、筆をとることにした。どうも、気 が気では
ないことがある。
私は2月初めにフクシマ大事故の連続講演会をした折に、会場の人に向かって、
本心からこうお願いした。
[福島第一原発の内部で何か”異常”が起こっているような気がします。皆さん、
逃げる用意をしておいてください。ただ逃げるという漠然とした考え ではな
く、どのような交通手段をつかって、どこに向かって移動するのかを、きちんと
家族で話し合っておいてください。普通のマスクではなく、放射 性物質の粒子
を吸い込まないしっかりとした防塵マスクを、家族全員一人ひとりが常にポケッ
トに入れて生活してください]と。
自分自身、ストレステストの愚かさを、書いたり語ったりしている時ではない様
な木がしてならないからである。ひょっとすると、そんな事を議論して いる時
間がないかも知れない。その前に、もうすぐ日本が終わるのではないか、という
世にも恐ろしい日が目の前に近づいてはいないかと、胸騒ぎがする。
それは、昨年に爆発した福島第1原子力発電所の4基の原発が、1年経つうちに
次第に内部から弱ってきて、大崩壊する可能性があるからだ。また同時 に、日
々の余震を見ていると、静岡件を直撃する東海大震災が、明日にも起こって、浜
岡原発の3基が大爆発する日が迫ってきているかも知れないと、 悪夢が頭をよぎ
るからである。それは、昨年の3月12日から15日にかけて連続爆発が起こって、
日本全土を襲った恐怖よりも、はるかにケタ違いの 放射性物質が放出される”人
生最後の事態”である。
本誌の連載45回[揺れる日本列島 数十年続く激動期]で、この余震は何時ま
で続くかということを解説したた通り、われわれ日本人は、誠にまずい 時期に
生まれあわせてしまったのだ。[地震・雷・火事・親爺]の諺は、まず、一番に
地震がこわいという教えである。
福島第1原発は、4基とも危ないが、とりわけ4号機の原子炉建屋は、昨年の
プールから生じた水素の大爆発で、ほとんど骨組みしか残らないほど大崩 壊し
てしまった。東京電力は、傾いて倒壊寸前のこの建屋のプールを補強するため、
応急処置の工事をしたが、それは、何本かのつっかい棒を入れただ けである。
その支柱の下は、補強できないまま、実は脆弱な基盤の上に、つっかい棒が立っ
ているという、いい加減な状態のままである可能性が高い。 なぜ完全な修繕に
すぐとりかからないのか、東電の判断が、われわれには分からない。
この大気中に向きだしのプールには、不幸にして通常運転で原子炉が抱える[数
個分]の使用済み核燃料が入っているとされる。
その量は、10−15年分の運転期間に相当するウラン・プルトニューム燃料が
入っているということになる。元日に東北地方・関東地方を襲った地震 のあ
と、このプールの隣にあるタンクの水位が急激に低下したので、プールに異常が
起こったことは容易に類推できる。さらにその後、1月12日と 23日に、た
て続けに、福島第一原発のある浜通りを激震が襲ったので、私は生きた心地がし
なかった。
私が福島県内の講演会で語った[逃げる準備をしておきなさい]という危惧は、
建屋の屋上階にあるプールが、大型の余震で崩壊してドサッと崩れ落 ち、これ
らの大量の燃料がむき出しとなって、原発の敷地に転がり出す末期的な事態をお
それててきたからである。その時、現場には人間がいられなく なる。作業員も
東電社員も全員が逃げ出さなければならない。それは1−6号機のすべての事故
処理を放り出してしまう事態だから、次々と新たな爆発 を誘発する恐れが多い。
大量の燃料が燃え出す可能性
ところが東京に帰宅後に読んだのが、先週号で紹介したアーニー・ガンダーセン
氏の著書[福島第一原発ー真相と展望](集英社新書)である。そこに は、明
日にでも”日本滅亡”が起こっても不思議ではないことを裏付けるように、この4
号機が抱えるトテツモナイ危険性が警告されていたので、ます ます自分の胸騒
ぎが本物であると感じるようになった。私の危惧は杞憂どころではなかった。そ
れより恐ろしいことが起こる可能性があるというのだ。
ガンダーセン氏によれば、大型の余震でプールに亀裂が入り、水が漏れて沸騰し
てゆけば、燃料棒の金属そのものが燃え出し、この大量の燃料が一挙に 大気中
で燃えるという世にも恐ろしい事態になれば、人類史上に経験したことのない事
故であり、一切の対策がとれないまま、日本列島が壊滅すること について、論
理的な解説がされていた。私は昨年来、家族には[本気で日本から逃げることを
考えておくよう]常々いっているが、彼もまた、[東京の 友人には4号機が崩
れれば即座に逃げるよう助言しています]と述べている。
彼は、そのようなカタストロフィーを招く震度7の最大の揺れが起こる確率は低
いとしているが、おそらく昨年来われわれが体験してきた、浜通りを 襲ってき
た震度5や6の続発については、あまり知らないだろう。こうした中地震の続発
がプールのコンクリーに与えてきた疲労は、相当なものに達し ている。した
がって彼の知識と、日本人の知識を突き合わせると、大地震でなくとも、コンク
リートの亀裂から水が漏れる可能性は高い。
たった今、内部の温度も、中性子も水素もまともに測定できずに、現場を管理し
ている東電ばかりではない。日本のあらゆる原子力関係者は、昨年に4 基まと
めて水素爆発が起こるままに放置していた人間ばかりである。日本人の生命を守
るために、こうした事故を未然に防ぐ能力という点で、おそろし く頭が悪いと
しか言いようがない。4号機に何かあれば、私の事故シナリオであれガンダーセ
ン氏の事故シナリオであれ、もう手がつけられない。致死 量を浴びる急性放射
性障害によって、バタバタ人間が倒れてゆく事態である。
東電も、真っ青になって震えながら、こんどこそ[直ちに健康に影響が出ますか
らすぐに早く遠くに逃げてください]と記者会見するはずだ。
一方、国は当面のパニックを避けるために、それを隠そうとするだろう。
富士山周辺の余震が続発している今、浜岡原発を直撃する東海大地震が起こっ
て、3基が一瞬で大爆発する可能性も、昨年の大震災前日、3月10日よ りは
るかに高くなっている。電源喪失を論じているヒマはまったくないほど、バタバ
タと人間が倒れてゆく”日本滅亡”の事態である。今度こそ、どう あっても、私
の最悪の予測は外れなければならない。そのためには燃料棒を取り出し、冷却機
能を備えた容器(キャスク)に移し替えて、地震の影響の 少ない場所に保管す
るしかない。政府はただちに、この国家プロジェクトに取り組むべきだ。
(転載終わり)
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