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菅首相らの介入「無用な混乱」 民間の原発事故検証委
http://www.asahi.com/politics/update/0228/TKY201202280654.html
2012年2月28日23時41分 朝日新聞
東京電力福島第一原発の事故原因を民間の立場で調べる「福島原発事故独立検証委員会」の北澤宏一委員長は28日、調査報告書を野田佳彦首相に手渡した。報告書では、官邸の初動対応が「場当たり的で泥縄的な危機管理だった」とし、当時の菅直人首相ら官邸主導の介入が「無用な混乱やストレスで状況を悪化させるリスクを高めていた」と指摘した。
報告書によると、官邸中枢は震災直後から東電や経済産業省原子力安全・保安院に強い不信感を抱いていた。3月11日夜、福島第一に電源車を手配したが、接続コードがないなど東電の能力に不信感が募った。
福島第一原発に代替バッテリーが必要と判明した際、菅首相は自分の携帯電話で「必要なバッテリーの大きさは? 縦横何メートル? 重さは? ヘリコプターで運べるのか?」などと担当者に直接質問して熱心にメモをとった。同席者の一人は「首相がそんな細かいことを聞くというのは、国としてどうなのかとぞっとした」と述べた。
原子力安全委員会の班目春樹委員長は第一原発に向かうヘリで菅首相から「おれは基本的なことはわかっている。おれの質問に答えろ」と一喝された。班目委員長は「私としてはもっと色々伝えたかった」「菅首相の前で大きな声で元気よく言える人は、相当の心臓の持ち主」と述べた。
突然の首相の訪問については吉田昌郎所長は難色を示し、「私が総理の対応をしてどうなるんですか」と、テレビ電話で本店と激しいやりとりをする場面もあった。
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