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日本記者クラブでの会見。以下要約です。
* 福島で事故収拾にあたり、日本そして世界を救ってくれた勇気ある人々に感謝したい。
* マークI型は出力に比べて格納容器が小さすぎる欠陥設計である。
事故があれば地上から浮き上がってしまうのでストラップで固定したのが最初の修正。
1979年にスリーマイル島(TMI)事故で想定外の水素爆発があり、10年ほどしてさらにベントを追加。
これは放射能を封じ込めるという格納容器の目的に反するものだ。
* 福島原発が建設された70年代の想定よりも強い地震や津波の可能性が
80-90年代に指摘されたのに、何の対応策も取られなかった。
* マークIの欠陥設計、地震津波対策の無視、規制当局と東電の馴れ合いという3つの要因が
福島の事故につながった。
* 100年に1度ではなく、2万年に1回の災害を考えなけなればならないが、それは難しい。
* 20年前にすでに津波が来る可能性を認識しており、ディーゼル発電装置を
高台に移動すべきだった。1億ドルほどかかったろう。
* たとえ外部電源が生きていても、海沿いの冷却用ポンプが機能しなかったので、
事故は避けられなかっただろう。海沿いに設置せざるを得ないポンプをどう守るかは難しい。
* バックアップ・バッテリ容量も問題で、4時間ではなく2日間は持たないとだめだろう。
* 1号機は衝撃波が音速より遅い爆燃である。3号機は衝撃波は超音速であり爆轟である。
爆轟がどうして起きたのか解析する必要がある。
* 事故2日目に、私はCNNでレベル7だと言ったが、米エネルギー省はレベル5だと説明。
TMIの事故と同じで、当時者は事故の重大性を認識していたが、本部に連絡が行くにつれ、
判断と対策が遅くなった。
* CNNで半径50キロ以内の子供と女性は避難すべきと私は言ったが、
レベル7という深刻度を政府・東電は理解せず避難させなかった。
* TMIでは燃料を取り出すだけで20億ドルかかった。建屋解体は含まない。
福島は炉外に出てしまっているので10倍は複雑だ。
* 炉外に出た燃料を取り出す技術はどこにもない。
今後20年をかけてロボットなどを活用した技術を開発するしかない。
* 今後25年で除染に2500億ドル、福島だけで1900億ドルかかるだろう。
* ノース・キャロライナ大学スティーブ・ウイング博士のTMIの疫学的研究に基づくと、
福島の事故により今後20年で100万人が発がんするだろう。
* 汚染物をそうでないものと混ぜ薄めて焼却するのは間違っている。
穴に埋めても必ず漏れる。短期間では安上がりに思えるが、
300年の保管を考えると高くつく。
* 事故、現状の深刻さを政府は理解する必要がある。
東電を守るのが第一、国民は第二になっている。
* 日本も世界もエネルギー問題の分岐点にある。
三菱など日本企業は再生可能エネルギーに関するすばらしい技術を持っている。
違う道を歩む決断さえすればチャンスが生まれる。
一極集中ではなく分散型発電にもっていくことができる。
簡単ではないが地震大国にこれ以上原発を建設するよりはずっとよい。
古い技術で世界を後追いするのではなく、新技術で世界をリードすべきだ。
(質問)
「狭く人口の多い日本にはどのくらいの数の原発が適当か」
原発立地には冷却水、地震、人口密度の3つの条件がある。
地震が多く人口密度が高い日本では非常に難しい。
これらの条件を満たすためにはコストが上がってしまい、他の発電のほうが有利になる。
「マークIの欠陥について、GEから日本側に使わないよう連絡はなかったか」
設計者本人が問題を指摘しているのにもかからわず、GEは欠陥を認めていない。
当時の基準を満たしたし、その後いろいろ改良を加えたので問題はないという立場だ。
米国NRCも日本政府も東電も欠陥を一切認めていない。
「プルサーマルの影響はどうか」
セシウムやストロンチウムよりもプルトニウム汚染が深刻。
MOX燃料は炉内に30体だけだったのが不幸中の幸い。
「使用済み燃料の処理はどうしたらよいのか」
昔は5年もあれば解決すると思ったが、結局いつまで経っても解決しなかった。
25万年も保管しなければならず、地下処分もいつかは問題が出てくる。
日本は地震があり人口過密で、非常に条件が厳しい。
私を含めて誰も答えを持っていない。
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