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小出裕章氏:クウェートの原発政策中止とアメリカNRCの3月11日〜の議事録情報開示@たね蒔きジャーナル
http://bochibochi-ikoka.doorblog.jp/archives/3297320.html
2012年02月22日22:17 ぼちぼちいこか。。。
2012年2月22日 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章・たね蒔きジャーナル
http://www.youtube.com/watch?v=quF48JAIoe4&feature=player_embedded
【以下、お時間の無い方のために内容を起こしています。ご参考まで】
(水野氏)東京には近藤さんです。
まず、今お伝えしたニュース、クウェートでの原発計画をやめたという話。小出さん、わずか事故から4カ月後にこういった判断を下す国が外国にはあるんですね。
(小出氏)すいません。今の今まで知りませんでした。
(水野氏)どう感じられます?第一印象ですけど。
(小出氏)まぁ、正常な神経を持ってればそうだろうと思います。
(水野氏)近藤さん、事故から4カ月で決定ですって。クウェートは。
(近藤氏)やっぱり原発を断念した理由は、福島だっていうんですからそうでしょうけども。いわゆる中東でこういう計画を放棄するってことは、『核』を放棄するということですよね?
(小出氏)そのとおりです。
(水野氏)あぁ!そういうことなんだ!
(近藤氏)そういう意味では僕は実に立派だと思いますよ。
(水野氏)単にエネルギーの枠というわけではないわけですね。
(小出氏)はい。中東とかもそうですけども、原子力発電をやるということは、何がしかは必ず核を開発するということと結びついています。クウェートっていう国がどこまで本気だったかは知りませんが、やはり「これはヤバい」と思ったのだろうと思います。
(水野氏)そして最初にお伝えしましたアメリカの原子力規制委員会が公表した内部文書のニュースなんですが、これはですね、小出さん、まず私が「あぁ、こういうことか」と思いましたのは、アメリカも事故直後から事態の深刻さをよく判っていて、最悪の事態を想定して人を逃がそうとしたわけですよね。
(小出氏)そうです。
(水野氏)ただ、その最悪の事態を想定した根拠は、いうても日本からのデータなんですよね?
(小出氏)はい。そうです。
(水野氏)つまり日本でも同じデータを使って同じような判断を下すことはできたというふうに小出先生は思われますか?
(小出氏)もちろんです。ですから、つい先日も原子力委員会の近藤さんという委員長がいるんですが、近藤さん自身が最悪のシナリオというのをその当時もう作っていて、250q先まで強制避難させなければいけなくなるということを当時から言っていたわけですし、私自身もそう思っていましたし、やはり米国が言った80qなんていうものは、
「まだ緩すぎる、ひょっとしたらばもっと酷いことになる」
というのに私も当時から思っていました。
言ってみれば専門家であれば当然そう思っていたのです。
(水野氏)だけど、原子力安全委員会は、結局そっちに動きませんでしたね?
(小出氏)はい。日本の場合には、とにかく住民のパニックを防ぐということが一番の重要項目になってしまっていて、被曝を避けるということは二の次にされてしまっていました。
(近藤氏)小出先生ね、パニックを防ぐっていうのは、いわばある種、自分たちにとってあまりいい結果をもたらさないという判断があるからだと思うんですよ。僕はマスコミの人間だから思うんですけどね、パニックを起こすか起こさないかというのは、我々が考えるべきことじゃないんです。住民サイドでそれを判断すべきことですから、必要な情報を僕は出すべきだと思うんですね。
(小出氏)はい。近藤さんがそう言ってくださるのは私は嬉しいです。でもマスコミという人たちがきちんと情報を出すということでやっていただきたいと思うし、もちろん政府だって情報をきちっと出す、そしてそれは住民自身が判断するというふうにしてほしいと私は願います。
(水野氏)ただ、この80qというふうにアメリカ政府が言っていた時、日本ではどうだったかといいますと、最初3qって言ってましたね。避難。
(小出氏)そうです。
(水野氏)で10qは屋内退避と。それから20q避難で30qまでの方は屋内退避というふうに小出しだったんですよ。
でも、これももっと言えばメルトダウンしてる可能性を認めるか認めないかが大きく判断を左右したかと思うんですね。今回のことで判る一つは。
(小出氏)もちろんそうですけれども、ただし、既に12日、地震が起きて1日後には、1号機の原子炉建屋が吹き飛んでいるのですね。それはもう既に原子炉がメルトダウンしているということを示している、専門家であれば誰でもわかるのです。
ですから、その段階でもちろん米国の原子力規制委員会もそのことを判っているわけですし、場合によっては格納容器からの大量の放射性物質の放出があると彼らも考えたし、私も考えました。
ですから私は「逃げる準備をしてください」と言って12日に皆さんに警告しました。
(水野氏)そうですよね。その警告をなさっていることを知って、私たちたね蒔きジャーナルは小出先生に連絡差し上げて、3月14日からこうやって解説をしていただくことになり、14日のときに「1mでも遠くに逃げてください」と小出さんがおっしゃったのを覚えておりますが・・・。
じゃあ政府も判っていた。
(小出氏)だって東京電力が「もう放棄して撤退したい」と言ったんです。それで菅さんがそれを聞いて、これではダメだと言って東京電力に乗り込んで、撤退を許さないということがその時に起きていたわけで、当の本人である東京電力がもう持ちこたえることができないというくらいの判断をしていた時期だったのです。
(水野氏)うーーん。しかしながら、その情報が今回アメリカから入ってきてですよ、日本で開示されたわけじゃないんですね。
これをどう思われますか?
(小出氏)うーん。まぁ、この日本という国が本当に近代国家というような国ではなくて、情報自身の流れすらが恣意的に操作をされてしまっている、、失礼ながらマスコミもですね、そのことをきちっと報道しないでここまできてしまったということだと私は思います。
私は米国という国は実は大嫌いなのですけれども、それを除いて私のような個人的な好みを除けば、まだまだ米国の方がまともな国だと思います。
(水野氏)今回の資料でですね、事故の5日後にアメリカの原子力規制委員会の委員長は、三つの原子炉がメルトダウンすることを予測しているわけですよね。
ところが日本政府がメルトダウンを認めたのは、皆さん思いだしてください。それは5月のことでした。5月の半ば。二カ月以上たってメルトダウンを認めたんですよ。
結局そのことで、いち早く遠くに多くの人を逃がすことは日本政府できませんでしたよね。これはやはり、もしもアメリカと同じように80q圏外に出てくださいという判断をもしも事故直後にしていたならば、だいぶ違ってましたですか?
(小出氏)もちろんです。飯舘村というところは、原子力発電所から約40q〜50qの圏内にあるのですが、そこが猛烈な汚染をしてしまっていたんですね。ですから、80q彼方まで逃がしていれば、飯舘村の人たちが被曝をしなくてすんだわけですし、そのことでいえば、南相馬市という20q圏内に含まれるような人たちは避難をしろと言われて逃げたのですが、逃げた先が飯舘村だった。ですから逃げなければ被曝をしなくてむしろ少なかったのですが、飯舘村に逃げてしまったがために不要な被曝をしてしまったということもあるわけですし、日本政府の判断という、指示の間違いのために被曝をしてしまった人がたくさんできてしまいました。
(水野氏)無用の被曝をさせられてしまった方がいらっしゃるわけですね。
近藤さん?
(近藤氏)これはやっぱり意図的にね、情報を操作してると思いますね。ですから、要するに議事録もないんだと思うんですよ。
(水野氏)日本の場合はね。アメリカはこんなに詳細にあるんですね。3000ページ。
(近藤氏)なおかつね、あの時の菅さんの動き方は、要するに官邸のカメラを付けて、いろんなヘリに乗ってどうのこうのしてるのはちゃんと写させて、それを配ってしてるわけですよ。
(水野氏)配ってるんですか?
(近藤氏)うん、自分のそういうものはちゃんと記録してね。
(水野氏)その余裕はおありになった・・・。
(近藤氏)なんかね、だからやっぱりその政権そのものが自分の保身と一緒に関わっているから、こういうけったいなことが起きてるんだと思うんですよね。
(水野氏)誰の身を守る政府なのかってことですよね。でも、当たり前なんですけど、アメリカってちゃんと議事録作ってるんですね。当たり前ですよね。録音もちゃんとあって、一語一句全部残ってるんですね。
はい。アメリカと日本の違いが非常によく判るニュースでした。
小出さん、ありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】
【関連記事】
クウェート、原発計画を中止 福島事故受け、昨年7月
共同通信(2012年2月22日)
【クウェート市共同】日本などと原発開発協力を進めていた中東の産油国クウェートの政府機関研究員は21日、東京電力福島第1原発の事故を受けて昨年7月に原発計画の中止を打ち出したことを明らかにした。共同通信などの取材に答えた。
東日本大震災による原発事故後、世界で原発停止の動きが出ているが、日本が協力を進めている国が中止を決めるのは異例。
クウェートは2022年までに4基の原発建設を計画。09年に原子力委員会が組織されたが、福島の事故から4カ月後の昨年7月、国家元首のサバハ首長が同委員会を解散する首長令を出した。
原子力委員会の一部機能が移された「クウェート科学研究所」のオサマ・サエグ研究員らは「福島原発の事故後、『なぜ(危険な)原発が必要なのか』という声が国民の間で高まった」と背景を説明。狭い国土の中で放射性廃棄物の貯蔵場所をどこに設置するのかなどの問題もあったと指摘した。
クウェートは原油資源を温存するために原発建設を計画。10年に日本や米国、フランス、ロシアと原子力エネルギーや原発の開発協力文書を交わしていた。
福島の事故を受けてドイツ、スイスが将来の原発停止を決めたほか、イタリアも国民投票により、原発再開にストップがかかった。
http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/02/post-4827.html
米NRC、直後に炉心溶融を懸念 福島原発の内部文書公表
共同通信(2012年2月22日)
【ワシントン共同】米原子力規制委員会(NRC)は21日、東京電力福島第1原発事故発生直後に三つの原子炉の炉心溶融(メルトダウン)や、使用済み燃料プールから大量の放射性物質が漏れることを懸念するやりとりを記した約3千ページの内部文書を公表した。
昨年3月16日の電話会議で、ヤツコ委員長は「最悪のシナリオはおそらく、三つの原子炉がメルトダウンすること。最終的に格納容器が壊れ、何らかの(放射性物質の)漏出が起きそうだ。漏れの規模を予測するのは難しい」と話した。また「風が東京に向かって吹いている場合、東京にどう影響が及ぶのか」と懸念する出席者に「現時点で(米国民の)退避範囲は、50マイル(約80キロ)でいこうと思うが、不確実であり、拡大する可能性はある」と答えた。
東日本大震災の発生直後から、事態の深刻さをNRCが認識していたことを示す内容。メルトダウンの可能性を認めようとしなかった日本政府との危機意識の違いが浮き彫りになった形だ。
12日には80キロ圏の米国民の避難勧告を検討していたことも文書から分かった。ヤツコ委員長は放射性物質の予測が難しい理由として「悪い状況にある使用済み燃料プールが六つもあり、プールが火災を起こすかもしれない」と指摘するなど、緊迫したやりとりが記されている。
http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/02/post-4831.html
米専門家官邸常駐拒否にいら立ち 原発事故、意思疎通に10日
共同通信(2012年2月22日)
東京電力福島第1原発事故で、米原子力規制委員会(NRC)が日本に派遣した専門家チームの責任者だったチャールズ・カストー氏は22日までに共同通信の電話インタビューに応じ、事故発生後、米専門家の首相官邸常駐を日本側が断り、情報不足に苦しむ米側が「フラストレーション(いら立ち)」を募らせたと語った。日米の意思疎通が順調になるまでに10日間を要したという。
NRCが、日本の緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステムに似たシステムで、原発から北西方向38キロに放射性プルーム(雲)が到達する可能性があると予測していたことを明らかにした。米海軍横須賀基地の放射線量上昇に懸念を強めた軍部の意向も考慮し、米政府による自国民への退避勧告は38キロの約2倍の半径80キロとしたという。
官邸常駐をめぐる対立の背景には、国家の威信を懸けて事故対応を進めたい日本側と、自国民保護のため情報収集を急いだ米側の綱引きがあったとみられる。
カストー氏によると、ルース駐日米大使が14日、当時の枝野幸男官房長官に米専門家の官邸常駐を提案したが、日本側は応じなかった。最終的に当時の細野豪志首相補佐官の提案で21日夜、専門家や担当者が一堂に会する日米協議の打ち合わせが開かれ、日米協議は翌22日から本格的に始まった。
http://www.kyodonews.jp/feature/news05/2012/02/post-4838.html
日本の原発事故で米の情報に混乱=NRC文書
ウォールストリートジャーナル日本版 2012年 2月 22日 9:47 JST
【ワシントン】日本の昨年の原子力発電所事故の数日後、米国は原発から50マイル(80キロメートル)圏内という、日本の設定を大きく上回る範囲からの米国人の避難を命じて、世界を驚かせた。これが同盟国の日本に恐怖と混乱の種をまいた。
原発事故からほぼ1年たった現在、米国当局者のやりとりの模様の記録が公表され、どのようにして、使用済み燃料棒がむき出しになっているかどうかに関する少なくとも部分的に不完全な情報に基づいてこうした措置が取られたのかを、これまでになく明確に示した。
ウォール・ストリート・ジャーナルとその他の組織が情報公開法に基づいて請求したこの文書は、米原子力規制委員会(NRC)オペレーションセンター(メリーランド州ロックビル)からの、福島第1原発事故発生後10日間の関係者のやりとりを記録している。
それによると、米国の原子力当局者は7000マイル以上離れた所で起きた危機の重大さを把握するのに苦闘し、日本側からの情報の欠如に不満を漏らし、一部のケースでは放射能リスクを評価するために独自の情報を使おうとした。
NRCは日本が認める数カ月前に、福島第1原発は3重のメルトダウンに見舞われる可能性があることを正しく予測していた。
しかし、避難範囲に関するやりとり―おそらくは差し迫った危機への対応におけるNRCの最も重要な役割―は、ヤツコ委員長が事故発生第1週に「戦場の霧」と呼んだところのものを示している。
NRC当局者は当初から状況を重大に受け止め、3月12日には50マイル圏内からの避難が必要かどうか、また折に触れて、日本全体からの「全般的避難」が正当であるかどうかについても話し合った。
NRCのボーチャード運営部長は同16日、ヤツコ委員長に対して、「これが米国での事故なら、50マイル圏内から避難する」と述べた。同委員長は、米当局者が使用済み核燃料棒を貯蔵している4号機のプールには水がなくなっていると信じていたことから、このアドバイスを受け入れた。燃料棒から放射性物質が出ないようにするには水が必要なことから、このままでは大量の放射性物質が大気中に排出される公算が大きいことになる。
4号機は同15日に爆発した。日本にいたNRCのジョン・モニンガー氏は「この爆発でプールの壁や構造物は破壊され、水は燃料棒の底部にまで下がった。よってプールには水がなくなった」とNRCのスタッフに伝え、これがヤツコ氏に伝達された。
ヤツコ氏はこれを受けて16日、日本の避難範囲をはるかに上回る規模での避難を勧告すると米議会に通告した。この時日本では、12マイル圏内からの避難と18マイル圏内での屋内退避が呼び掛けられていた。
この相反する避難範囲が日本で恐怖を引き起こした。これはヤツコ氏の議会証言よりも前に日本の当局者はプールには水があるとの結論に至っていたからだ。
モニンガー氏は続いてNRCスタッフに対して、日本の当局者は「これらの壁が破壊されれば、放射能レベルは急激に高まると信じている」と伝えた。ヤツコ氏は自分の「信頼性」を心配して、議会証言の内容を撤回すべきかどうかNRCスタッフに尋ねた。
同氏は日本におけるNRC代表団のトップ、チャック・カスト氏に、「では現在ではプールに水がないとは考えていないのか。私が聞いていることはそういうことなのか」と尋ねた。これに対してカスト氏は「昨日5時の時点ではプールにいくらかの水があったということになるだろう」と答えた。
しかし、その直後にカスト氏は、プールには水がないと自分が納得したいくつかの新しい情報を報告。他のNRCスタッフに対して、「私はプールには水がないと一段と確信している。建物に大きな被害が出ている。職を賭してもいい」と述べた。これはヤツコ氏に伝達され、同氏は証言内容の撤回は不要と判断した。
記録文書ではこの情報源は明記されていないが、米国は当時原発上空に無人偵察機を飛ばしていたことを明らかにしている。
日本は数カ月後、写真やその他の分析からプールは「ほとんど無傷」だったとの判断を下した。東京電力は12月の報告で、使用済み燃料が水に満たされていたと述べている。
ヤツコ氏は最近、この点を認めながらも、広範な避難を命じたのには他の理由もあると指摘した。日本はその後、原発から25マイル以上離れた一部地域も含めて避難範囲を拡大した。
福島原発とは関係はないが、同氏のNRCでの評価はしばしば極端に分かれる。NRCの4人の委員は、同氏の怒りやすく専横的なスタイルは安全を追求するNRCの使命を脅かすと話している。これに対して同氏は、自分の管理スタイルには何ら問題はないと述べた。
記者: Peter Landers
http://jp.wsj.com/Japan/node_396776
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