http://www.asyura2.com/12/genpatu21/msg/235.html
Tweet |
http://blog.livedoor.jp/clj2010/archives/65697531.html#more
東京電力が家庭向けの電気料金の値上げを10月からではなく7月からと前倒しで検討している。なぜそれが必要かと言えば、当面の資金繰りに逼迫するからだ そうだ。社債の償還が4月から7月にかけて4000億円ほどもあり、どうしても目先の資金が必要になってくる。だから早めに電気料金を値上げしたいのが見 え隠れする。
原発は稼働していても稼働していなくても固定費にあまり差がでないから、稼働率が下がれば当然コスト高になる。だから値上げするしかない。という理屈はわからないこともない。しかし東電はコストカットの努力をどれだけしただろうか?
夏のボーナスを半分カットし、冬のボーナスも一応半分とちょっとをカットした。しかし聞こえてくるコストカットは今のところこれだけで、他の努力は一切聞 こえてこない。東電の約3割が大卒で、大卒は40歳を過ぎれば年収1000万円は楽に行くと言われている。この年収を半分以上カットしているかと言えば、 決してそんなことはない。地域独占という地位を利用して、徹底的に自分達に有利な収入にし、更に企業年金を厚くして、公的年金と合わせて東電OBは月額 40万円の年金をもらっているとも言われている。そして平均年収だけでも757万円あった。
従業員数は53000人と仮定して、これらの平均年収を500万円にしたと仮定して計算すると1292億円カットできる。すでに半分に減らされている分 の約425億円を差し引くと新たに867億円を毎年カットできる。これに企業年金を従業員一人当たりどれだけ積み立てているかは不明だが、給付の予定利率 を0%にすれば年間で300億円は確保できそうだ。ちなみにこれは10年間で最大4.25%の予定利率引き下げで2000億円ねん出できるという東電の計 算から想像した自分の憶測である。本当は企業年金など完全に廃止して、積立金を従業員やOBに返還せずに資金繰りに充てた方がいいのだが、法的には難しそ うだ。
退職金も上場企業の3倍もの積立額があるとのこと。総額なのか従業員一人当たりかは不明だから憶測で書いてしまうが、おそらく東電の退職金は上場企業の 平均よりも遥かに大きいから、上場企業の倍ぐらいもらっていると勝手に想定して計算すると、定年退職者が年平均1300人として平均4000万円もらって いると仮定したら520億円の支給額になる。ちなみに上場企業とそれに匹敵する企業の平均は労務行政研究所の数字から平均2000万円と仮定している。こ れで考えて、平均半分の退職金をカットすれば260億円浮く計算になる。
平均年収867億円と企業年金300億円と退職金260億円を総計すれば、毎年1427億円はコストカットできる。最低でもこれぐらいのことをやった上 で、どうしても足りない分を頭を下げてお願いするのならわからないまでもないのだが、どうもそういう姿はあまり見受けられないのが現状だ。
そしてついでだから、東電以上に平均年収の高いふざけた電力会社にもコストカットをしてもらわなくてはならないだろう。
平均年収と従業員数
東京電力 757万円(約53000人)
中部電力 837万円(約30000人)
関西電力 807万円(約32000人)
中国電力 796万円(約14000人)
北陸電力 775万円(約6700人)
東北電力 825万円(約22000人)
四国電力 795万円(約8000人)
九州電力 825万円(約20000人)
北海道電力 822万円(約8000人)
沖縄電力 735万円(約2500人)
東電以外にも14万人ぐらいの電力会社の社員がいるから、地域独占の既得権益のこの連中からもコストカットさせて個人的には構わないと思っている。たま たま東電管内で津波によって引き起こされた事故があったのであって、運不運の世界である。この既得権益達全員から搾り取れば、とりあえず電気料金の値上げ はせずに資金繰りは乗り切れるだろう。もちろん電力会社はそれぞれ組織が違うし株主も違うから実際には難しいが、政治家がその気になって改革すればできな いことではない。
電力自由化にするか、地域独占を許す代わりに企業年金の廃止と従業員や役員の報酬の制限(平均年収500万円×インフレ率)と退職金は月額積立平均1万 円までを受け入れるかを選択させるぐらいの踏み絵は用意できないこともないはずだ。むろん与野党が協力しなくてはならないから原発村に取り込まれているの を考えると難しいのはわかっているが、誰かがマスコミの前で大声を上げれば有権者の票のこともあって対応せざるを得なくなるだろう。
個人的にはこれでも優しいと思っている。地域独占でリストラの心配がないのだから他の上場企業より年収が低いのは当然として、企業年金なんてものは論外 で、退職金も月額1万円積み立てれば退職金も1000万円近くいくだろう。民間企業と違ってリストラされる心配もないのだからこれで十分だ。嫌なら他の会 社に行けばいい。それだけ稼げる自信があるのなら、堕落している人材の墓場の電力会社より有意義だろう。
あとはガスの輸入した代金があまりにも高すぎることが問題だ。日本は100万BTU(英熱量)あたり12ドルで海外から輸入しているのに対し、アメリカ では4〜5ドルで売買されていると言われている。これを見ても、値下げ交渉する努力もあまりしていないのだろうと想像できる。今のところガスは供給過剰気 味なのだから、もう少し安い値段で仕入れることもできるはずだ。
東京電力だけの話ではなく他の電力会社も地域独占している以上はコスト削減努力をしなくてはならないだろう。しかしどうせ無理だ。一度身に付いた殿様商 売に慣れてしまった組織に自助作用は働きにくい。だからこそ政治家は有権者を巻き込んで改革を進めるように努力しなくてはならない。今なら電力会社改革に 反対する有権者はほとんどいないだろう。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素21掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。