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日本政府と東電が繰り広げる風俗喜劇(ウォール・ストリートジャーナル)   
http://www.asyura2.com/12/genpatu21/msg/171.html
投稿者 びっくりカメラ 日時 2012 年 2 月 17 日 00:46:01: J0cB34o5BCnvo
 

日本政府と東電が繰り広げる風俗喜劇(ウォール・ストリートジャーナル)
2012年 2月 16日
JST http://jp.wsj.com/Japan/Companies/node_394038?mod=WSJFeatures

地震と津波が東日本に壊滅的な被害をもたらしてから1年近くになるが、東京電力はいまだに揺れ動いている。津波によって引き起こされた福島第1原子力発電所の放射能漏れ事故に関連する莫大な除染・賠償費用を背負った同社と日本政府は救済の条件を巡ってせめぎ合いを演じている。政府は納税者が過半数の議決権を握ること――事実上の国有化――を主張し、この垂直統合型公益事業会社の将来的な分社化を示唆する高官さえいる。一方の東電は既存株主が希薄化の影響を受けることを拒否すると同時に、企業向け電気料金を値上げしようとしている。

感情の機微への配慮や遠回しな言い方が標準となっている日本で、政府と東電がこの攻防を本気に見せようとしているところがどうも怪しい。こうした激しい対立にもかかわらず、最終章が閉じられるころには、ここでのジェーンとビングリー氏(小説『高慢と偏見』の主人公)にもハッピーエンドが訪れるであろうと予測できる理由がいくつかある。

東電の打算は単純だ。キャッシュを必要としている東電に対し、政府には1兆円の公的支援を行う用意がある。その資金があれば東電は、原発事故関連の賠償や廃炉費用、そして前の世代の頼みの綱だった原発に代わって稼働している火力発電所用の燃料費を賄うことができる。東電は13日、2011年4-12月期の決算が623 0億円の赤字だったことを発表した。

東電は経営に関するさまざまな口出しや制約を受けずに救済される権利があるということを説得力をもって主張することもできる。結局のところ、公的資金の注入は保険金の支払いを受けるようなものである。この11カ月間、東日本大震災以前の東電には経営の失敗や安全管理の落ち度があったということが指摘されてきた。しかし、忘れられているのは、1000年に1度の自然災害に備えたり、対処したりする能力がなかったとしても、通常の環境下であれば、同社の業務は半永久的に機能し続けていたという事実である。

2003年に国が72%の議決権を握る形で救済に至ったりそな銀行のケースと東電の違いはそこにある。この件で政府側の交渉の窓口となっている枝野幸男経済産業相は、政府がりそな銀行のケースを今回の経営介入の手本としていることを明かした。しかし、政府がりそな銀行の経営に介入したのは、貸出基準の甘さなど、経営陣の失敗が長く続いたからだった。東電の場合、政府は自らが選んだより優秀な経営陣を送り込むことの必要性や根拠を主張できるのだろうか。次の地震が起きるのを防ぐことができるとでもいうのだろうか。

枝野経済産業相の厳しい言動に反して、政府と東電の利害は見事に一致するということに留意してほしい。あからさまに社会主義的解決策――政府が直接賠償するという案――は提案されていないようなので、政府の第一の目的は、今日の賠償に使われる公的資金を、長期にわたって返済できる継続企業として東電を維持していくことである。東電を公的資金の注入なしに救うことなどできないのと同じように、枝野氏が主張する政府の経営権取得をもってしても救済はできないのである。

たとえば電気料金だ。この10年間の電力使用量の増加率はかなり低く(減少した年もあった)、日本経済の停滞が続く限りは、この状態が続く可能性が高い。そうなると、東電が公的資金返済に必要な追加的収入を得るための唯一の現実的な手立ては料金値上げしかない。

名目上はまだ民間企業である今でさえ、東電がそうした値上げを実施するのは容易ではない。同社は先月、企業向け電力料金を平均で17%引き上げるという方針を示した(上限が定められている家庭向け電気料金についても値上げを望んでいる)。これを受けて政治的反発が高まったが、同社はこの方針を譲らない構えだ。というのも、この値上げのおかげで東電の赤字問題が軽減されることを喜ぶ政治家がいるからである。政治家にとって、自分たちの代理人が在籍する取締役会が承認した料金値上げを痛烈に非難するのは難しいだろう。

同じように、東電が分社化され切り売りされたら、政府が得をするということもないだろう。理論上はそれによって賠償に必要な資金が賄えるとされているが、そうならなかった場合にはどうするのか。分社化された一部門とはいえ、原発損害賠償を負った企業の買収先など見つかるのだろうか。切り離された他の部門からの利益なしに、そうした賠償を賄うことなどできるのだろうか。東電は全体でこそ存続可能であり、キャッシュフローを生み出せるのである。政府は結局、直接賠償金を支払うという社会主義的な解決策を取らざるを得なくなるだろう。

こうして、互いへの恋心をうまく隠しきれていない2人の主人公は、最終的に愛を認め合うことになるのである。この物語は政府が形ばかりの取締役会の議席を得て、東電が必要な資金をすべて受け取るという形で決着しそうだ。これはビジネスなので、ロマンスが足りないのは仕方がない。そういえば、ジェーン・オースティンの時代の結婚にも、金目当てという側面があったではないか。
 

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コメント
 
01. 2012年2月17日 09:43:34 : xpqRhr8Lm2
そう言われれば、「西遊記」に出てくる「猪八戒」も、道化役を演じていたよね。

02. 2012年2月17日 13:12:15 : OTOSIyOeKE
この記事を書いた人は、・・・
(ジョゼフ・スターンバーグはウォール・ストリート・ジャーナルアジア版のエディトリアル・メンバー)

記者: Joseph Sternberg

 で、日本人では無かった。

 日本のマスゴミは、本当にどうしようもないほど劣化しているのを再認識しました。


03. 2012年2月17日 13:25:54 : 6oVfp6RMKs
多分、他の地域はともかく首都圏での電力使用量は激減する可能性が高い、
何故なら、人口が激減する可能性が高いからであろる。

東電に事故の責任が全てあるように偽装することは
全ての原発事故関係者にとってメリットがあるだろう、
責任を回避うやむやにする事が出来るからだ。
それが、原発事故のより深刻な悪化を招くにしろ。

右から左までそれに飲み込まれているのはなんとも言えないが。


04. 2012年2月17日 15:14:14 : 8dKCLC0Lxo
政府の愚策批判をしているようで、高見の見物みたいな記事だ。
とくに最後の切売り反対論は露骨な東電現体制擁護だ。分社化してもしなくても送電設備、発電設備を売却して賠償金の一部でも出さなければならない。

05. 2012年2月17日 17:32:30 : CGaB34XTl
>04. 2012年2月17日 15:14:14 : 8dKCLC0Lxo さん
送電設備は国有にするのは良いですが、発電設備は要らないでしょう。
東電も発電だけはやれば良いよ。
その儲けの中から、国民が払った血税を返してね^^
ただし原発はもうご法度。
ベンチャー企業にドンドン新規参入させ、企業には国有の送電線を使って自由に売電させ、国民はお気に入りの電力会社から、好きに電気を買える仕組みにすれば良い。
東電はこれからもドンドン値上げしたらいいでしょう、誰も買わないから〜!


06. 2012年2月17日 20:59:17 : VfXr9Y4Oig
国は今日(02/02/17)現在まで、どれだけの資金を東電に投入したのか、どなたか教えてください。

07. 2012年2月17日 20:59:40 : VfXr9Y4Oig
国は今日(12/02/17)現在まで、どれだけの資金を東電に投入したのか、どなたか教えてください。

08. 2012年2月17日 21:01:46 : VfXr9Y4Oig
06は削除

09. はてさて 2012年2月18日 00:02:07 : riPzPE60IVm6U : aMXN1kCtSg
ウォールストリートジャーナルはいつも人の不幸は蜜の味♪だな。
アメ公はセシウム合計1200ベクレル基準のもの食わせられてるのに暢気なもんだ。

10. 2012年2月18日 00:08:03 : Uzzt27smXI
数年前までは気骨あるメディアであったWall Street Journalの現親会社はマードック率いるFOX = ブッシュ政権時のネオコン、軍需産業、ユダや勢力の広報塔。
WJの文章はNew Yorker的なセンスで知識層に訴えつつ、常に富裕層の見方であり、日本のマスゴミ同様、情報の下水道のような垂れ流し状態です。この記事も要するに論じていることは至極単純な話だけれど、読者を煽る文体で一種の遠征ムードに誘導しているのがよくわかります。
報道記事としては駄文です。

11. 2012年2月18日 02:38:47 : Ekdx9VGXSA
中小企業が事故でも起こして、経営がたちいかなくなったら、たいてい社長は
個人保証をしているから、住んでいる家もなくして、場合によっては、家族、
従業員のために、生命保険料を得るために自殺する。

そこまでいかなくとも、工事現場の交通整理とかに出て、家族とも別れて、10年、
20年かけて再起を図ろうとする。

ところが、東電はまだまだ左団扇だ。ぜんぜん身を切らしていない。これでは、
国家がくさる。工事現場の元社長も税金を払っているのだ。


12. 2012年2月18日 13:20:15 : 6oVfp6RMKs
CDSは金融核爆弾と言われていたが、
実は金融原発と表現したほうが正しかったかもしれない。

原発推進とアホみたくCDSを奨励していた状況は
同じ様な構造にも思えてくる、彼らも結局節穴の眼だったんだよね。


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