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放射能汚染を追う 給食編 [東京新聞]
http://yokohama-konan.info/kyushoku.html
平成24年2月15日 東京新聞 :横浜ママパパの放射線だより
検査 「もっと細かく」 自治体は「安心のコスト」
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「せっかく給食検査をするというのに、これでは意味がないじゃない」
昨年11月、東京都世田谷区で「世田谷こども守る会」の共同代表を務める菊地ひろこさん(45)は、区議会議員からのメールに驚いた。
メールには「区が給食検査に導入する放射能検査器は、放射性セシウムの検出限界値が1キログラム当たり30ベクレル」とあった。この検査器では、30ベクレル未満は「不検出」とされてしまう。国の暫定規制値(同500ベクレル)はクリアするが、1ベクレル前後まで精密測定している神奈川県横須賀市などの例もあり、「納得できなかった」。
仲間と手分けし、教育委員会や区議らに働き掛けた。4日後、市民団体のセミナーに出席した保坂展人区長をつかまえて直訴。「ほかにも測定器があります」。A4用紙で10枚以上の資料を渡した。1ヵ月後に決まった機種は、同10ベクレルまで測れる検査器だった。
保護者との意識の差。区の松本公平健康企画課長は「国や都と同じ機種なので、十分と思っていた」と振り返る。
1キログラム当たり7.2ベクレルの長ネギ、4.6ベクレルのサツマイモ・・・。昨年6月から月2回、給食に出す前の食材を検査機関で調べている武蔵野市は、セシウムが微量でも検出された場合、食材の使用を中止したり、産地を変えたりしている。
福島第一原発の事故後、各自治体が取り組み始めた給食検査。市には各地の保護者から、その厳密さに「うらやましい」との声が届くが、市担当者は複雑だ。一度だけ6.3ベクレルを検出した豚肉の変更が間に合わず、給食に出したことがある。
担当者は「検出されても必ず止められるわけではない。代替の食材があるかなど、考えなくては。検査結果が出るまで、毎回どきどきしている」と話す。
食品中のセシウムの規制値は4月から厳しくなり、野菜や肉類などは現行の1キログラム当たり500ベクレルが100ベクレルになる見込み。
だが、都内のある自治体の担当者は「100ベクレル未満なら保護者は納得するだろうか。安心のためのコストはかけざるを得ない」という。
杉並区は2000万円を投じて高性能のゲルマニウム半導体検出器を購入し、3月から使用する。東京23区の担当者会議では「そこまでするのか」との声も上がったが、同区の森田師郎生活衛生課長は「正確な数値を求める声がある。不安解消になれば」と理由を説明する。
検査強化の流れは止まらない。江東区は昨年12月、23区では初めて簡易検査器を購入。横浜市は新年度、検査費として6100万を見込む。
「本当に大変なのは福島で、神経質すぎるのではとの批判があることも確か」と菊地さん。「それでも、東電や国に任せていたら進まない。子どもたちのために、できる限りのことをしたい」
食材の放射性物質の検査器
測定器には短時間に多数の検体を測定できる簡易型(250万〜500万円程度)と、精密な測定が可能なゲルマニウム半導体検出器(1500万〜2000万円程度)がある。検出限界値は、検査器の性能や測定時間でも変わる。文部科学省は、東日本の17都県を対象に、5台分をめどに半額を補助する。1キログラムあたり40ベクレル以下まで測れる機種が条件。厚生労働省も17都県と政令市、特別区など保健所設置自治体が購入する場合に、半額補助する方針。
(この連載は星野恵一、加藤益丈、原昌志が担当しました)
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