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小出裕章氏×アイリーン・未緒子・スミス氏:地震と政治とメディアと原発『私たちが過ごしてきた膨大な空白の時間』と『海外から見た日本』@たね蒔きジャーナル
http://bochibochi-ikoka.doorblog.jp/archives/3278204.html
2012年02月08日23:37 ぼちぼちいこか。。。
近藤さんがおっしゃった、私たちが過ごしてきた『膨大な空白の時間』によって、今の日本はこんな状態になってしまったんだなと改めて思います。
「今ここで頑張らなければ!今やらずにいつやるんだ!」
と思います。
どうぞ。
20120208 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
http://www.youtube.com/watch?v=hrhAb4vdqCM&feature=player_embedded
【以下、お時間の無い方のために内容を起こしています。ご参考まで】
(水野氏)東京には近藤さんです。そして、小出さん、今日はこのたね蒔きジャーナルのスタジオに、グリーンアクション代表のアイリーン・未緒子・スミスさんがお越しでございます。小出さんはアイリーンさんとは面識は・・・?
(小出氏)はい。仲良しです。
(水野氏)あ!そうだったんですか?それはどうも。
(アイリーン氏)ありがとうございます。
(小出氏)こんばんは。
(アイリーン氏)こんばんは。
(水野氏)あの、アイリーン・未緒子・スミスさんも原発の問題に関わられて、もう何十年もということですけども、今日せっかくですから小出さんに、今お聞きになりたい質問ありましたら、どうぞお聞きください。
(アイリーン氏)はい。ちょうど今日も今さっき地震があって、また地震のことがすごく心配で、やはり福島県とか付近で地震があるたびすごく心配なので、今の原発の状況から見て、また地震がけっこう大きいのがあったらどうなるのかと、特に4号炉の使用済燃料プールとか・・・。
(水野氏)福島第一原発の4号炉のプールですね。使用済核燃料のプールですね。
(アイリーン氏)だから、そのことを是非聞きたいということと、あと事故が結構すごく酷いので、地下水に汚染が入っていくっていう問題について、その2点、是非聞きたいなと思っています。
(水野氏)小出さん、今一番心配してらっしゃるのは、どの点なのかから・・・。
(小出氏)今アイリーンさんがちゃんと言ってくださったけれども、4号機の使用済燃料プールというのは、宙ぶらりんのような形になっていたんですね。東京電力が耐震補強工事をしたと言っていますけれども、その工事も猛烈な放射線被曝環境で行われたわけで、どこまできちんとできたかすらが判らない。本当に大きな余震が来た時にどうなってしまうんだろうかと、それは私も不安ですし、多分東京電力も不安だろうと思います。
そのため東京電力が作っている工程表では、とにかく4号機の使用済燃料プールの中に溜まっている燃料を一番初めに取り出したい、そういう工程表になっています。もちろんそうしなければいけません。
大きな地震が来ないことを願う。
それしかできることがありませんので・・・
(水野氏)見込みとしては、4号機のプールから使用済核燃料を全部取り出せるのは何年くらい?
(小出氏)東京電力の工程表でも、確か3年とか4年後だったと思います。とっても難しいことです。
(水野氏)3,4年でできると小出先生は思いますか?
(小出氏)判りません。それより前に本当に余震で崩れてしまえば、おしまいになってしまうわけですし、なんとも予測のできないことです。
(水野氏)それから、アイリーンさんおっしゃったやはり地下水への汚染水の流出ですよね。
(小出氏)はい。これはもう去年の3月からずっと言ってますが、日常的にどんどん漏れてますので・・・
(水野氏)今も漏れてるんですよね?
(小出氏)当然です。建屋の地下とかトレンチとかピットとかいうコンクリート構造物の中に汚染水が溜まっているわけで、割れてないはずがないのです。どんどん漏れてるはずで、私はもう一刻も早くタンカーに移してくれと3月から言い続けたのですが、とうとうほぼ1年経っても何もしてくれないという、そういう状況です。
(水野氏)・・・あの、アイリーン・スミスさんは、今もこの原子力行政を司っている経済産業省の前で座り込みをなさったりという活動を具体的になさいますよね。
小出先生は、よくおっしゃるんですけど、
「私は政治に絶望しました」
とおっしゃるじゃないですか。そういう意味では、この原発問題に対する動き方というかね、関わり方というのは二人はどうなのかな、同じところもあり、違うところもありなのかなと私は想像するんですが。
(小出氏)アイリーンさんのほうが、僕より遥かに偉いし、活動的だし、パワフルだし、頼りにしています。
(アイリーン氏)私、一番言いたいのが、いつも先生・・・「先生」って言っちゃった<笑>
(小出氏)<笑>
(水野氏)小出先生は「先生」って呼ばれるのはお嫌だそうで。
(アイリーン氏)知ってます。小出さんは「もう政治に絶望した」とかなんか言いながら、そういうふうに言っているけども、行動はそれを示してない。行動はやっぱり希望を持ってる。やっぱりどんどん言っていかなきゃと、やっぱり物事変えていかなきゃっていうその勢いがすごく見えるので、はい。おっしゃってることと実際やってること、やってることのほうが実際すごく活動的なので、そういうふうに思います。
(水野氏)そうですか。
近藤さん、お二人がそれぞれ何十年と原発問題に向き合ってこられたわけですよね。やっぱりそういう方が実はいらっしゃったんだということを、なかなか私は申し訳ないけれども、3.11以前にちゃんと認識できてなかったなっていうとこ、私はあるんですよね。
(近藤氏)今の事態はともかくも、本当に・・・技術過信の時代がこれからどうなっていくのかっていうことに対して、いろんな方が実は警世っていうか、警告的なものを書いたりしゃべったりしてますよね。でも、僕らはそれを改めて読んで、「そうだったんだ!」ってことで今かみしめてるわけで、本当に『膨大な空白の時間』を我々は過ごしていたなという思いに今捕らわれてますよ。うーん。
私はそれにつけてもですね、例えば原発誘致のいろんな自治体が、立派な家をもらったり体育館を建ててもらったり、あれもね、小出先生、ああいう実態っていうのは、地元に対して多少いろんな思いっていうのは私は持つんですけど、いずれにしても住民の命を担保にしてお金が流れるわけじゃないですか。
(小出氏)そうですね。
(近藤氏)そのことを考える、そして東大の原子力村を頂点とした原子力村の頂点の東大の研究にどんどんお金が流れていたということも、いろんな形で示されています。
そういうところが金にいろんなことがまみれてこういう実態があるにも拘らず、尚且つ平然とその状況が続いている、この国の在り様っていうんですか・・・?これに何の痛みも覚えず走ってる役所があるとしたら・・・とてもじゃないけど、先生、政治への絶望もさることながら・・・いろんな日本の仕組みそのものが我々を包括できるとはとても思えないし、我々を幸せにしてくれるシステムになってるなんて、到底思えないんですよね。
だから、そういう意味で・・・絶望することもなく、しかし・・・
(水野氏)絶望もせず・・・
(近藤氏)なんかやっぱり限界っていうものは感じつつ、立ち上がるっていうかな・・・。なんか・・・そういう想いを最近強くしますね。
(水野氏)去年の3月11日に、アイリーン・スミスさんはアメリカにいらっしゃったんでしたっけ?
(アイリーン氏)はい。事故のことを聞いた時はアメリカに居ました。
(水野氏)そのアメリカなど海外は、どういうふうに見てるんですか?
(アイリーン氏)当時は、海外はものすごく、それまで警告していた科学者とか市民に関心があって、ものすごくインタビューを受けたんですけど・・・
(水野氏)ご自身が?
(アイリーン氏)はい。でも日本のメディアは全くそういう方にインタビューしないっていうか、特に地元でずっと反対してきて、原子力発電所を建設するのを止めた人たちとか、それとか警告してきた科学者とか学者の方ですね。「地震が危ない」とか、そういう方がインタビューされなかった。
今はですけど、今海外がどういうふうに見てるかというと、やはり非常に外から客観的に「地震国だ」って見てるので・・・
(水野氏)「地震の多い国だ」と。
(アイリーン氏)そうですよね。福島の結果、ヨーロッパとかはものすごく影響を受けて、実はドイツは原発を延命しましょうって決めていた最中、福島の事故が起こって、それで脱原発を決定したんですよね。
(水野氏)ドイツは一旦は原発延命に動いていたんですね。
(アイリーン氏)はい、そうなんです。だから、海外で自分たちの国はものすごく影響を受けたけど、じゃあ実際、事故が起こった国ではどういう選択をするのか、原子力についてこれから本当に運転再開してしまうのかどうかということ、そういうことは注目されていると思いますね。
(水野氏)小出先生は、それこそいろんな海外からのインタビューも受けられたでしょうけど、現在、海外の人たちがどういうとこに一番注目してるって感じてらっしゃいますか?
(小出氏)『この日本という国が大変不思議な国だ』と皆さん思っているように私は感じます。
『マスコミ』とか『ジャーナリズム』とか呼ばれている世界の人たちが、いわゆる政府の報道をそのまま垂れ流している、報道してきたということに、
「なんでなんだ?」
と私は聞かれるんですね。
「ジャーナリズムってそんなもんじゃないはずだ」
って彼らは言って、
「どうして日本ってそんな国なんだ?」
と私が聞かれて、答えに詰まるという、そういうことがずっと続いてきました。
日本のマスコミとかジャーナリズムの人には、よくこの事態を考えてほしいと私は思います。
(水野氏)はい。どうもありがとうございました。
【以上】
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