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小出裕章氏:トリチウムと核融合と六ヶ所村再処理工場、雪と放射線、1月21日の福島での講演会@たね蒔きジャーナル
http://bochibochi-ikoka.doorblog.jp/archives/3269881.html
2012年02月03日01:10 ぼちぼちいこか。。。
私も21日の福島での講演会をライブで見ていました。
残念ながら期間限定の公開ということなので、内容を起こすことは遠慮させていただいております。
なんとも、筆舌に尽くしがたい事態が現在も進行しています。
このまま何もせずに、自分の人生だけを生きますか?
どうぞ。
20120202 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
http://www.youtube.com/watch?v=gRxdmpmr5LY&feature=player_embedded
【以下、お時間の無い方のために内容を起こしています。ご参考まで】
(千葉氏)今日は毎日新聞論説員の藤田さとるさんと一緒にお話を伺います。
さて、小出さん、今日はリスナーの方からメールがスタジオにたくさん届いていますので、それをお伺いしてまいります。
まず、今週火曜日に小出さんにアメリカの原発事故に関連して放出されたと言われるトリチウムという物質についてお話をいただきました。
水素と同じものですが放射能を持っていて、環境に出てしまうと水そのものになってしまって、回収の方法が無いというお話には、かなりびっくりいたしましたが、それに関連してこのような質問が来ております。
「トリチウムという放射性物質があるとは初めて知りました。もともと自然界には存在する放射性物質のようですが、原発の排水や核実験などで、トリチウムはどれくらい増えているのでしょうか?」
という質問なんですが。
(小出氏)はい。もともと自然界にはごく微量ですけれどもあります。どうしてそんなものがあるかというと、宇宙から宇宙線というものが地球に降り注いでいるのですが・・・
(千葉氏)宇宙線って、なにか光線みたいなものですよね。
(小出氏)そうです。その宇宙線が大気中の原資と反応してトリチウムを生成するという反応の仕方がありまして、地球には昔からトリチウムという三重水素といっている、水素の三倍重たい水素があるのです。昔から人類もほかの生き物もトリチウムに被爆をしながらきたのですね。
でも、人間がいわゆる核反応という反応をさせる力を持つようになった、つまり原爆を爆発させたり、水爆を爆発させたり、或いは原子炉を動かしたりするようになってから、トリチウムという放射能を持った水素を大量に生み出すようになりました。
例えば、1950年、或いは60年代にかけて、大気圏内核実験というのが数限りなく何百回も行われたわけですけれども、その行われた核実験では、今までにあったトリチウムの約100倍というようなトリチウムを大気中にばら撒きました。
(千葉氏)今までに地球上にあったトリチウムのおよそ100倍が、その実験でばら撒かれたわけですか?
(小出氏)はい。10年、15年或いは20年近く大気圏内核実験というのは続いたわけですけれども、その期間にわたって放出したトリチウムの総量は、これまで地球上に会ったトリチウムの100倍という、そういうものを放出してしまいました、ということになりました・・・。
(千葉氏)ほぉ・・・・・・。
(小出氏)その上で今原子力というものをやってるわけですけれども、例えば今六ケ所の再処理工場を動かそうとしていますが、六ケ所の再処理工場は、多分毎年毎年、地球全体で自然に作られているトリチウムと同じくらい放出するのではないかと思うくらいを、多分放出します。
(千葉氏)その一か所だけでですか?
(小出氏)はい。
(千葉氏)はぁ・・・。そ・・・、じゃぁもう限りなくもしかするとトリチウムを増やしてしまうことになってくかもしれないわけですよね。
(小出氏)そうです。原子力をやる限りは、必ず増えていってしまいますし、もう一つの問題は、核分裂、現在やってる原子力は、核分裂生成物という放射性物質を作り出してしまうので、汚いということは原子力を進めてる人たちも認めてきたわけで、「そのために核融合ができればクリーンだ」と言ってきたのですね。
ところが、核融合というのは、実はトリチウムを燃料にするんです。
(千葉氏)はぁ・・・。
(小出氏)はい。自然界にあったものの何百倍というトリチウムを毎年毎年燃料に使うというような技術が、核融合という技術でして、なんか皆さんは夢のエネルギー源だと思われてるかもしれませんけれども、そんなことをやったら、もう地球が放射能まみれになってしまうと、私は危惧してきました。
(千葉氏)え、その核融合をやるためには、大量のトリチウムを作らなきゃいけないわけですね?
(小出氏)そうです、それが燃料なんです。
(千葉氏)えええええっ!それが、まずトリチウムありきで核融合が行われるということ・・・なんですね・・・。
(小出氏)はい。まずは点火する前にはトリチウムを集めておかなければいけませんし、一度核融合を点火した後は、自分でトリチウムをどんどん生み出しながら、それを燃料にすると、そういうシステムにしなくてはいけないのですが、水素というのは閉じ込めることが大変難しいので、多分大量に漏れてくることになりますし、核融合ということをやれば、トリチウムが最大の放射能の被曝源になるだろうと私は思います。
(千葉氏)そうですよね。環境に出たら水と同じだから、もう回収することが全然できないということなんですよね。
そういうことなんですか・・・。
藤田さん、いかがですか?
(藤田氏)ということは、このトリチウムというのは、かなりの有毒物質であることは間違いないんですよね?
(小出氏)放射性物質というのは山ほどあるわけですけれども、その放射性物質の中での毒性でいうと、あまり高くはないのです。
ただし、他の放射性物質は、閉じ込める技術は様々にあるのですけれども、トリチウムは水素ですので、水になってしまう。そうすると、もう水の中からいくら放射性物質を取り除いて綺麗にしたつもりでも、水そのものがトリチウムで汚れているわけですから、閉じ込めようがないのです。
ですから、六ケ所再処理工場というのが今動くか動かないかの瀬戸際にあるわけですけれども、トリチウムに関する限りは、『全量』放出するということになっています。
(千葉氏)うーわー・・・。
(藤田氏)そういう意味では非常に危険なもの・・・
(小出氏)はい。たいへん人間としては向き合うことが難しいという、そういう物質です。
(千葉氏)はぁ・・・。それが今そんな状態になってるわけですね・・・。うーーーーーーん!!!今のはリスナーからの質問でしたけれども、それでは次参ります。
次は、
「福島を含め、全国的に雪が降っています。雪は見た目にはきれいですが、その血胸に空中の放射性物質が付着して降り積もっているのだと思うと、恐ろしい気もします。私の子供たちは埼玉に住んでいますが、雪は雨より多く放射性物質を付着して降り注ぐということはありますでしょうか?」
という質問なんですが。
(小出氏)雪も雨もですけれども、空気中に放射性物質が漂っているときには、それを洗い落としてきます。ですから、去年の3月11日から福島第一原子力発電所からたくさんの放射性物質が大気中に出てきたわけで、その頃に降った雨、その頃に降った雪であれば、大量の放射性物質を洗い落としてきたという、そういうものです。
ですから、雨に打たれてはいけなかったし、もちろん雪をかぶってもいけなかったという時期があったはずだと私は思います。
ただ、今現在は福島第一原子力発電所から大気中に大量の放射能が出てきているという状態では・・・ないという、出ては来ているのですけれども、1年前に比べれば随分少なくなっているはずですし、雨や雪で洗い落とされてくる量は少なくなっていると思います。
そして、雪がある程度積もってしまうと、これまで地面を汚していた放射性物質から飛び出してきている放射線を遮ってくれるという役割を今度は持っています。
(千葉氏)あ、そうなんですか。
(小出氏)はい。ですから今の雪はむしろありがたがった方がいかもしれません。
(千葉氏)はぁ。なるほど!遮ってくれる効果があるということですね?
(小出氏)はい。ただそれがまた雪が溶ければ、その溶けた雪の中に放射性物質が浸みだしてきて、また川とか人々の住んでいる土地を汚していくということになるだろうと思います。
(千葉氏)はい。わかりました。それからもう一問、こちらは、岩手から。
「21日に福島県で小出さんが講演会を行ったようなんですが、8月の講演会と比べて、福島の人たちの様子に違いはありましたか?またどのような質問が多かったですか?」
という質問なんですけれども、小出先生、講演なさったんですね?いかがでしたか?
(小出氏)はい。・・・そうですね。その日、雪が降っていました。終わってから私は福島の人たちと一緒に土湯温泉という温泉まで行きまして、そこで皆さんと話をしながら一晩泊まったんですが、その間も雪が降っていました。
とっても綺麗・・・でした。真っ白な銀世界で、山も森も、白く彩られていて、綺麗でした。
でも、そこは全て私の方が管理してる放射線管理区域と言っている場所以上に、放射能で汚れているという、そういう場所なのです。
人々は放射能を見ることはできませんし、感じることもできません。本当に綺麗な世界なんですけど、そこが放射能で汚れている。
そしてそこに子供たちが住んでいる。
私が行ったときには、2回講演会を私はやらせてもらいましたけれども、初めは子供たち向けの講演会でした。ちいちゃな子供たちもたくさん来てくれていましたけれども、「こういうところに子供が住んでいるのだな」と思うと、私は心穏やかではいられませんでした。
子供たちがいろいろなことを質問してくれました。
「なんで原子力なんて必要なんですか?」
とズバリと私に聞いた子供も居ましたし、
「なんで福島の原子力発電所が壊れてしまったんですか?」
と、福島に住んでる子供が悲鳴のような質問を・・・しました。
普通の大人ではこういう質問は出ないだろうなという質問を受けて、私は言葉に詰まりながら、私にできることを答えたという、そういう状態でした・・・。
(千葉氏)・・・<絶句>・・・、なんと言っていいのか、という感じですけれどもね・・・。
(小出氏)はい。
(千葉氏)わかりました。小出さん、どうもありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】
【関連動画】
1月21日 小出裕章氏の福島市での講演会「考えよう、私たちの子どもの明日」
http://hiroakikoide.wordpress.com/2012/01/25/fukushima-2012jan21/
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