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20年以上も前の事件だが、異様な事件だけに覚えている人も多いだろう。
私もはっきり覚えてはいたが、原発のお膝元で起きた事件だったとは知らなかった。
バブル絶頂期の1989年2月、福島県田村郡の教員住宅で、A先生がトイレの中に死体らしいものを発見。
便槽の入り口から引っ張り出せず、まわりを掘り返して遺体を取り出した。上半身は裸だった。
身元は村の青年会のS氏(26歳)と判明。死因は凍え兼胸部循環障害。
警察は何らかの目的で便槽にはいり出られなくなったとの見解を述べた。
S氏は好青年で女性にも人気があったが、遺体発見の4日前から行方不明になっていた。
また激戦だった村長選の応援活動をしていた。
S氏と発見者のA先生は、A先生の恋人を通じて知り合いだったという。
他殺説がささやかれ、真相究明のため知人友人が4千名以上の署名を集めて
三春警察署に嘆願書を出したが、捜査はされなかった。
S氏は原発保守会社の営業主任で、福島第二原発を担当していた。
「次男坊のアフォリズム」氏が興味深い指摘をしているので紹介させていただく。
福島第二原発3号機の重大事故との関連を示唆している点が鋭い。
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-315.html#comment168
この事件の2ヶ月前に、福島第二原発3号機では、再循環ポンプの回転翼が破断し、
部品が炉内に流れ込む重大な事故がおきている。
前年暮れから3回も警報が鳴ったのに無理やり東電が運転を続けた結果である。
この事故の責任者は、正月明けに東電本社に出張した帰りに、
上野で飛び込み自殺をしている。この人とS氏は同僚だったという。
渡辺文樹監督 はこの事件をテーマに映画「バリゾーゴン(罵詈雑言)」を製作している。
許可を得てアップされたものかわからないが、YouTubeで見ることができる。
ちなみに同監督作品は、全国巡業上映が中心で、ほとんどがビデオ化されておらず、
観ることのできる機会が非常に少ない。
また政府に都合の悪い内容の作品が多いため、嫌がらせで何度も逮捕されている。
これは非常に興味深い作品である。
監督自らが出演し事件の真相に迫るのだが、その執念が半端ではない。
渡辺監督は、福島県いわき市出身、福島大学卒で、この事件の舞台はいわき市の隣である。
自分の家の庭で起きたようなものだ。
原発マネーにどっぷり漬かり、不都合なことには目をつぶり、バブルに浮かれる地元民を
当時から怒りと批判の目を持って見ていたのだろう。
この作品はどこまでが真実なのかよくわからない。監督の思い込みもあるだろう。
しかし地元の隠蔽体質を鋭くえぐったという点で高く評価されるべきだ。
その体質はまさに東電と全く同じであり、原発業界に偽りの繁栄とそして破滅をもたらしたものだ。
事件は謎のままだが、いくつか確実なことはある。
寒い2月に半裸で、のぞきのために糞尿だらけになって便槽にもぐる人間はいない。
便槽の入口直径はたった36センチ。死ぬ覚悟がないと入り込めない。
間違いなくこれは他殺だ。
また、のぞき犯に仕立てた点からして見せしめであることも確実だ。
事故死に見せかけるのなら他にいくらでも方法はある。
わざわざ手間をかけて遺体を狭い便槽に入れたのは、逆らうとこうなるぞ、
という強いメッセージを伝えるためである。
そして地元警察も犯人とグルであることも明白だ。検死すれば他殺はすぐ判明する。
それを握りつぶしたのだ。
なぜS氏は殺されたのか?
村長選の違反の証拠を握っていて告発しようとしたか、3号機事故がらみか。
村長選が直接の原因としても、村人の多くが原発関連の仕事をしている地域であるから、
村長選に原発マネーが飛び交うのは当然であり、福島原発と無縁な事件だとは思えない。
警察を抱き込めるような大きな組織が事件の背後に存在したことは間違いない。
もんじゅでもそうだったが、重大事故が起きると必ず関係者が自殺、変死する。
自殺に見せかけて殺された可能性も大きい。
このS氏をはじめ多くの人が闇に葬られてきた。さぞ無念であろう。
今回の破局的な事故で、この事件の村々も何百年も住めないほど汚染されてしまった。
それを考えると、彼らの怨念を感じざるを得ないのである。
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