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秋場龍一のねごと ブログ
http://akiba1.blogspot.com/2012/01/blog-post_23.html
太田光クンに告ぐ!
「原発問題は爆笑問題よりシリアスなのだ」
【ただちに危険だ! 原発通信】bR7
「(原発の影響で)もう日本に住めるところはないなどと、がなり立てていた表現者が許せなかった。なんとか現代文明を肯定的に書きたかった」(「日刊スポーツ」1月22日)爆笑問題の太田光が小説『文明の子』の発売会見でこんな発言をしたらしい。
まあ、その表現者を許せないのも、現代文明を肯定したいのも、もちろん太田クンの自由である。だけど、もうちょっとで、太田クンがそう言えない事態になっていたかもしれないのだ。しかも、それは終わったことではなく、現在も進行中なのだ。そのことを、太田クンとここで確認したい。
菅政権の「最悪のシナリオ」の存在は知っているよね。昨年3月のフクイチ事故で作業員すべてが現場から退避して原子炉が爆発し、大量の放射性物質が1年間、周囲250キロから300キロにわたって放出した場合、首都圏3千万人を含む、東日本の住民を避難させることを想定したものだ。
これはかなり現実味を帯びており、現に東電の当時の社長である清水は、政府に何度も作業員を第一原発から第二原発へ退避させたいという電話をしている。当時の事態はそこまで切迫していた。
もし、これほどの住民を西日本に避難させる事態になれば、日本は国家としての機能を喪失する。まちがいなく無政府状態となる。だいいち、数千万の住民を短期間に移動させることなど不可能だ。そう、あともうちょっとで、日本は終わっていたのだ。
そうなれば、太田クンは『文明の子』なる小説を書いている場合ではなかったし、それを発行する出版社も印刷所も機能していなかっただろう。命からがら、でも運よく避難した太田クンは、避難所の薄暗い体育館の片隅で、『文明の子』ではなく、『原発の子』とか『原始の子』、あるいは『反文明の子』という小説を構想していたかもしれない。
しかも、フクイチ事故はまだ続いているのだ。もちろん収束なんてしてやしない。ことし元日の震度4の地震でフクイチ4号機の燃料プールから水がなくなりかけた。もし、あのまま燃料プールに水が供給されないと、「超最悪のシナリオ」が必要となることは太田クンにも理解できるはずだ。しかもたった震度4だよ。この程度やそれ以上の地震はこれから短期間にいくらでも起こるだろう。
さらに、いま多くの地震研究者が、日本中いたるところに甚大な被害をあたえるM7〜M9クラスの地震の発生が近いことを予知している。その地震で揺れる土地の上には、日本全国くまなく原発や原子力施設がある。しかも、ほとんどの原発の耐震設計は、想定される震度に耐えられない。いや、「想定」ではなく、「事実」として福島第一原発が耐えられないことを実証してみせたよね。おまけにどの原発も大津波がやってくる海岸線に建っている。
そしてさらに、いま緊急対策を迫られているのが「原子炉圧力容器の照射脆化」だ。原子炉の老朽化で圧力容器が中性子線によって劣化(脆化)して、容器がパリンと割れてしまう危険性だ。そうなれば原子炉大爆発でフクイチやチェルノブイリをはるかに超える放射能がばらまかれてしまう。この危険性を指摘するのは金属材料学の権威、東京大学名誉教授の井野博満氏である。
その老朽化した原子炉をもつ原発として、真っ先に挙げられるが、佐賀の玄海原発1号機(あのやらせの九州電力)だ。九電はこの「脆化」が想定をオーバーしていることを承知しているが、この事実を九電は保安院に伝えず、保安院も電力会社に問い合わせる義務がないという理由で知らなかった、と述べるしまつ。この「脆化」は玄海原発だけではなく、福井の美浜1、2号機、大飯2号機、高浜1号機(以上関西電力)、敦賀1号機(日本原子力発電)も同様だ。
なお、太田クン。ぼくはきみの芸風が嫌いじゃない。どちらかというと、好みだ。だけど、あの会見での発言はいただけない。原発問題は爆笑問題よりシリアスなのだ。原発問題は「場」と「時」の喪失を意味する。そう人間が何百年、何千年、何万年と住めなくなるのだから。住めなくなると、そこで一切合財の人間活動はできない。もちろん「文明活動」もそうだし、お笑いの「文化活動」だってそうだ。あたりまえだ。原発問題はなによりシリアスで、なによりラジカルで、そしてなによりプライオリティが高いのだ。
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