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原発と橋下(きまぐれな日々)
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投稿者 元引籠り 日時 2012 年 1 月 18 日 23:01:32: dkOnWN./sADdA
 

14日から15日にかけて、横浜で「脱原発世界会議」が開かれた。15日付の東京新聞はこれを1面トップで扱った。朝日(東京本社発行最終版)と毎日(同)はともに第2社会面に3段の記事を載せたが、読売と産経には記事が載らなかった。

少し前なら、このことで東京新聞をほめたたえていたかもしれないが、残念ながら今はそういう気分ではない。東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋は高橋洋一や古賀茂明に近い新自由主義者だが、最近では橋下徹を持ち上げているからだ。つまり、前回にも書いた「脱原発」が「ハシズム」に回収される結果になりかねないと考えると憂鬱になってしまうのである。

もちろん、野田佳彦(「野ダメ」)流の財政再建至上主義に傾く朝日や毎日に「脱原発」が回収されるのも歓迎できないが、野田政権は今でも原発維持に強くこだわっているから、この政権が「脱原発」の主流となることは考えられない。消費税増税問題で支持を落としてこの政権が終わった時、次にくるものが何かということである。私は、それは「みんなの党」や橋下が中心になった政治勢力になるのではないかと危惧している。

現在、「リベラル」や「左派」は何をやっているか。3つの悪例を挙げるとしよう。

まず「小沢信者」。昨年は自公による菅内閣不信任案提出を煽り、民主党代表選では原発推進派の海江田万里を推した小沢一郎を信奉する人たちだが、彼らの間には「脱原発」が多い。というよりいわゆる「小沢左派」はほぼ全員が「脱原発」または「反原発」派だ。彼らに顕著な傾向として、武田邦彦や早川由紀夫を信奉し、「地球温暖化仮説」を「原発推進勢力の陰謀」だと決めつけることが挙げられる。「リスク厨」が多く、何でもかんでも東電原発事故に原因を求めたがる。

彼ら「小沢信者」の代表的なブログとして知られる『反戦な家づくり』が、「脱原発」で「自然エネルギー推進」論者として最近マスコミへの露出が増えている飯田哲也氏が橋下の意にそって大阪の原発住民投票を潰そうとしているというデマをブログ記事でバラ撒いた。
http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-1130.html

事実は、橋下が飯田氏らに関西電力の株主提案権の行使についての方案を求めているに過ぎない。橋下は、「原発住民投票に5億円かける価値ない」とも発言しており、そんな橋下に関電の株主提案権行使について飯田氏に案を求めた、だから飯田氏も大阪の原発住民投票を邪魔するに違いないという三段論法(というか陰謀論)でデマを撒き散らしたものだ。実際には、飯田氏は大阪の住民投票の実現を期待するTwitterを発信している(下記URL)。
http://twitter.com/#!/iidatetsunari/status/156453190445969408

飯田氏は、電力自由化についても、今世紀初頭の通産省(現経産省)の電力自由化派は、実際には市場原理主義の風潮に乗ったものに過ぎず、エンロンの破綻によってあっけなくポシャったことを指摘するなど、新自由主義に対する批判的な視座も持っている。最初に接近した政治家も社民党の福島瑞穂党首だ。それなのになぜ一部の「小沢信者」が飯田氏を敵視するかというと、東電原発事故が起きた当時の総理大臣だった菅直人に飯田氏が影響を与えたとされているからだろう。要するに、「敵味方思考」でもって、属人的に価値判断をしているわけだ。そんな「小沢信者」が「脱原発」を新自由主義者のものにする手助けをしてしまっている。

なお、この件については、『kojitakenの日記』にも書いたので、詳細はそちらを参照されたい(下記URL)。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20120112/1326296527

2件目は、元共産党支持者だった一部の人たちが「原発擁護派」へと走っている件だ。これについては、昨日(15日)の『kojitakenの日記』に書いた。相当に不愉快な話だし、昨日書いたばかりなのでくどくどとは繰り返さない。下記にURLのみ挙げておく。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20120115/1326586783

最後は、さらに気が重くなる話だ。ブログ『超左翼おじさんの挑戦』が、「脱原発で頑張る橋下市長を応援しよう」と言い出していることである(下記URL)。
http://chousayoku.blog100.fc2.com/blog-entry-1051.html

「脱原発で頑張る」も何も、今や「脱原発」派の方が「原発推進勢力」よりも多数派でないか。私は、昨年秋に野田内閣の支持率が急落したのも、野田首相が「原発再稼働」や「原発輸出」に積極的なスタンスをとったからではないかとにらんでいる。支持率急落を報じる朝日新聞に、同時に原発反対派が賛成派を大きく上回り、それも東電原発事故当初から原発反対派の世論が単調増加を続けているグラフが示されていた。

新聞では、冒頭に書いた東京(中日)がもっとも「脱原発」色が鮮明で、朝日・毎日も「脱原発」。読売・産経・日経は原発賛成派だが、原発がビジネス的にますます苦しくなるであろう今後は、日経のスタンスも変わる可能性がある。イデオロギー的に、あるいは社の偉人(正力松太郎)の流れから原発に固執しているのが産経と読売だが、読者層が固定されている産経はともかく、読売が原発に固執する態度をとっていることは今後発行部数を落とす要因になるだろう。

最近は財界もスタンスにも微妙な変化が見えるようになった。とはいえ、民主党は電力総連、自民党は経団連とのしがらみが強く、なかなか「脱原発」を打ち出せない。そこで保守の側から「脱原発」のおいしいポジションを占めようとしているのが、「みんなの党」や橋下徹ではないのか。

昨日(15日)、橋下はテレビ朝日の番組に生出演した。といっても橋下が東京に出向いたのではなく、番組のキャスターがわざわざ大阪の朝日放送のスタジオを訪ねるという卑屈さで、大阪で橋下及び山口二郎をゲストに迎えて討論してもらうという趣向だった。

この番組だが、いきなり中田宏をナビゲーターとした大阪のムダなハコモノ紹介のVTRに始まり、視聴者には橋下圧勝にしか見えなかったであろう「口喧嘩」の場面のあと、突如「メザシの土光さん」を称えるVTRを流した。まさか橋下を土光敏夫になぞらえる印象操作をしようとしていたのだろうか。ともかく露骨な橋下PR番組だった。なお、土光敏夫の礼賛は最近のテレビ朝日の十八番であり、なんでも同局のOBが土光についての本を出したのだそうだが、この放送局が中曽根政権のような新自由主義改革を支持していることを示している。

私が問いたいのは、そのような番組の作りをされるであろうことは十分予測できたはずの山口二郎が、のこのこ丸腰で現れて橋下にサンドバッグのようにボコボコにされる醜態を演じたことの責任だ。私は橋下のしゃべりを見ていて竹中平蔵を思い出したが、橋下は自身のTwitterでもしきりに竹中の名前を肯定的に引用している。

「超左翼おじさん」(松竹伸幸氏)は、このように東京キー局あるいは大阪準キー局に全面的にバックアップされている橋下徹の「脱原発」を応援せよと言うのだろうか。それでは「既得権益者と戦う改革者・橋下徹」という印象操作に加担せよと言っているも同然だ。

少し前に、「脱原発」を主張したらテレビの仕事を干されたなどと言っていた芸能人がいたが、俳優としてどう見ても一流とはいえなかったその芸能人は、いまやテレビの出演機会が増えてウハウハである。もはや「脱原発」とはそういう立ち位置なのだ。少女アイドルが「脱原発」を訴えたら小沢一郎がすり寄ってきた例もあった。

また、孫正義は、前述のテレビ朝日の番組に関して、橋下を称賛して山口二郎をこき下ろすTwitterを発信していた(下記URL)。
http://twitter.com/#!/masason/status/158366808406110208

この孫正義のTwitterは、下記URLのtogetterから抽出した。リンク先をご参照いただければおわかりの通り、ほとんどのTwitterは橋下と山口二郎のバトルで橋下に軍配を上げている。
http://togetter.com/li/241876

私は、橋下が論戦に勝ったとは決して思わなかった。しかし、橋下は自らが論戦に圧勝したかのような印象を視聴者に与えることには成功したなと感じた。テレビ出演はこういう「印象を視聴者に植えつけること」がすべてである。3年前の正月に竹中平蔵と金子勝がテレビで論戦をした時もそうだった。また、7年前(2005年)の郵政総選挙の時のテレビ討論では、小泉純一郎が冒頭にいきなり切れたり、それとは別の局の番組では司会者(古舘伊知郎)が小泉びいきの司会をして共産党議員の発言を制止する場面があった。小泉純一郎も竹中平蔵も、議論に「勝った」わけでは決してなく、ただ単に視聴者に与える印象で勝った。形成が危ういと見えた場面では、司会者が「強者」を助けた。

それがテレビ討論だ。そしてテレビを制する者が最終的に権力を握る。それが橋下だ。なぜそんな「強者」が現在の日本において「多数派」であるところの「脱原発」側に立っているからといって、そのことをことさらに「リベラル」や「左派」が評価する必要があるのか。私には全く理解できない。

ただ、「リベラル」や「左派」のふがいなさなら、いやというほど痛感している。「小沢信者」みたいに陰謀論だろうがニセ科学・トンデモだろうが早川由紀夫のようなレイシストだろうが「脱原発」なら何でもOK(そのくせ彼らが信奉する小沢一郎は「脱原発」派ですらないのだが)という連中か、「反・脱原発」に走る元共産党支持者か、さもなくば「脱原発に頑張る橋下市長を応援しよう」と言う共産党関係者か、「左」側にはそんな人たちしかいないのかと思うと脱力してしまう。

かくして「脱原発」の果実は橋下徹ら新自由主義者のものになる。なんたることか。

http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1237.html  

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コメント
 
01. 2012年1月18日 23:49:21 : ZbEkMfgIXY
早川由紀夫氏のツイートについて、その内容を
レイシストであるとすることに、疑問があります。
彼の場合はむしろ、さまざまな既知のアジテーションの形態を
利用して読者を刺激しようとしているのではないだろうか。
ヒューマニズム、レイシズム、コロニアリズム、そしてシニック(冷笑主義)。
なりふりかまわぬ、とにかく読んでくれた読者を刺激し、反感を抱かせ、
反論へ誘惑し、放射能汚染問題に取り組むように促し、結果的に啓蒙、
放射能汚染による人体への晩発性障害から身を守らせることを狙っている。
とすれば、表面的には評価できないとしても、裏面的には評価できますね。


02. 2012年1月19日 11:57:17 : S644Sfg3ZQ
また、乞食ケンか。
奴は言うだけで
人を批判するだけで
なんら実行力のないへタレである。
アホか!って。

03. 2012年1月20日 22:49:44 : swsf4Tw1P2
記事を一瞥して感じたことは一つ

原発反対が多数派だと、頭はついているのか。


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