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2012.1.7 やくざライター、原発に潜入す
http://dai.ly/yqNAYY
BS11「報道原人」
【1月7日(土)】
「やくざライター、原発に潜入す」
ゲスト:鈴木智彦(ノンフィクションライター)
ゲストは暴力団の取材を続けるライター・鈴木智彦氏。鈴木氏は、事故後の福島第1原発に作業員として潜入した。
作業員派遣とヤクザの関係など、現場で見聞きした生々しい実態を鈴木氏に聞く。
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【関連記事】
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120107/bks12010707460000-n1.htm
<書評>
『ヤクザと原発 福島第一潜入記』鈴木智彦著(産経新聞)
2012.1.7 07:45
究極の「ヨゴレ仕事」ルポ
まずは、著者の鈴木さんが聞いた、ある暴力団組長の笑えないジョークをご紹介しましょう。
「ヤクザもんは社会のヨゴレ、原発は放射性廃棄物というヨゴレを永遠に吐き続ける。似たもの同士なんだよ。俺たちは」
確かに暴力団排除条例で追い詰められている暴力団にとって、究極の「ヨゴレ仕事」である原発ビジネスは魅力的な資金源です。
ただ、両者の関係を裏付けることは簡単ではありません。ヤクザは現在進行形のシノギについては、極端に口が重くなるからです。
暴力団専門ライター歴20年の著者だから聞けた彼らのホンネを紹介すると−。
「原発はどでかいシノギ。電力会社と交渉して、ゼネコンと話付けて、地元の土建屋に仕事を振る。代紋なしではとても捌(さば)ききれん」
「(原発の作業現場にも)ヤクザが多かったなぁ。刺青(いれずみ)…全然出してたね。指が欠けていても問題ないわ」
著者がすごいのは、こうした周辺取材に飽き足らず、自ら作業員として、福島第一原発で働いたことです。担当は汚染水処理施設の設営など。着慣れぬ防護服とマスクに熱中症で昏倒(こんとう)したり、高濃度汚染区域でうっかり被曝(ひばく)したり…。
命懸けの潜入取材の結果わかったのは、冷温停止に向けた突貫工事の杜撰(ずさん)さと作業員の健康管理、特に汚染度測定のいいかげんさ。
こうした惨状を著者は、腕時計型カメラで撮影しました。その映像は外国特派員協会での講演や、ニコニコ動画でのインタビューの際に公開され、世界中で大きな反響を呼んでいます。(文芸春秋・1575円)
文芸春秋 ノンフィクション局第一部 新谷学
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