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池田信夫氏の放射線関連コメントに対する高岡滋医師の分析ツイート
http://ameblo.jp/anmintei/entry-11133238095.html
2012-01-11 22:30:00 マイケル・ジャクソンの思想(と私が解釈するもの)著者:安冨歩
私が、池田信夫氏の「反論」を分析している時に、水俣病に詳しい協立クリニックの高岡滋院長のツイートが流れていた。拝見すると、驚くほど的確である。
彼が私への「反論」の冒頭で仕掛けた、印象悪化作戦は、原発に反対する人々に対して恒常的に行なっている工作の一環だったわけである。また、この方の言葉の使い方と、池田氏とを比べてみれば、後者のどこがどう欺瞞的なのか、よくわかると思う。
===============高岡医師のツイートの引用==============
st7q 高岡滋
1月9日
@池田信夫さんの放射線関連コメントは、御用学者でさえ言えない、本来の医学、公衆衛生学の基礎を踏まえない滅茶苦茶なものですから、反論する価値もない(すみません)と思っているのですが、問題は、彼を信じる人、好む人、利用する人が多数存在するということです。
A社会心理現象として、広告業界が利用する手法の一つですが、ウソでも言い続ける、同じ情報も流し続ければ、社会に通用する効果をもつということがあります。ネット上には、そのような立場で、個人の自主的な発信ではなく、ツイッターやブログを仕事(職業)にしている人々がいるようです。
Bそのような職業としてやっておられる疑いがあるような方々に対しては、個別反論が必要なこともありますが、構造をチェックすることが役立ちます。たとえば、行動パターンをみていくことです。活動する時間帯やどのようなツイートに反応するか、などです。
Cそのような人々は、普通の仕事をしているのであれば、とてもできないような時間帯で(例えば一日中)、脱原発、反原発にターゲットを絞って攻撃したりしているようです。ですから、その人の主張の内容を見るだけでなく、その人の認知・行動のパターンをみることが役立ちます。
Dたとえば、(1)原発派にとって重要な人物が攻撃されたらしつこく(人格)反撃をする、(2)原発派にとって痛い研究にターゲットを当て反論・反撃する、(3)冷静な批判と「罵倒」を使い分ける、(4)原発に異を唱えつつ、反原発派の分裂に貢献しうる弱点のある人を利用する、などなど。
E私は、気になって、そのような人がツイッターなどを発信した時間帯をエクセルの表にしてみたりしたことがあります。これはその一例ですが、こんな人の一日の生活を想像してみて下さい。 pic.twitter.com/NofI1eOB
F私は、池田信夫さんについては追求していませんが、要するに、その人がまじめな情報提供や議論をしたいのか、それとも、ネット上の何からの心理的、社会的影響を狙って(悪い意味での職業的役割を持って)発信しているのかを区別すると良いと思います。
Gここまで書いて、はっと気づきましたが、池田信夫さんに対して、@squirrel6406さんの反論されたことについては、そのとおりだと思います。いろいろ連想していたら、書かれた事を否定しているかの様な文章になってしまい、申し訳ありませんでした。これに懲りず宜しくお願いします。
@せっかくですので、@squirrel6406さんが池田信夫氏の主張に対してコメントしておられることに対して、幾つか補足意見を述べたいと思います。ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51766…
A党派や思想信条と科学的ということに一般的関係があるわけではなく、科学者、医学者一人ひとりをみないと分からないことは水俣病で経験していますが、この原発事故で更に明確になってきたと思います。原発事故では、むしろ権力と距離を保たないと科学性が保たれないことが素人でも分かります。
B人は完璧ではありませんから、科学性で重要なのは、一時点の発言・判断だけでなく、異論や(誹謗中傷でない)真面目な批判への誠実な態度です。そして、他の医学分野ではそんなことはなかったのですが、水俣病で科学性を保つ為に、社会や人の心の動きを知る必要がありました。それが全国化しました。
C原発派の専門家や池田氏のような人は、科学の装いをして科学を腐らせていきますから、科学性を保つためには、専門家相互のみで意見交換するのではなく、専門家も社会や人々の心の動きを理解し、専門家と一般人との間で交流しなければならなくなっているのです。
D私は水俣病で実例をみてきましたが、官僚は、思想傾向に関係なく学者を篭絡することを考えます。彼らは党派を参考にはしても、それで判断などせず、知性や人格を見ます。落とせる人間かどうか、落とせるとしたらどこまでか。頭の良い悪人は自分では差別などせず、庶民に差別させるのです。
E一般的に、保守派が体制派になり、改革派はそれに対抗するという傾向があるのかもしれませんが、細かく見ていくと、保守派で真面目な人もいれば、改革派で危ない人もいます。科学に関する思考と態度も重要ですが、もう一つ、一般人と同様、専門家にとっても、地位、名誉、立場、職場等は重要です。
F水俣病の議論で私が重視した医師の態度は、賛否だけでなく、まじめにデータを見て、真面目に議論するかどうかです。しかし、どういう立場であっても、自分の地位や名誉、「満足に?」食っていけるかどうか等は気になることだと思います。少数派として差別もされたくはないでしょう。
G鼻血については、放射線関連を疑う人も、数Svの急性被曝と発症機序が同じとは言っていません。限られた時間と人間で何もかもが分かるわけではありません。疑いを持つのは科学の基本です。医学においては、仮説が重要で、放射能原因説を唱えることに何の問題もないのです。
H重要なのは情報収集と解析。反論するだけならともかく、「あれも放射能これも放射能」と非難する態度は、自らも情報収集をしないことを宣言しているわけですし、結果的に情報収集や議論そのものを否定させていく作用がある点で極めて有害なものです。
Iしかも、限定された既知の情報、知識を生かして、患者住民の訴えが未知のものであれば、予防原則の立場で最善を尽くすのが医学です。池田氏はこのことを知らないか、否定しているのです。
J因果関係を論じるときに、メカニズムが分からなければならないというのは誤りです。水俣病はそうやって隠されました。しかも、そういう人がメカニズムを解明する意志があるわけでなく、政府に何の行動も求めず、ただ揶揄し、罵倒し、否定していくのです。逆に言うと、調べずに結論を出しています。
K因果関係解明に疫学は強力な武器ですが、それなしではダメということではありません。技術は手段です。技術は確かに重要ですが、ケースによります。これは、御用学者がよく使う手法です。彼らは庶民に手が出ない技術が「必要だ!」といいつつ、それを庶民に決して提供しなかったりします。
Lそういう原発派も、疫学データを論じますが、疫学データで原発派に不利なものがあったときのために、「疫学は役立たない」という論理を隠し持っていることがありますから、注意してみてみましょう。役立たないと思うのなら、最初から論じるな、ということです。
M肥田先生は多数の患者をみてきましたが、こういうときは、町医者1人の観察も重要。別にそれで確定せよなどとは誰も言っていませんが、池田氏の論調は、町医者1人の観察を否定します。そうすると、実際に医師が敬遠し、情報が入らなくなるという効果があります。
N2004年のトンデル論文やバズビーについては、学術的に反対意見を述べるだけなら良いのですが、原発派は、彼らが「とんでもない」学者であるとより多くの人々に認定されるような発言や誘導を狙っています。ホット・パーティクルなどを考えれば、現時点で決着のついた問題ではありません。
Oトンデル、バズビーのデータや学説も、世にあるデータや学説の一つとして冷静に捉え、自分が肯定するなら肯定、否定するなら否定すればよいだけなのに、ことさら彼らの名誉や人格に対する攻撃がなされる理由はここにあるのです。脱原発派に亀裂を入れるのが狙いです。これは差別の手法です。
P原発派、権力が好むのは、この「差別」です。この「差別」を国民の中に忍び込ませることによって、彼らは、自らが延命できることを知っています。
Qそんな池田信夫氏が代表取締役をしているアゴラ研究所が作ったGERPというサイト(gepr.org/ja/)に、早速、中川恵一氏がのこのこと出てきているのが興味深いです。今後、ここに出てくる医学者の発言をチェックしましょう。いろいろとボロが出てくることと思います。
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