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今日は「ビルマの竪琴」のおはなし。今年に入って2度、私も阿修羅のカルト板にて「ビルマの竪琴」および「水島上等兵」の名前を出しているのが図らずもの伏線であろうか。
中部地方のさる在来線で揺られていたときのことだ。偶然、向かいに座り合わせた欧米人が、モルモン教の宣教師で、ごつい体格に似合わない柔和な笑顔で話しかけてきた。斉藤由貴が16秒にヒトコマみせる虚ろな視線をめぐる笑い話に区切りがついたところで彼はきりだした。「ワタシは クロサワはあまりわかりませんが 一番すばらしい映画は日本のバーミーズ・ハープだと思うのです」
なんじゃそら。白黒の邦画でそんなのあったか・・・・・言葉を交えるうちにそれがBurmese Harpであり、つまり竹山道雄原作の「ビルマの竪琴」だとわかった。たしかに白黒とカラーで二度映画化されている。私はどちらも見ているし、原作も小学校時代に読んで夏休みの宿題の感想文を書いた覚えがある。このモルモン君のような欧米人からしても、深く印象に残るだけの影響力を持った戦争体験の深淵をえぐった大作なのである。
まあ日本人たるもの常識として全員、全て須らく知っておくべき(リアル・ストーリーに基づく)フィクションであろうが、まあ忙しいんでいちいち読んでられねえし、ツタヤの会員も切れて見れねえんだよ、というのもわかるし仕方ないので、ここはスポイラーとして私が「知っておくと便利」な箇所だけダイジェストにしてみようか。
『第二次世界大戦の末期、ビルマ(ミャンマー)を行軍していた日本軍の1部隊の話。テレビもステレオもないので、退屈で死なないように彼らが専ら没頭していたのは集団歌唱、その指揮をとっていたのが部隊の楽士担当、水島上等兵だった。結局、歌ばっか歌って戦闘能力に磨きのかからん彼らは降伏して捕虜の身分に甘んじるのだが、その寸前に失踪したままになっていた水島のことを皆心配していた。ある時、拘束中の彼らは監視つきの散歩にでた際、水島そっくりなビルマ僧と道ですれ違う。「お前、ミズシマだろ」と白々しい突っ込みをするも無視される。文殊の知恵で彼らは言葉をしゃべるオウムに自分達のメッセージをたくしてミズシマばればれの自称僧侶に届けさせた。「ミズシマ!一緒に日本へ帰るぞ」という台詞をしこまれたオウムはその用を果たす。しかし!ばればれのくせして水島は心をかたく閉ざし、結局日本への引き上げを拒否したのだった。帰国する船にのった兵隊たちは水島からの手紙を読み真相を知る!水島はPTSDが酷く、社会復帰が無理っぽいとのことであった。というのも、彷徨するうち、いたるところで放置された日本兵の死体の山を目撃して頭がピーっとなり、もうやってらんねえよ!出家してやる!というノリで俗界を去ったのだった・・・・・しかし僧侶といっても宗派とかもあるし外人枠とかの出世差別も想定しないとね、水島さんの前途はいかに・・・・』
とまあ、こんな話だ。おわかりいただけたであろうか。
先日の大阪wiki公演に登場した、中国低賃金労働市場に巣を食い寄生する池袋の南京虫ことリチャードwikiコシミズ。なにを思ってかコシミズはネット保守言論人の代表格たるチャンネル桜の水島総氏の・・・あのNHKの大相撲中継の解説をやっている親方か、そうでなければデビュー当時のロバート・キヨサキみたいな白太りした不遜な顔面をアップにしながらこういったのだ。
「ミズシマというのは、おそらく朝鮮人の使っている偽名でしょう。なんでミズシマかというと、ビルマの竪琴にでてくる兵隊のミズシマね、あれが軍国主義の象徴にぴったりだという発想でしょうね。まさに似非右翼」
(多忙で)原作を読むことができない諸君も、私の要約文のおかげで晴れて「ビルマの竪琴読了者資格(略して『ビル竪正悟師』)」を持っているのだからこのコシミズのアホ発言のアホさ加減は楽々指摘できるだろう。コシミズはハッタリをかましただけで実はミッチ竹山の「ビルマの竪琴」を読んでいない、または映画をみていない可能性が高い。そうでなければ読解力、理解力がなく児童向けに書かれた「ビルマの竪琴」が読み込めなかったということになる。(ここでドラの音をジャ〜んと一発いれてくれ)
いうまでもなく、「ビルマの竪琴」は右翼だの軍国主義だのといったこととは対極にある世界を描いており、戦争の悲劇を処理することは人生を放り出して仏に仕えることでもまだ足りないのだ・・・・という訓戒、平和への強い意志がこのセミ・フィクションから得られるエッセンスであることはいうまでもあるまい。戦争の悲惨さを忘れるな、いつまでも訴えつづけるぞ〜などというメッセージが読者をストーカーのように追い続ける心憎さよ、いうなれば戦後サヨクの母型としての兵士が水島上等兵なのである。
ま、そもそも水島聡氏の姓が通名だということすら何の根拠もないわけで、wikiの横流しだけで培われたコシミズの情報収集能力には頭がさがるわ。ほほほほ
http://www.oyagaku.org/ (←水島氏の携わる団体)
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