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「秩序」で渋滞を解決する日本
中国メディアが見る日本
2014年02月19日10:41
春節(旧正月。今年は1月31日)に帰省して年越しした人達の多くは、「田舎は小さいのに渋滞がある!」と感じただろう。実際には渋滞は、クルマが多い訳ではなく、マイカー所有者の交通協力マナーが著しく遅れており、クルマがもたらす利便性と優越感だけに浸り、相応の責任と義務を負いたくないところが大きい。昨年、もし新たな交通規則により違法行為が厳罰化されなかったら、道路の乱れはより一層深刻になったはずだ。もっとも、処罰だけでは、根本的なところは直らない。道路上のクルマと人は、共に秩序を遵守すべきだ。これについては、日本の交通マナーを考えることによって中国の参考にすることができる。広州日報が伝えた。
■通勤には地下鉄
日本の大都市のサラリーパーソンは、通勤手段として地下鉄か電車を選ぶ。東京は小さく、駐車場には限りがあり、各家庭がすべてマイカーを所有している訳ではない。しかし東京以外では、自宅内に駐車できればクルマを買うことができる。マイカー所有は、日本では自慢することではない。クルマを持っていても、運転を避けることは日本ではよくある。クルマでの外出の多くは必要が理由だが、出退勤には使わない。
日本の地下鉄では、いわゆる「衆生平等」が真に実現している。社長からフリーターまで、皆地下鉄に乗る。外見や行動から違いは分からない。スーツに革靴、アタッシェケースの人、新聞や読書に熱心な人、全員が一列に乗下車する。日本でよく見られる壮観な順番の列は、地下から地上まで伸びることもあるが、割り込む人はいない。マナーを守らないいざこざは、あり得ない。
地下鉄利用が主流のため、都会が通勤で渋滞することはない。マイカー通勤は地下鉄に比べて速いかもしれないが、都会の日本人はあまりクルマを運転せず、これは教育と関係がある。日本人は幼い頃から、日本は狭く、資源は限られ、やみくもに浪費すべきでない、と教えられる。5人乗り小型車に一人だけが乗っていたら、一種の浪費、すなわちガソリンの浪費であるばかりか、本来は限られた道路資源と駐車場を占めることになる、と考えられている。
日本では、乱れた駐車を見掛けることはほとんどない。過疎でクルマが少ない地方でも、勝手気ままな駐車を見ることはない。日本人のマイカー購入は、最初に考慮するのは購入できるかではなく、駐車スペースを探すことだ。乱れた駐車による渋滞は、日本ではめったにない。またクルマの車種においても日本人は考えており、多くはミニバンかハイブリッド車だ。ミニバンは実用的、ハイブリッド車は低燃費だ。
■運転時にも列で並ぶ習慣
日本人はいつ「したい放題」クルマを運転するのか?例えば退職後、タクシー運転手となる人もいる。これは笑い話でない。日本人は「男は外、女は内」を崇めている。男性が外で仕事で稼ぎ、女性は自宅で夫を支え、子を育てる。それで一生を全うする。退職後、たくさんの退職金を得ながらも、タクシー運転手となる日本人男性は多い。タクシーの運転には多くの利点がある。時間を過ごし、小遣いを稼ぎ、好きな運転ができるのだ。
タクシーは業務用だ。日本人の目には、出退勤ラッシュ時には業務用のクルマだけが走っていれば、罪悪感はない。当然ながらそれも絶対ではなく、友人が遠方から訪れれば、マイカーで友人とドライブすることもある。
「列で並ぶ」意識は日本で根強く、どこでも見受けられる。3人集まれば列を作り、クルマ3台もしかりだ。2011年に東日本大震災が発生し、ガソリンが不足した。市民は十数時間かけてガソリンのために並んだ。その間、全員が秩序を守り、一切が自律していた。日本の道路は多くが2車線で、クルマは各自の車線で順序よく運転している。ウインカーは前もって出し、追い越し車線を利用し割り込むのはほとんど見られない。秩序を守るゆえ、自動車事故は少なく、小さなキズが付くこともましてない。筆者は大型バス運転手に何度か取材し、道を間違えたらどうするか聞いてみた。答は、間違えたら間違えた。前進を続け、次の交差点で曲がり、道を探すという。
■マナーで運転する日本人
運転中のゴミのポイ捨ては、日本では許されていない。車内にはゴミ箱があり、ゴミを入れ、自宅に持って帰る。また喫煙は休憩時にする人が多く、運転中にたばこを吸う人は極めて少なくなった。日本では、これらは他人に対する最大のマナーと考えられている。
日本で電車やクルマを利用することは楽しいとは言えず、たまに混雑や渋滞にも遭うが、少なくともいらいらすることないだろう。路上のどのクルマも、どの人も、交通ルールや交通マナーを守る意識が強い。他人に先を譲り、道路の秩序は良い。中国がいかにすればいいか、日本人の身の上から容易に答を探すことができる。たった今から、子どもから。あなた、そしてあなたの子どもに、交通マナーを守る意識があるだろうか?(編集HT)
「人民網日本語版」2014年2月19日
http://j.people.com.cn/94473/8540346.html
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