毛沢東への傾倒強める習近平主席　重要講話集も毛語録に酷似
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140119-00000011-pseven-cn
NEWS ポストセブン 1月19日(日)7時6分配信

　中国の習近平・国家主席の重要講話集「習近平総書記重要論述句読」が中国内で発売されたが、その表紙がかつての毛沢東語録を同じ、深紅のカバーを使用していることから、「習近平主席は尊敬している毛沢東主席になりきっているのではないか」と揶揄する声が出ている。中国ニュース専門のウェブサイト「多維新聞網」が報じた。

　習主席の重要講話集は習近平指導部のスローガンでもある「中国の夢」や自らの公約でもある「腐敗撲滅」のほか、理想信念、改革・開放、外交戦略、群衆路線、科学発展、組織作風といった8章から構成。習主席が中国共産党総書記に就任してからこれまでの講話121編をまとめたもので、出版元は人民出版社。

「この一冊で、習近平主席の政策や政治観、理想などがすべて分かる」という構成で、これも毛沢東の思想を凝縮した「毛沢東語録」と共通している。

　かつての文化大革命（1966〜1976年）では、赤いビニールカバーがかかった毛沢東語録を右手で高く掲げて、その一節一節を大声で復唱して街中を練り歩くというスタイルが流行った。習氏は父親（習仲勲元副首相）が大幹部だったことから、批判される方だったが、それでも片田舎の陝西省に下放され、農作業に追われていた際にも、毛沢東語録で毛沢東の思想を学習した経験をもつ。

　このため、いまでも習氏の演説や講演では随所に毛沢東の言葉が散りばめられており、いまも毛沢東の影響が根強く残っていることがうかがえる。

　習氏は毛沢東生誕120周年記念日だった昨年12月26日、党最高幹部の党政治局常務委員6人のほか、党政治局員ら主要幹部を引き連れて、北京の毛沢東主席記念堂を訪れ、その遺体を仰ぎ見て、毛沢東の功績を偲んだと伝えられる。

　さらに、習氏は毛沢東について「過ちがあるからといって全面的に否定することもできない」と述べるとともに、「革命に貢献した偉大な人物」と評した。しかし、習氏は「革命指導者は人間であり神ではない。偉大だからといって神のように極端に崇拝することはできない」と付け加えており、毛沢東の評価について慎重な見方を示している。

　これについて、『習近平の正体』（小学館刊）などの著書もあるジャーナリスト、相馬勝氏は、「どちらが本音かと言われれば、前半部分だろう。習氏は昨年1月『改革・開放の30年とそれ以前（毛沢東時代）の間に根本的対立はない』と述べて、毛沢東を信奉する左派に傾斜した“新解釈”を披露しており、改革に逆行するような考え方を明らかにした。

　だが、その結果、中国内で極左路線を勢い付かせることになり、社会が不安定になる可能性が出てきたために、後者の見方も示したのだろう。習氏の本音は明らかにガリガリの毛沢東主義者と言ってよい」と指摘している。

コメント
01. 2014年1月19日 11:22:20 : QKj2V8oUfM 本当の意味で中国を納めるには毛沢東のように強権中央集権がベストだと思う。でも国民全部が金儲けの味を覚え、公害、環境破壊で国土が荒廃してしまった今、もう毛沢東の時代には戻れないだろう。
02. 2014年1月19日 14:56:54 : 1V8CMKs9RE 本人と取り巻きは「ミニ毛沢東」の誕生を願望しているのかも知れないが、時代錯誤も甚だしいし、結局はポーズだけで終わるんだろうと思う。習近平の「重要講話」とか言っても、別に何か具体的で画期的な事を言っている内容は何も無くて、「中国夢」とか、「偉大な中華民族の復興」とか、まるで抽象的で空疎なキャッチフレーズしかない。 所詮は「戦後派」、いや「建国後派」か、いずれにしても毛沢東のように初期の革命運動、長征、抗日戦争、国共内戦、新中国建国のような波乱万丈の歴史を切り抜けて来たわけでもなく、毀誉褒貶はあったにせよ、強烈な個性と思想的なスケールの大きさがあるわけでもない。また�ｹ小平のように、初期の革命運動にも参加し、そして文革以後の党内闘争の中で、何度失脚しても強靭に復活し、最後には強烈なカリスマ性で「改革開放」を牽引したわけでもない。習近平というのは特に何か個性や思想があるわけでもなく、また非常に有能な実務派でもない。せいぜい官界遊泳術に長けているぐらいの取り柄しかない没個性な人物だ。事実はやはり「派閥均衡」の中で据えられたキャスティングだったのだろう。そんな習近平に毛沢東の復活を再演させようというのは「中国の夢」どころか、それこそ「夢のまた夢」というしかないだろう。 僕は習近平というのは何だか毛沢東死後の華国鋒に似ているような気がする。華国鋒というのは�ｹ小平の全面復活前の繋ぎのキャスティングだったが、現在は�ｹ小平のような超大物政治家が本物の主役として後から登場することが予想されるわけでもなく、中国の経済力の巨大化、軍事力の肥大化と反比例して国内矛盾がますます強まり、体制的危機がますます強まっている。では習近平が過渡的指導者だとして、その先にあるものはいったい何なのか。本物の体制改革が始まるのか、それとも体制崩壊のハードランディングになるのか。正直まだなかなか見えて来ない。
03. 2014年1月19日 16:58:00 : Bh92VSJC3M カンボジアのポルポトは熱烈な毛沢東信者だったような。習近平中国国家主席がどれほどの毛沢東主義者かどうかわからんが自分が共産党幹部なら虐殺される前に逃げるだろうな。その前に財産を海外に移動させるため妻や子を留学させ、場合によっては愛人も使って海外資産を作るだろうな。
04. 2014年1月20日 16:17:31 : aHFznFyPMc http://www.youtube.com/watch?v=wvNTW7fUVY4 中國で学生は毛沢東主義を非難している。 中國の共産党支配を終わらせるためにネットを通じ中國の民主化工作を行うことは 阿修羅のネットラーの責務だろう。 リベラル、左派、左翼知識人を自認するなら、やるべきことはそれでしょう。 GHQ、中國共産党、朝鮮の日本侵略史観を礼賛するしか能がないのか。
05. 2014年1月21日 09:20:42 : Bh92VSJC3M ０４、真の民主化は他国の工作ではなくその国の人々が自ら勝ち取るものだ。でも日本のように行くところまで行ってしまうと強制押さえつけとなってしまうが、そのせいで日本の民主主義はイマイチだ。まぁ、少し前まで軍国主義だったお隣の自称民主主義国よりマシかもしれないが。

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