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【中国トンデモ事件簿】キツネが化けた食品偽装事件 被害者はそれを利用し一儲けを目論んだ?
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140102/frn1401021032001-n1.htm
2014.01.02 夕刊フジ
中国・山東省のスーパーで、牛肉とロバ肉の加工品を購入した男性が、味に違和感を抱き、DNA検査に出したところ、キツネ肉だったことが判明した。これぞ羊頭狗肉ならぬ「牛(ロバ)頭狐肉」の食品偽装で、地元警察は昨年末、製造元の責任者の身柄拘束に踏み切った。一方で、「被害者」の男性が、事件につけ込み多額の賠償金を得ようとした疑いが浮上。転んでもただでは起きない中国人のずぶとさも垣間見えた。(原川貴郎)
「ロバ肉と牛肉を買ったのに、キツネの肉だったとは。本当に悔しいし、ぞっとするよ」
山東省の省都・済南市に住む王さんは、地元紙「済南時報」にこう訴えた。
事件をスクープした同紙(電子版)の12月19日の記事によると、王さんは11月28日、市内の米系スーパー「ウォルマート」で、「徳州福聚徳食品公司」(以下、福聚徳)が製造した調理済みの牛肉とロバ肉を購入した。
ところが、帰宅後に食べてみると、肉の色と味がおかしかったため、自ら同省内の検査機関に問題商品を持ち込んだ。するとキツネ肉の成分が検出されたという。
王さんが12月18日に同紙記者に見せた検査報告書のコピーには、ロバ肉加工品から「ロバ成分は未検出。キツネ成分が検出」と記されていた。一方、牛肉加工品に関する記載はなく、牛肉商品にはキツネ肉が含まれていなかった可能性がある。
ただ、「牛・ロバ肉は実はキツネ肉だった」(12月27日、中国共産党機関誌「人民日報」のウェブサイト「人民網」)などと、牛肉、ロバ肉をひとくくりにして伝える後追い報道も少なくなく、同市内の大型スーパーは、牛肉加工品を含め、福聚徳の商品を店頭から撤去した。
キツネ肉による偽装の理由は、値段の安さにあったようだ。
地元テレビや広東省の夕刊紙、「羊城晩報」の報道によれば、キツネ肉は500グラムが2〜3元(約35円〜約52円)、安いときには1元(約17円)。牛肉、ロバ肉の数十分の一の安さとされる。ちなみに肉は臭く、普通は食べないが、シナモンや八角などの香辛料を多めに入れて煮込むと臭いを抑えられるという。
地元警察は現在、製造元の福聚徳に対する捜査を進めているが、報道で事件が発覚した後の展開は、波乱含みだった。
福聚徳側は当初、キツネ肉の使用を強く否定。王さんが検査機関に持参したサンプルを疑問視し、自社製品に似た「ニセモノ」だと主張した。さらに、多額の賠償を請求してきた王さんを、逆に「ゆすり行為」だとして訴えた。済南市公安局は12月23日、この訴えを受理した。
実際、王さんの行動には不審な点があった。実は王さんは問題のあった牛肉、ロバ肉の商品を、17440元(約30万円)を支払って、それぞれ800袋、合計1600袋も購入。製造元に対して購入金額の10倍、日本円にして300万円以上の多額の賠償金を請求していた。なぜ、そんな量を購入していたのか。中国メディアも疑問を寄せた。
キツネ肉を検出した検査報告書は原本ではなく、コピーが提示されただけ。ほどなくして、1600袋を購入した時期が、キツネ肉を検出した検査結果が出た日付よりも後だったことが判明した。つまり、王さんが、キツネ肉だと認識した上で商品を大量購入し、多額の賠償金をせしめようとしていた疑いが浮かび上がったのだ。
12月25日には製造元、販売者らとの問題商品の立ち会い確認が予定されていたが、王さんは「車でちょっと事故をしてしまった」として欠席。その後は、行政当局や中国メディアが携帯電話に電話してもつながらくなってしまった。
さらに、この頃には王さんの本名は「温」であることが発覚。こうなると、偽名を使って、DNA検査報告書を偽造したり、わざとキツネ肉を検査に持ち込んだりして、福聚徳をゆすろうとした−。そんな見立ても十分可能となりそうだった。
しかし、結局は、別の検査機関の検査でも、福聚徳のロバ肉加工品からキツネ肉が検出され、同社の食品偽装が裏付けられた。警察は12月28日、同社の経営者の身柄を拘束した。
疑惑を残し、姿を消した王こと温氏。だが、キツネが別の動物に化けていたのを見抜いた功績は高く評価されているようで、12月29日の「済南時報」(電子版)は次のような地元弁護士のコメントを掲載した。
「温氏がキツネ肉と知った上で購入していた疑いはある。だが、もしも温氏が訴えていなければ、福聚徳の食品偽装は暴けなかった。市民はそう考えている」
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