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安川電機、中国で「遊休風車」再生
現地メーカーに発電部品 品質安定、最大市場で先陣
安川電機は中国で「遊休風車」を減らす事業を始める。中国の風力発電機メーカーに年明けから中核部品を供給する。中国は風力発電能力は世界最大だが、国産部品の不良などで風車の約3割が送電できないとされる。安川電機は電圧などを安定させ送電網につなげるようにし、発電量も増やせる技術を持つ。国産品優先の壁で日本勢の進出が阻まれていた市場で先陣を切る。
供給するのはコンバーター(電力変換装置)と呼ぶ製品。風車がつくった電気を送電網に流せる品質に変える役割を持つ。変換する際に生じる電力の損失が少ないため、風が弱い状況下で発電した少量の電力も送電できる。中国メーカーの製品に比べ、発電量を2〜3割増やせる。
電力大手、大唐集団傘下の華創風能(山東省)が開発中の新型風車に供給する。まず年間20億円程度の売り上げをめざす。福岡県内の工場で生産して輸出する。
調査会社BTMコンサルト(デンマーク)によると、中国で設置済みの風力発電設備は7537万キロワット(2012年末)と世界の3割弱を占める。日本で稼働中の設備の約30倍にあたる。生産面でもゴールドウインドなど中国勢が世界の上位10社中4社を占める(12年出荷量)。安川電機は華創風能への納入実績をテコに顧客拡大を狙う。
中国政府は従来、風力発電会社に中国製の風車や部品を優先的に採用するように働き掛けてきた。だが部品不良のため完成しても稼働しない風車が増加。品質確保のために風力発電部品に欧州の基準を採用したほか、遊休状態の風車を減らす方針を打ち出している。
安川電機はいち早く対応し、中国市場参入を実現。遊休風車を同社の部品を搭載した風車に置き換え、発電所全体の稼働率を高める「再生」ニーズなどを見込む。スイスの重電大手ABBなども受注獲得へ風車メーカーに攻勢をかけている。
中国は年間70億トンを超える二酸化炭素(CO2)を出す世界最大の排出国。温暖化防止に向けた国際枠組み作りが進んでいる。大気汚染も深刻になっており、中国で今後、再生可能エネルギー活用の重要性が増すことは確実だ。
[日経新聞11月24日朝刊P.7]
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