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天安門突入事件でくすぶる習指導部の「テロでっち上げ」説
http://gendai.net/articles/view/news/145647
2013年11月2日 日刊ゲンダイ
<なぜ激しい炎の中で「聖戦旗」は燃え残った>
中国の習近平指導部は、天安門前の車両突入事件を早々に「暴力的テロ攻撃」と断定。ウイグル独立派のテロ組織が背後にいると繰り返すが、今回の事件には不可解な点が多い。中国当局の「でっち上げ」の可能性も捨てきれないのだ。
中国公安当局は「実行犯は突入後、車内に積んでいたガソリンに点火した」と発表。大きな炎と煙を上げる車体の映像は日本でも繰り返し流れた。すこぶる怪しいのは、激しい炎の中でも「燃えなかった旗」だ。
車内から聖戦を呼びかける旗が見つかったとされるが、ガソリンが点火されて車両は焼け落ち、乗車の3人も焼死した。どうして「イスラム過激派の関与」を暗示する旗だけが、ご丁寧にも焼けずに残っていたのか。
今回の事件について、北京在住のウイグル族学者、イリハム・トフティ氏は「焼身自殺のように見える」と語っている。動機も分かっていないし、テロ組織特有の犯行声明も流れていない。習近平指導部は何をもって「テロ」と断定するのか。疑問は尽きないのだが、中国当局には“前科”がある。
5年前に米紙ニューヨーク・タイムズは、新疆ウイグル自治区で中国の警察部隊が襲撃された事件について、「別の警官による襲撃を中国当局が『ウイグル民族によるテロ』にデッチ上げた」とスッパ抜いた。観光客が撮影した「証拠写真」も掲載された。ウイグル族の間では「中国当局は毎回、ウイグル関係の事件後に、イスラム過激派の旗や刀などを『発見』する」と不自然さを指摘する声が根強いという。
「事件発生は、観光客が集まっていた月曜日の昼下がり。大勢が目撃しており、車両炎上の映像や画像は一時、ネット上にあふれ返った。ところが、中国当局は次々と削除。今やネット上には事件の目撃証言すら、すっかりなくなった。当局が厳しい情報統制をかけたのは明白ですが、何か世に出たらマズイ工作でも行っていたのでしょうか」(北京駐在員)
<正当化されるウイグル族弾圧>
中国司法部門トップの孟建柱書記は、事件を背後で指示していたのは、ウイグル独立派のテロ組織「東トルキスタン・イスラム運動」(ETIM)と言明。ETIMは米国務省もテロ組織に認定しているが、「極めて弱体な組織基盤しか持たず、資金力も乏しい」(軍事ジャーナリスト)といわれている。
03年にリーダーのハッサン・マフスムがパキスタンで殺害されて以降、メンバーは散り散りとなり、「もはや組織の体をなしていない」との見方もある。
これまでも中国当局は、ウイグル自治区で暴動が起きるたび、「黒幕」としてETIMの関与を指摘してきたが、あくまで当局の一方的な発表にすぎない。
いずれにしても関与は自治区内に限られている。軍事アナリストの黒井文太郎氏は、5年前の経済誌上で「ETIM」の存在に触れ、こう書いていた。
「聖戦を声高に叫んでくれれば、(中国当局の)ウイグル独立派への弾圧の口実になる」
まさに分析通りの展開になってきたが、真相は闇の中だ。
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