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[引用]http://okada.ldblog.jp/archives/27766779.html
2013.5.11岡田高明の中国ビジネス最前線:中国における命のコスト
今日はあまり書きたくない記事ですが、われわれが中国でビジネスに関わる以上常識的に知っておくべきことですので、敢て投稿します。
中国で不幸にして交通事故や会社の事故で命を落とした場合、賠償金額はどの程度かという、私が知りうる範囲での情報です。
最近の賠償金額は、以前よりも急激に高くなりつつありますが、まだまだ日本に比べると大きな差があります。もし日本人が中国で事故に会った場合は中国人並みの賠償金になりますので、日本でそれなりの保険に加入しておく必要があります。
例として、7、8年前に私の友人がバイクに乗っていた女性を跳ねて死亡させました。しかし友人は保険に加入していなかったため、自己負担で17万元(約250万円)賠償したと聞きました。
しかし、最近では50万元(約750万円)は払う必要があると聞いています。ちなみに、自家用車をもっている人は、一般に30万元程度の保険に加入しており、超えた分は自己負担で処理しているようです。また、お金持ちは100万元程度の保険に加入しているようです。日本のような「無制限」はありません。
以上が一般的な話ですが、加害者が特別な金持ちとか団体の場合は、遺族はできるだけ賠償金を吊り上げようと必死で抵抗してきます。
たとえば、2年前の高速鉄道事故の場合、最初政府は50万元を提示しましたが、遺族が暴徒化したため、最終的に95万元で決着したと聞いています。それでも日本円で1500万円です。
さらに加害者が日本人とか日系の会社の場合は、国民感情も影響し喧嘩ごしで請求してきます。最終的には当局が間に入り沈静化させることになります。金額は4、5年前で40万元から60万元程度でしたから、現在では100万元近くになっていると思われます。いずれにしても非常に厄介です。被害者の親戚(と名乗る人たち)がぞくぞくと田舎からやってきます。数十人規模でやってきますので、ホテルは貸しきり状態です。もちろん費用は全額加害者側の負担ですから、長引かせると賠償金どころではなくなります。食事も普段食べたことが無いような高級料理をドンドン注文します。たばこまで加害者負担です。くれぐれも気をつけてください。
最後に余談ですが、以前私の会社の従業員が帰宅途中で犬に噛まれました。顔にあざが残るような大怪我でしたので、飼い主である会社に賠償金を請求しようと思い、知り合いの弁護士に相談したところ、「中国の法律では、犬に噛まれた場合、例え死亡したとしても5000元(75000円)以下の賠償金だから、手間のことを考えると訴えないほうがいい」と言われ断念しました。
ですから私は絶対に犬に近づかないようにしています。ただし犬はよく食べています。
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