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日本人が中国に出張したり観光旅行したりする場合に、周りの人から「中国はニセモノが多いから気をつけなさい」とよく言われます。ただし、その言葉はたいへん不親切です。なぜなら、具体的にどのように気をつければいいか解らないからです。被害にあって「ホラ、あれだけ言ってたのに」と言われるのがオチです。
私は12年間中国で生活していますが、ニセモノに対する一般的な対策は持ち合わせていません。ただし個々のアイテムについて問われれば何とか話ができます。
一般の日本人はニセモノの被害にあえば怒り狂って夜も眠れなくなりますが、中国人の場合は「またやられたか」と笑いながら済ますのが一般的です。すなわち、中国ではニセモノの被害は一般的なことで日常生活そのもだからです。
日本人的感覚から言えば全く「不思議」な現象です。
私は中国におけるニセモノを3つに分類しています。
1つ目はそのモノの機能が本物とは異なるニセモノ。二つ目はそのもの機能は本物だがそれを入手した手段とか作ったプロセスに問題があるニセモノ。三つ目はほとんど問題の無いニセモノです。
このことを具体的な例で説明したいと思います。
中国のニセモノでよくあるのが卒業証書です。私も一度被害にあいました。私が中国に来た当時、製造部門のリーダが欲しくて福建大学出身の男を採用しました。日本語をある程度話せ、生産の一般的な知識もあるので、いきなり係長で雇いました。ところがしばらく経って、仕事の上達レベルが低いし応用力がないので、「本当に大卒か」と疑いの目で見るようになりました。そこで、実際に調べればいいと思い、福建大学に本人の卒業証書を送り調べてもらいました。応えは丁寧に正式文書で封書で返ってきました。結果は思った通りニセモノでした。一瞬悔しい思いをしましたが仕方ありません。後で聞いた話ですが広州駅周辺にはニセの卒業証書を作ってくれるころがあるようです。これは上に書きました1つ目の例で極めて悪質です。
また、同じ卒業証書でもその学校に裏から手を回して発行してもらうこともあるようです。この場合は上記の2つ目の例です。
では次の例は上記の何番目の例でしょうか。
ある人から聞いた話ですが、その人の友人は10年ほど前に中国で運転免許証を取得し、その後7年間ほど社用車を自分で運転していたそうです。当時は中国語を書くことも読むこともほとんどできなかったので、3000元ほどお金を払って取ってもらいました。その際、その業者にパスポートと日本の免許証と自分の写真を渡し手続きをしてもらいました。特に日本の免許証はこれを翻訳する政府の窓口があり、お金を払って中国語に「翻訳」してもらいました。彼はこのような手続きを経て受け取った免許証ですから、受け取った時点ではニセモノかなと疑いましたが、その後交通違反をしたときに免許証を調べられ、本物の免許証であることが判りました。
この例は、上記の2つ目の例か、3つ目の例かに相当しますが、皆さんはどちらだと思いますか。
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