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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130717-00000012-pseven-cn
NEWS ポストセブン 7月17日(水)16時5分配信
少子化時代に突入し晩婚化、非婚化が進む成熟社会の日本にとって「婚活」は大きなテーマだが、さて中国の場合はどうか。ジャーナリスト・富坂聰氏がレポートする。
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阿部寛主演のドラマ『結婚できない男』は韓国でもリメイクされたヒット作品だが、中国の現実はこれほど優雅なものではないようだ。
2020年、中国の「結婚できない男」は3000万人〜3500万人に達する――。こんなセンセーショナルな見出しを付けた記事が中国で話題となったのは6月末のことだ。
中国の人口問題といえばこれまで“人口爆発”と“歪な人口ピラミッド”の問題が主な悩みとされてきた。それらはすでに生産年齢人口の急劇な減少と将来予測される社会保障費の膨張として中国に重くのしかかることが見込まれ、中国経済の先行きを危ぶむ一つの要因にもされているので国際的にも認知度の高いテーマとなってきた。
だが、この問題に隠れてもう一つの難問とされてきたのが、出生人口(=以下略)男女比の問題なのだ。見方によっては、こちらのほうが国民にとってより身近な問題と言えるかもしれない。
では、中国の男女比は現在どういった水準にあるのだろうか。
答えは、2012年現在で117.7。つまり女性を100としたとき男性が117.7人となる計算だ。
中国人民大学社会人口学院の楊菊華教授は、「通常、自然の状態であれば女性が100に対して男性が102〜107というのが各国の状況です。これは世界の多くの国が長い統計の歴史のなかで積みあげてきた結果からも妥当な範囲です。男性はたいてい女性より死亡の確率が高いため、大人になるころには男女はさらに縮まるというのも世界各国が経験してきた事実でもあるのです」と語る。
要するに、中国では自然界に普遍的にある男女比の“例外”だというのだ。そしてその結果として2020年には3000万人〜3500万人の男が「結婚できなくなる」というのだ。
ただ驚いたことに、この117.7という比率は、実は大きく改善された結果だというのだ。というのも中国の男女比は、1982年に108.47だったのが2004年には一気に121.2にまで急上昇し、史上最高を記録した経緯があるからだ。
驚いた政府は急いで対策を講じ、2002年にはまず当時の国家計生委が「医学的必要のない胎内での男女診断の禁止」と「医学的必要性のない人口流産の禁止」を打ち出し、これに続いて2003年には「愛娘行動」と題したキャンペーンを、続く2005年には党中央に全国関愛女孩行動領導小組という組織が設置されるまでになったという。
まさに涙ぐましい行動ということだが、それでもその後の男女比が一気に改善されたこともなく、2009年には119.45。2010年は少し下がって117.94、2011年には117.78と、依然として世界水準とは大きくかけ離れた状況が続いている。
この原因について前出の楊教授は「形を変えた男尊女卑」と語るが、そのことは悲しいかな、誘拐された子供が売買されるときにも男性と女性で大きく値段が違うことでも証明されているようだ。
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