http://www.asyura2.com/12/china3/msg/508.html
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これまでそして今後の米中関係を考えるにあたっては、「「戦後レジームからの脱却」を叫ぶ安倍氏こそ、日本を「戦後レジーム」に縛りつけたままにしている張本人」( http://www.asyura2.com/13/senkyo148/msg/475.htm )を参照していただければ幸いである。
中国国際問題研究所副所長の肩書きを持つ阮氏の考えは、「21世紀が協力・ウィンウィンの世紀になるか、勝つか負けるかのゼロサムの世紀になるかは、中米両国関係の方向性が協力が対立かにかなり大きくかかっている。中国側が新型の大国間関係の構築を提唱して米側の前向きな呼応を得たことは、両国共に自らの歴史的責任を意識していることを物語っている」という部分に集約されていると思う。
米中関係が、20世紀前半までの先進国間のように、「勝つか負けるかのゼロサムの世紀」であるかのような危険なものになることはない。
米国は、新興国と叩き合いを演じながら国内の産業資本制経済を成長させていくことをめざしてはいないからである。
米国支配層は、産業資本制経済として大きく発展する余地を残し、政治体制的にもそれが可能な国家ないし地域に向けた金融活動を利益の源泉と考えている。産業資本制側面で言えば、新興国とは棲み分けが可能な軍需品やその派生型製品である航空機を中心に考えている。
中国も、輸出先である欧米諸国や日本を含むアジア諸国の経済成長を強く望んでいる。中国が「ウィンウィンの関係」という言葉を常に口にするのは、そのような思いの反映である。
米中関係は、ぎりぎりまで「戦後レジーム」を維持したい欧米支配層の思いに従い、対立や緊張を見せ続けるが、経済的にはますます深い関係になっていく。
日本は、近代世界のそういう歴史的変化をしっかり理解し、無駄なリスクを避けつつ、確固たるポジションを確立しなければならない。
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中米は同じ方向に向かって初めて、すれ違いを避けられる
最近米国メディアは中米首脳会談に関する論評を次第に増やし、注目を高めている。27日には米高官が訪中して「習・オバマ会談」の地ならしをした。「習・オバマ会談」とほぼ時を同じくして、「中米友好を伝える新たな機会」と見なされている2013年度「フォーチュン」グローバル・フォーラムが6月6日から8日まで中国の成都市で開催される。こうした全ての背後にある最大の注目と期待は「習・オバマ会談」だ。(文:阮宗沢・本紙特約論説員、中国国際問題研究所副所長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
6月7日から8日まで、米カリフォルニア州の保養地に全世界の視線が集まる。中国の習近平国家主席とオバマ米大統領が新境地を開く首脳会談を行なうからだ。世界第1、第2の経済大国の指導者が同じテーブルに就くのを、世界は固唾を呑んで見守るだろう。
中米両国の指導者は2日間という十分な時間を費やし、挨拶を交わし、話を交わし、ノーネクタイで、自然でリラックスした環境の中、より踏み込んだ、透徹した、率直で誠意ある交流を行なうことになる。こうした会談形式は両国の国交樹立以来初であり、両国元首の交流強化における先駆的試みであり、中米関係が次第に実務的になっていることの現れであり、双方の期待を反映している。
実はこの「形式にこだわらない会談形式」は、よりハイレベルの形式であるようだ。もちろん人々がより関心を寄せるのは、両指導者が何を話し合うかだ。習主席は27日にドニロン米大統領補佐官(国家安全保障担当)と会談した際、「6月上旬にオバマ大統領と会談して、関心を共有する重大な戦略的問題について幅広く、踏み込んで意思疎通を行ない、理解を深め、相互信頼を強化し、共通認識を積み重ね、協力を推し進めることを心待ちにしている」と述べた。
中米関係は間違いなく現代世界における最も重要な二国間関係であり、最も付き合いの難しい関係でもある。双方はかつてないチャンスを前にすると同時に、かつてない困難の克服も必要としている。伝統的安全保障上の脅威と非伝統的安全保障上の脅威が入り交じり、ハイポリティックスとローポリティックスの摩擦が交錯して、中米関係の発展により複雑な可変的要素を加えている。こうした溝や摩擦をどう管理・コントロールするかが、中米関係の永続的安定の実現性を決定づける。
この新たな情勢の下で、とりわけ重要なのが両国関係の将来像の先導と形成を強化することだ。そして両国の元首が顔を合わせて直接交流、対話し、中米関係のロードマップを共に描くことには、将来の両国関係発展の基調を定める作用があり、その意義は時が経つにつれてより明確に世界に示されるはずだ。
21世紀が協力・ウィンウィンの世紀になるか、勝つか負けるかのゼロサムの世紀になるかは、中米両国関係の方向性が協力が対立かにかなり大きくかかっている。中国側が新型の大国間関係の構築を提唱して米側の前向きな呼応を得たことは、両国共に自らの歴史的責任を意識していることを物語っている。
習主席とオバマ大統領は3月14日の電話会談で、新型の大国間関係の構築について重要な共通認識にいたった。習主席は「中米間には巨大な共通利益とともに、いくつかの溝もある。中国は中米関係を揺るがず守り、促進する。米側と共に両国関係の大きな方向性をしっかりと把握し、協力パートナーシップの構築を推し進め、新型の多国間関係の道を歩み出すことを望んでいる」と述べた。オバマ大統領は「現在米中関係は将来の方向性を確立する歴史的チャンスを迎えている。中国側と共に努力して両国元首間のつきあいを保ち、対話と意思疎通を強化し、引き続き努力を重ね、米中関係の正しい方向に沿った、安定した、前向きな発展を促し、戦略の角逐ではなく健全な競争に基づく新型の大国間関係の構築に努力したい」と述べた。中米両国元首のこの戦略面の共通認識は、必ずや将来を共同で計画するための原動力になる。
習主席は中南米訪問を終えた後に、自然な流れとしてカリフォルニア州を訪れる。一方、オバマ大統領は東海岸から西海岸へと飛ぶ。双方が中間地点で会うことを選択したのは大変示唆に富む手配であり、重要な象徴的意義がある。つまり中米双方は同じ方向に向かって初めて、すれ違いを避けられるということだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年5月29日
http://j.people.com.cn/94474/8262742.html
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