★阿修羅♪ > 中国3 > 466.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
世論調査:9割近くの民衆が中国の将来に自信:せめて中国人には将来に自信を持って貰わないとね。
http://www.asyura2.com/12/china3/msg/466.html
投稿者 あっしら 日時 2013 年 3 月 20 日 17:49:52: Mo7ApAlflbQ6s
 


 世界の人口の2割は中国人(中華人民共和国国籍)なのだから、彼らが自信を持ち続けることは世界にとってもありがたいことである。

※ 「今年の両会(全人代と政協会議)を通して、中国の将来の発展に対するあなたの自信はどうなりましたか」との質問に、32.3%が「さらに自信を持った」、55.2%が「割合自信がある」、9.6%が「自信がもてない」、2.9%が「よくわからない」と回答したそうだ。


 国家主義的な自信の発露は迷惑至極だが、中国国民の関心は、経済条件より具体的には生活の向上にあるようだ。
 というのも、全人代などで決まった省庁統廃合改革計画のなかで強い関心を持っている項目が、“領土保全”よりも“食品の安全性”だからである。

※ 「新設の国家食品薬品監督管理総局が食品の安全性の問題を顕著に改善できるかどうか」が57.3%の関心を集める一方、「再編される国家海洋局が中国海警局の名で海上権益維持・法執行を行って、釣魚島(日本名・尖閣諸島)や黄岩島(スカボロー礁)での中国の国益をより良く保障できるかどうか」は18.8%である。


=================================================================================================
世論調査:9割近くの民衆が中国の将来に自信

 今年の全国両会が17日、順調に閉幕した。今回の両会で第18回党大会の精神が中国の将来の改革と発展を決定する重大な政策に姿を変えたことは、国家の経済と人民の生活に計り知れない影響をもたらす。「新旧交代」「中国の夢」「国務院機構改革」「都市化」「新会風」「ネット反腐敗」などが両会をめぐる民間の流行語となった。中国民衆の今年の両会に対する印象と注目点、両会を通して中国の将来の発展に対してどのような自信を得たのかを把握するため、環球世論調査センターは先週全国7都市の一般市民を対象に世論調査を行った。今回の両会を「民生の大会」と見る回答は4割近く、省庁統廃合改革は改革の取り組みが適度であることを示しているとの回答は過半数、「新設の国家食品薬品監督管理総局が食品の安全性の問題を顕著に改善できるかどうかに最も関心がある」との回答は6割近く、今年の両会を通じて中国の将来の発展に自信を持ったとの回答は9割近くに達した。環球時報が伝えた。

 今回の調査は3月14日から17日にかけて北京、上海、広州、成都、西安、長沙、瀋陽の18歳以上の一般市民を対象に無作為抽出で行い、計1103件の有効回答を得た。信頼度95%、許容誤差3%。「今年の両会をどう総括しますか」との質問に、36.6%の回答者が「民生の大会」を選択、28.7%が「任期満了に伴う交代の大会」、25.2%が「改革の大会」を選択した。残る9.5%は「よくわからない」と回答。

 両会の打ち出した省庁統廃合改革計画では、国務院の省庁の数は25にまで減らされる。「省庁統廃合改革が示す中国の改革の取り組みはどのようなものだと思いますか」との質問には、52.5%が「取り組みは適度。後期の実行を重視すべき」を選択、22.2%が「取り組みは不十分。世論が関心を寄せる国家発展改革委員会と金融機構改革がなかった」を選択、20.5%が「取り組みは力強い。安定を前提に一歩一歩推進すべき」を選択した。残る4.7%は何も選択しなかった。

 このほか省庁統廃合改革で最も注目する点について1つだけ選択してもらったところ、「新設の国家食品薬品監督管理総局が食品の安全性の問題を顕著に改善できるかどうか」が57.3%、「再編される国家海洋局が中国海警局の名で海上権益維持・法執行を行って、釣魚島(日本名・尖閣諸島)や黄岩島(スカボロー礁)での中国の国益をより良く保障できるかどうか」が18.8%だった。このほか「計画出産委員会の廃止・統合が一人っ子政策の変更につながるかどうか」が8.2%、「鉄道部の解体によって、今後運賃は上昇するかどうか」が7.4%だった。このほか、これら全てに関心があるとの回答が4.3%だった。

今年の両会に見られた新たな特徴としては46.7%が「会議が質素に」を選択、44.5%が「各種の報告がより実務的になり、空論や決まり文句が減った」を選択、40.1%が「様々な討論が一層開放的、透明になった」を選択した。「代表や委員が鋭い問題を避けず、より勇敢に弊害を指摘した」なども3割以上の賛同を得た。

 最後に「今年の両会を通して、中国の将来の発展に対するあなたの自信はどうなりましたか」との質問に、32.3%が「さらに自信を持った」と回答、55.2%が「割合自信がある」と回答、9.6%が「自信がもてない」と回答、2.9%が「よくわからない」と回答した。

 北京大学政府管理学院の燕継栄教授は17日、今回の両会は「民生の大会」であり「任期満了に伴う交代の大会」であるとともに、「改革の大会」でもあると指摘した。両会で最も注目される議題は民衆の利益と最も関連する問題であることが多い。例えば今回の調査の省庁統廃合改革に関する設問では6割近くの人が食品の安全性に最も関心を示した。これは利益だけでなく、命にも関わるからだ。燕氏は「調査は中国の将来の発展に対して『自信がもてない』との回答が1割近くあったことを示している。彼らの置かれた状況、彼らの満たされていない訴えに関心を払う必要がある」と指摘した。

 中央党校の戴焔軍教授は17日「省庁統廃合改革を庶民が評価する際に見るのは取り組みと結果だ。『後期の実行』と改革の透明性を高めることが重要で、庶民に説明をする必要がある」と指摘。「17日の習近平国家主席と李克強総理の談話は共に自信に言及し、自信を表明した。庶民の自信は政府の取り組みに対する評価の上に築かれる。新しい政府はさらに取り組みを強め、成果を出して、民衆の自信を強める必要がある。そして社会の強い自信は反対に政府の取り組みを後押しすることになる」と述べた。(編集NA)

 「人民網日本語版」2013年3月20日

http://j.people.com.cn/94474/8175423.html


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2013年3月20日 20:24:00 : W18zBTaIM6
中国の問題は中国が人間の住めない土地になったという事だけ。

日本を乗っ取るしか生き延びる道はないね。

未来図「東海省」と「日本自治区」
http://specialnotes.blog77.fc2.com/blog-entry-1593.html

ロスチャイルドもついに腰を上げたね:


「世界の富の半分を所有するロスチャイルドと中国共○党が2012年、世界覇権を共有する」天津に本部を開設し中国人から全てを毟り取る準備がととのった模様
http://www.news-us.jp/article/308702427.html

ロスチャイルドの指令を受けて小沢さんもそろそろ動き出すかな。

ロスチャイルド、天津に中国本部開設へ
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/121128/mcb1211280502008-n1.htm



02. 2013年3月21日 10:02:18 : sIFkxh0qhc
あっしらはいつから中共の手先になったんだよ。阿修羅にはりつくな。支那に帰れ。

03. 2013年3月21日 15:13:21 : vUXsGvxw8o
李克強首相自身が副首相時代にも言ってたが

中国の統計はまったく信用ならんよ。


04. あっしら 2013年3月22日 14:52:59 : Mo7ApAlflbQ6s : DvLZNEv2EI

vUXsGvxw8oさん、こんにちは。

統計がたいして当てにならないことは古今東西で共通することです。

だから、李克強首相自身が、経済活動の変動は電力供給量で判断すると語っているわけで、中国だけが格別でっち上げの統計を出しているわけではありません。

遅効データですから経済変動に相応できるものではありませんが、外国企業の中国進出熱(直接投資額変動)、各国の中国との貿易量変動が中国経済の状況を知るポイントだと思っています。

言ってしまえば、統計データは肝心ではなく、その市場で商売ができているかどうかが肝心というものです。


=============================================================================================
sIFkxh0qhcさん、こんにちは。

>あっしらはいつから中共の手先になったんだよ。阿修羅にはりつくな。支那に帰れ。


この投稿を読んでそのように解釈できるヒトもいることがわかり参考になりました。




05. 2013年3月25日 07:57:26 : GnRfb4ci8o
中国とは「徳」で接せよ

稲盛和夫氏[日本航空名誉会長]に聞く(前編)

2013年3月25日(月)  山川 龍雄

経済や政治、外交など難題が山積みになっている現在の日本。このような時代に必要なリーダーとしての心構えとは何か。稲盛和夫氏が諭すように語った。今回はその前編。(聞き手は 本誌編集長 山川 龍雄)

戦後の歴史が変わろうとしている
よっぽど腹を据えて進めないと
将来、禍根を残すことになる
政権が再び、自民党の元に戻りました。


稲盛 和夫(いなもり・かずお)氏
1932年鹿児島県生まれ。鹿児島大学工学部卒業。59年に京都セラミック(現京セラ)を設立。社長、会長を経て、97年から名誉会長を務める。84年には第二電電(現KDDI)を設立、会長に就任。2001年から最高顧問。2010年1月に日本航空の会長として再建に取り組むよう要請され、2月1日から無給で務める。1984年には稲盛財団を設立し、国際賞「京都賞」を創設。経営塾「盛和塾」の塾長を務める。2013年早々にも日本航空の名誉会長職を辞す。
写真:古立 康三
稲盛:日本は戦後、ずっと自民党が政権与党をやってきました。しかし、正しい民主主義が定着するためには、良い悪いがあった時、政権交代できる政党があるべきだと思って、私は民主党を応援したんです。

 しかし民主党は、2009年に政権を取りましたが、国民が期待した成果を出せず、大変な失望感が横溢してしまった。その結果が今回の選挙結果になるわけです。大敗しましたが、自分たちがまいた種だからしようがない。

結果は残念だと。

稲盛:民意ですからしょうがない。

 ただ戦後の歴史が、大きく変わる方向に政治が動くんではないかと思っています。少し右翼がかった方向に政局が向かおうとしている。平和憲法をベースに戦後の日本はやってきましたが、これが大きく変わる可能性が出てきた。全面的に憲法改正とまではいかないにしても、変わるかもしれない。

 そうなれば日本の立ち位置も大きく変化せざるを得なくなってしまうでしょうし、近隣諸国を含めた世界の目も大きく変わってくる。ですから、よっぽど腹を据えて、十分検討したうえで進めてほしいと思います。

 ただの思いつきでやって禍根を残すことになってはいけない。民主党の非常に未熟な政治の反動で変なふうになっては心配だなという気はしています。

民主党はなぜ期待に応えられなかったのでしょう。

稲盛:1番目には政権与党としての経験が全くなかった。そのために霞が関の官僚をうまく使いこなせなかった。

 もう1つは、民主党の中に優れたリーダーがいなかったということでしょう。党内のガバナンス(統治)が全く機能しなかった。党首になられた方々は、民主党議員の信頼や意見をまとめることができなかった。自分の考えだけは主張されましたが、それが民主党議員の大半が賛同する意見なのかどうか。それも確認しないままに、独善的に党首が方針を決めて、ばらばらになってしまった。結局、最後は瓦解したという感じです。

 鳩山(由紀夫・元首相)政権の時から軋みは起きていました。最初は反小沢(一郎氏)といいますか…、小沢氏が政治献金問題を起こしていましたのでね。それがずっと尾を引いて、ほかの議員の意見も吸収しきれなくなった。意見をまとめて、みんなを引っ張っていくことができない。鳩山さん、菅(直人・元首相)さん、野田(佳彦・前首相)さんと(民主党政権が)3代続いても、リーダーがいなかったんだと思います。

「出でよ、傑物」

どうしたら政治の世界で真のリーダーが生まれるのでしょうか。仕組みが悪いのでしょうか。

稲盛:仕組みじゃないでしょう。優れたリーダーとは、人格を含めたトータルの人間性に魅力があり、確固たる信念に満ちて、独善ではなく、みんなの意見を吸収して、説得するだけの力がなければいけませんから。作られるものじゃなく、それを持った人がいなければいかんのです。

資質のある人が途中で消されて、そうでない人がトップになっているということでしょうか。

稲盛:排除されるんじゃなしに、もともといないんじゃないでしょうか。もちろん、そういう人は策を弄する人に対しては弱いかもしれません。

 例えば、明治維新の時の西郷南洲(隆盛)とそのほかの連中を比べると分かります。人間的に魅力があって、統率力もある無欲恬淡とした西郷は、策を弄する悪賢い連中に足をすくわれて、最後に野に下ることになりました。

 リーダーは、策を弄する連中もぐっと抱えて、収めるだけの大きな度量と力量のある人じゃないといけない。ただそれは作ろうと思って作れるもんじゃありません。「傑物、出でよ」ということしかないでしょう。

自民党政権で最も期待されているのが金融政策です。金融緩和論については、どう見ていますか。

稲盛:自民党は日銀に国債を買い取らせてでも大きな金融緩和をすると言っておられる。2%ぐらいのインフレをすると。私は専門家ではないし、あんまりよく分かってないので、感覚的にしかモノが言えません。そのうえで、金融緩和は一時的な景気浮揚を招くことはできるかもしれませんが、危険だという気がします。

なぜでしょうか。

稲盛:私は80歳で、戦争が終わった昭和20年は中学1年生でした。戦時中に国は、戦時国債を膨大に発行して、民衆は国のためにと国債をいっぱい買いました。これが戦後、紙切れになり、同時にハイパーインフレが起こってしまった。父は戦前、印刷屋をやっていてこつこつとお金をためてきましたが、それも全部紙くずになったんですね。焼け野原に掘っ立て小屋を建てて、親子9人で生き延びてきましたが、その時のハイパーインフレ、つまり本当に紙幣が紙くずになっていくのを見てきました。

 インフレターゲットをやったら、しばらくは国の借金にとっても、借金をたくさんしている人にとってもいいかもしれません。ですが今度、インフレを止めようと思っても、そう簡単に止まるものじゃない。私はブラジルのハイパーインフレや、いろいろなことを現地で見てきましたから。

 過去の経験からすると、よっぽど劇薬で、非常に危なっかしいと危惧しますね。

経済政策に過度に頼ろうとする企業側の「他力本願的」なムードも少し気になっていらっしゃるのでは。

稲盛:確かに現在の日本は、政府も民間も非常に依頼心が強くて、誰かが何とかしてくれると思っている。自主性や自立性が希薄になって、依頼心と依存心が官民すべてに横溢している。

 自立する心がない限り、日本の現状を打破することはできません。自立するという意識の下に、何としてもいい方向に向かわなきゃならんと思う。そういう強い意志力が欠落している気がします。

 リーダーの方々も含めて日本全体が、自らこの状況を打開し、回復する気持ちが横溢しなければ、現状を変えることはできないと思っています。

稲盛さんから見ると、今の日本人は自立心が弱いですか。

稲盛:私だけでなしに、みんな思っているのではないですか。バブル崩壊後ずっと低迷を続けて、なすすべがないですし。本当に弱いですね。

外交面では尖閣諸島に端を発した日中関係の悪化が続いています。政治家や経営者は今後、どのように中国とつき合うべきでしょうか。

稲盛:日中関係は非常にぎくしゃくして厳しい局面です。これを何とかするのは簡単なことじゃない。尖閣諸島については、日本は自分たちの領土だと信じていますし、中国は中国でそう思っている。足して2で割るわけにもいきませんから。この問題はのどに刺さったトゲみたいなもので、解決には時間がかかるだろうと思います。

 ですが、たったそれだけのことで、経済も含めて、いつまでも日中関係がぎくしゃくするのは問題です。我々日本人としては、国境問題は別に置いて、徳でもって中国の民衆とつき合っていく。中国の政府の人たちとも、日本人が持つ素晴らしい人間的な徳でもって接していく。

孫文が訴えた「王道」統治

具体的にどういうことですか。

稲盛:私は7〜8年前、中国共産党幹部の教育機関である北京の党中央校で講演しました。日本と中国は、歴史的にも非常に深い、いい関係を続けていかなきゃならんと話しました。その中で、明治時代、辛亥革命で敗れた孫文が日本に来て、神戸で講演した時の言葉を引用しました。

 孫文は日本国民に対してこう話したんです。「日本は明治維新を迎えて欧米の近代文明を取り入れ、繁栄を遂げようとしている。その欧米文明というのは覇権の文明、力の文明です。しかし東洋には、人間の徳で治めていくという王道の文明があります。欧米文明を取り入れて覇権の道を歩くのか、それとも古来東洋に存在する王道の道を歩くのか。日本の将来は皆さんの選択にかかっています」。こういう素晴らしいスピーチでした。日本はその声に耳を貸さないで、一瀉千里(いっしゃせんり)に覇権の道を歩いて、1945年に敗戦を迎えて壊滅してしまった。


写真:古立 康三
 当時、中国は大発展を遂げる過程にありました。このままいけば世界第2位の経済大国になるのは必至です。そこで私は、孫文が日本人に言ったのと同じことを、中国の皆さんにお返ししたんですね。

 「中国が王道の道を歩かれるのか、それとも覇権の道を歩かれるのか。それはまさに指導者である皆さんの責任です」、と。

 その翌日、人民大会堂で当時の中国共産党の副主席と会いました。彼は私の講演のゲラをもらったと言い、「稲盛さん、読みました。稲盛さんが危惧されるようなことは一切ありませんから、心配いりません」とおっしゃってくださいました。

中国側の反応は、良かったんですね。

稲盛:もともと中国は数千年の歴史の中で、孟子や孔子を含めて、立派な哲学者を出しておられる。素晴らしい哲学を説いてこられたので、普通の方にもそういう素養があるんです。覇権ではなしに、王道や徳で、日本は中国とつき合っていくべきだと思います。

 徳とは仁と義です。優しい思いやりの心がベースにあって、素晴らしい仕事をしながら相手を慈しみ、愛し、ビジネスを展開していく。これを続けて、日本人の立派な人間性を分かってもらえれば、彼らも日本人を尊敬してくれるんじゃないかと思っています。

「徳」をもって接するのが基本だと。

稲盛:昨年は反日デモがあったり、日本製品の不買運動が起こったりしました。中国の書店からも日本人の書いた本が全部消えたんですね。でも私の本は残っていた。日本で発売した『生き方』という本は、中国でもう100万部以上売れている。正規品が100万部を超えたんですから、海賊版がその何倍と出とるでしょう(笑)。

 ですから、人間の徳については、中国でも関心を持つ人たちがたくさんいるんです。

中国の方は、稲盛さんの講演や本の中で、特にどの部分に関心を寄せているのでしょう。

稲盛:ビジネスの根幹には、どうすれば儲かるかということがあります。けれど、それを考える前に、「利他の心」がいると私は説いています。自分が儲けようと思うなら、相手も利益を得られるような思いやりの心、つまり利他の心がなかったら意味がありません。

 ビジネスにテクニックは必要でしょう。ですがそのテクニックを動かす人間のベースにあるのは、相手を思いやる利他の心です。利己の塊みたいな人が、ビジネスの中でテクニックを使ったら、世の中はますますいびつになっていく。

 ところが、欧米流というのは全部が利己の塊で、利他の心を抜きにした考え方です。自分が儲けられるなら、相手がいくら苦しもうと構わないという考えが根底にある。利己の塊で、頑張って成果を上げれば、おまえの給料をなんぼでも上げてあげるというのが成果主義です。ベースが利己で、テクニックを使っていく。

 私はそれがあるべき姿だとは思いません。利他の心をベースにしてテクニックを使うべきだと訴えています。

 北京大学や清華大学で話をした時、有名な教授がこう言ったんです。「我々は今まで、中国を近代国家にするために、ハーバードビジネススクールと提携して、欧米流のマネジメントを教育してきました。でもハーバードビジネススクール一辺倒のやり方はいかんと猛烈に反省しました。今後はあなたの哲学も大学で取り上げましょう」と。

日本人は信頼できるし、尊敬できる
人間性からほぐしていけば
日中関係は解決できるでしょう
一見、利己的にも見える中国で、なぜ、稲盛さんの哲学が響いているのでしょう。

稲盛:中国の場合は、賄賂がものすごくはびこっています。民間企業同士の場合でも、簡単に経理担当の若い女の子が不正を働く。購買担当の人が「買ってあげる」と言えば、いっぱい業者が来て、賄賂ぐらい簡単にくれる。自分がもらおうと思わないでも、課長級ぐらいの地位の人に対しても、いろいろな賄賂があります。

 さらに、共産党の幹部は想像を絶するような蓄財をしています。そういう社会を、庶民が見ているわけです。正常ではないとみんな思っている。そこで私が、お金は一銭ももらわずに、坊さんの辻説法みたいにして歩いているから、その姿を見て、みんなが詰めかけて、賛同してくれるんでしょう。

 為政者から見ると、変なふうに洗脳されると困るわけですから、通常こういう活動はとても警戒されるんです。けれど、どこの省でも、どの大都市でも、共産党幹部の人たちも、非常に結構な話です、と。中国の経営者たちが啓蒙、啓発されて見事です、と言ってくれます。

中国の中で、こうした考えを理解するのはまだ少数かもしれないけれど、これがだんだん層になっていく。中国はその過程だということですね。

稲盛:過去、日本が軍国主義であった時、日本人は中国人に対して横暴なことをしました。中国にはその時の恨みつらみも残っています。けれどもそれは、軍閥の一部の人がそうだっただけで、日本古来の民衆はそうじゃない。それを分からせることが大事です。日本人は信頼できる民族だと。

 中国には13億人の民衆がおりますから、一朝一夕にはいかんでしょう。しかし、そういう心を持った人たちが相当、知識階級にも経営者にもいるということは、期待が持てます。

 日中問題というのは、ドラスチックには解決できないかもしれません。けれど、人間性という点からほぐしていけば、時間はかかるかもしれませんが、解決はできるでしょう。

傍白
 「盛和塾を中国でもやってほしいという要請が来ています。共産主義から部分的に資本主義に移行する過程で、中国では経営者の精神の拠り所が必要になっている。大事な時期ですから、できる限りお手伝いしたい」。17年前、稲盛さんがこうおっしゃっていたのを思い出します。盛和塾のルポを書くために、取材していた時のことでした。当時、稲盛さんが、塾生の相談に「それでいいんやないか」とうなずいたり、塾生の手を握って「まだ努力不足ですな」と叱っていた光景が目に浮かびます。今やその活動が中国にも広がっている。反日ムードが高まる中でも、なぜ、中国の指導者たちは稲盛さんの言葉に耳を傾けるのか。そこに雪解けのヒントもあるような気がします。
日経ビジネス2013年1月7日号74〜77ページより

稲盛和夫が諭す

経済や政治、外交など難題が山積みになっている現在の日本。このような時代に必要なリーダーとしての心構えとは何か。稲盛和夫氏が諭すように語った。


06. 2013年3月25日 07:58:29 : GnRfb4ci8o
環境ビジネスを戦略的互恵関係の象徴に

山積みの環境問題に手つかずの中国

2013年3月25日(月)  青山 周

 目覚ましい経済成長のなかで数々の問題に直面している中国。最大の課題は成長の「質」の向上である。新しい政府がスタートした中国には日本企業の持つ「質」が生かされる絶好の機会があり、冷静な視座さえあれば、日本にとって成長の可能性が広がる。

 昨年12月末に閉幕した中国の商務工作会議。毎年12月初めごろに開催される経済工作会議とは異なり、内外で報道されることのあまりない会議である。

 席上、陳徳銘・商務大臣(当時)は「外資三法」の改正を検討していることを表明した。「外資三法」とは、外資企業法、中外合資経営企業法、中外合作経営企業法の3つの法律である。

 中国経済が順調な発展を遂げているなか、外資の対中投資をめぐる状況には厳しいものがある。2012年、対中投資により設立された外資企業は2万4925社と、対前年比10.1%減となった。対中投資額は1117.2億ドル、これは対前年比3.7%の減少である。

 問題は「量」だけではない。「質」が低下していることが改めてクローズアップされている。2003年に日本、米国、欧州の対中投資額は全体の3分の1を占めていたが、2012年は14.9%にまで減少した。

 産業構造の高度化を目指している中国にとって、先進諸国の企業、とりわけグローバル企業の対中投資は単なる金額や件数といった量だけではない重要な役割が期待されている。一口に日米欧といっても、先進国からの投資において、投資件数と投資額で見て半分近くは日本からの投資である。中国から見て、日本企業の投資行動がいかに重要な意味を持つかは、だれの目から見ても容易に理解できるはずである。

 報道によると、昨年、高級車市場は30%の成長を記録したが、こうした活況のなかでボルボの販売は11%近く減少したという。外交・政治環境のなかで、苦戦を強いられながらも、力強い底力を発揮している日本企業との「実力」の違いは歴然としている。

 こうした状況を一番知り尽くしているのが中国の市場であることは明らかだ。外資三法の改正も日本企業を意識したものとなることは確実と思われる。

「GDP1割」を占める中国ビジネス

 他方、日本にとって中国ビジネスはGDPの1割を占める。日本の成長戦略にとって中国ビジネスは不可欠であり、日中間の経済関係をどのように発展させていくかが日本の成長に大きな影響を及ぼす。

 具体的な数字を見てみよう。

 2011年度の日本の対中輸出は香港を含め16兆円にのぼる。経済産業省の海外事業活動基本調査によれば、2011年度の日本企業の中国における売上総額はおよそ38兆円に達する見込みである。すなわち、2011年度、日本企業が日本と中国で生産し、あるいは取り扱った財を「中国」を顧客にして売り上げた金額は合計で54兆円となる。これを2011年度の日本の国内総生産(GDP)と単純に比べるならば、10%強に相当する。もし、日本企業の対中ビジネスの売り上げが順調に2割増加すると、増加分の額は10兆円に達する。これは安倍政権が補正予算のなかで打ち出した景気対策の規模に匹敵する。成長する中国市場での成長戦略が日本の経済成長に大きな影響を与えることは容易に理解できる。

 日本にとって対中輸出や中国市場での売り上げは、輸出全体あるいは日本企業の海外市場における売上総額のおよそ2割を占める。しかも、中国経済は成長が見込まれるため、今後も日本の中国ビジネスは大きな成長が期待されている。日本の対中投資が累計で2012年6月までに839.7億ドルまで増大している理由はまさにそこにある。

 これほどの比重を占める中国ビジネスであるが、碁盤を逆さまにして中国から見た場合、こうした量的な実績は日本企業のビジネスの質の高さに支えられている点を理解することが重要である。

山積みの環境問題は手つかずのまま

 中国は課題山積である。

 今シーズンの大気汚染は、これまでの報道で見られた「遠慮」の壁を破壊してしまったという点で画期的な出来事である。もはや誰の目にも問題は明らかであり、問題から目をそらすことができなくなったのである。昨シーズンと今シーズンの大きな違いはPM2.5の深刻さではない。中国の人々の発言の違いにある。

 日本のメディアの報道は中国メディアの後を追うかのように1月になってようやく拍車がかかったが、本コラムにて昨年3月にすでに紹介しているように、PM2.5は昨シーズンから流行語になっていた。今シーズンは「雾霾」(発音は「ウーマイ」)、ずばりスモッグを表す言葉が新たな流行語に追加されただけのことで、大気汚染は昨日や今日に始まったことではない。

 中国の大気汚染はPM2.5だけではない。PM10や硫黄酸化物、窒素酸化物、一酸化炭素、揮発性物質など以前より深刻な状況にあり、とくに自動車からの排ガスによる汚染は年を追うごとに悪化している。

 大気汚染だけにとどまらない。依然としてゆゆしい河川や湖の汚染、渤海湾や長江周辺などで急速に深刻化している海洋汚染、工場からの排水が高圧ポンプで流し続けられたために発覚した深層部の地下水汚染(その後調査した地元の当局は事件を否定したが)、都市の周辺を取り囲む大量の未処理廃棄物、世界中から集まる電子ゴミ、止まらない地下炭鉱火災、実態すら公表されていない土壌汚染、世界最大の排出国にもかかわらず増勢に歯止めのきかない温室効果ガスなど、数えきれないほど多くの問題がほとんど手つかずのまま放置されている。

 人間の安全を脅かす問題は環境問題に限らない。偽物や有害物の混入などいまだに十分な効果の出ていない食品安全、鳥インフルエンザなどのパンデミックの発症地となる可能性、身近なものでは狂犬病(今年2月に狂犬にかまれる事件は報道されているだけで北京市内において2件発生)、検査機器の整わない病院での治療など、日本では想像のつかないようなリスクが存在する。

 こうした数々の問題に悩まされる姿は、かつて高度成長期に日本も直面した問題と重なり合うところが多いものの、中国に特有の政治・経済システムの下で状況が深刻化あるいは複雑化していることも否定できない。影響は中国にとどまらず、周辺国や地球全体にまで影響を及ぼしてしまうという規模の巨大さも日本といささか事情を異にするかもしれない。環境問題に限っても、中国が「平和的台頭」を果たすかどうかに、多くの人々が疑問と不安を感じている。PM2.5が韓国と日本に与えた問題はそうした、ほんの一例に過ぎない。

お互いに必要な冷静な視座

 様々な分野で問題解決のカギを握っているという点において優位性をもつ日本企業の出番は当然のことながら期待されている。

 経団連が2011年6月に開催した日中グリーンエキスポでも「日本企業の先端的取り組みをぜひ学びたい」という企業や市民が中国各地から集まった。地方や草の根からのニーズには根強いものがある。

 2012年11月に開催された中国共産党第18回全国代表大会。胡錦濤総書記(当時)が行った報告では、「生態文明建設を強力に推進する」と題する章が独立した章建てとして取り上げられ、習近平体制においても環境問題が重要な政策の柱であることを明確に示した。

 全人代も終了し、いよいよ新しい政府がスタートした。人事も刷新され、それぞれの政策分野において新しい体制の下で新しい政策が推進される。特に、エネルギー消費の絶対量の抑制に加えて、大気汚染を契機として国民の間に重大な関心が高まっている環境問題への対策は、今や待ったなしの状況にあり、早期に成果を上げることが期待されている。

 日本の政府、自治体、企業、研究者などが有している技術や知見、経験が生かされる、絶好の機会が到来することは間違いない。

 ニーズとシーズがあるところ、必ずビジネスチャンスがある。そして、ビジネスのあるところには、必ずウイン・ウインの互恵関係が生まれる。戦略的新興産業である環境や新エネルギーのビジネスは、まさに戦略的互恵関係が凝縮されている領域と言って過言でない。

 相手の視点で考える視座を持つことが重要である。そして、さらに重要なのは冷静で、正確な分析である。幅広い人々が中国を、あるいは日本を考える上で、事実と意見を峻別し、全体像を構築することが重要である。

 今、何より大切なのはこうした知的土壌が培われることなのかもしれない。


青山 周(あおやま・めぐり)

日本経団連国際協力本部主幹。1982年、慶應義塾大学経済学部卒業後、経団連(現・日本経団連)事務局入局。地球環境・エネルギーグループ長、国際第二本部アジアグループ長を歴任。2009年5月より現職。中国上海の復旦大学に留学経験があり、中国通であり、環境通。2011年、日本大学大学院総合社会情報研究科後期博士課程総合社会情報専攻修了(博士)。


青山周 中国×環境×ビジネス

世界不況下においても、一層の存在感を増す中国。しかし、こと環境問題に関しての評判は芳しくない。しかし、中国はいま、私たちが想像する以上に環境問題の解決に熱を入れている。中国は変わった。そして、変わる。中国のいまを知ることは、環境立国を標榜する日本の使命でもある。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 中国3掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

アマゾンカンパ 楽天カンパ      ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 中国3掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧