http://www.asyura2.com/12/china3/msg/440.html
Tweet |
株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu281.html
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
--------------------------------------------------------------------------------
私の見るところ、中国の指導部はまだ、軍事的に米国に挑戦するつもりはない。
だが、中国や日本の短気な国家主義者たちはどうか?英フィナンシャル・タイムズ
2013年2月6日 水曜日
◆太平洋に影を落とす1914年の記憶 第1次世界大戦を髣髴させる日米中の緊張 2月6日 英フィナンシャル・タイムズ紙
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37094
そうした「短気」な人々は、指揮命令系統のかなり下に位置していたりする。2010年9月に島を巡る危機を引き起こしたのは、中国のトロール漁船の船長が日本の監視船とぶつかったことだった。後に、船長は酒に酔っていたことが明らかになった。
当時、日本政府はかなり融和的な対応を取った。しかし米国は今、日本の新内閣が中国と対峙したいと考える傾向の強い強硬な国家主義者だらけなことを懸念している。
新首相の安倍晋三氏は、戦時内閣の大臣の孫で、日本が戦争の償いをしようとした「謝罪外交」を拒否している。
米国による安全保障は本来、日本を安心させるものだが、日本の政治家に不要なリスクを取る気にさせてしまう恐れもある。一部の歴史学者は、ドイツ政府は1914年に、できるだけ早く戦争する必要があると結論付けたと主張している。より強力な敵国に包囲される前に戦った方がいいと考えたわけだ。
同じように一部の日本ウオッチャーは、政府内の国家主義者たちが中国と今対峙した方がいいと考えるのではないかと心配している。日中両国の力の差が大きくなり過ぎる前、米国がまだ太平洋の支配的な軍事大国であるうちに、だ。
今の中国と100年前のドイツの類似点
米国人は日本の政治が国家主義に傾くことを懸念している。その懸念をさらに膨らませるのは、中国にも同じ傾向が見て取れることだ。中国は今、100年前のドイツのように、既存の大国が自国の台頭を断固阻止することを恐れる新興大国だ。
近代中国の父であるケ小平は、「能力を隠して時機を待て」という格言に基づく外交政策を追求した。しかし、ケ小平の世代に取って代わったのは、自信を深め、自己主張を強める新たな指導部だった。また、中国の軍も外交政策を形作るうえで次第に大きな影響力を振るうようになっている。
第1次世界大戦前のドイツとの類似点は顕著だ。当時はオットー・フォン・ビスマルクの巧みなリーダーシップに代わり、戦争勃発前の数年間は、はるかに不器用な政治的・軍事的指導者が権力を握った。
ドイツを支配するエリート層も同じように、下からの民主的圧力に脅かされていると感じ、国民感情の別の捌け口として国家主義を奨励した。中国の指導部もまた、共産党の正当性を強化するために国家主義を利用してきた。
少なくとも、中国の指導部が歴史上の大国の台頭について徹底的に研究したこと、そしてドイツと日本の過ちを避ける決意を固めていることは心強い。我々が核の時代に生きているという事実も、1914年の危機が再現される可能性をかなり低くしてくれるはずだ。
日米安保条約には解釈の余地も
また、本当に危険な状況になったら、日米安保条約にはある程度の解釈の余裕がある。条約の第5条は一般に、軍事的手段で同盟国を守ることを米国に義務付けていると考えられているが、実際は、日本が攻撃された場合には「共通の危険に対処するように行動する」ことを両国に義務付けているだけだ。
この曖昧な文言は、それで中国が米国に「やれるものならやってみろ」と挑む気になるようなら危険だ。しかし、危機時には役立つ可能性もある。
1914年7月、すべての関係国の指導者は、大半の人が望んでいない戦争へと押し流され、無力感を覚えていた。その歴史の研究は、中国人、米国人、日本人が2014年に同じ運命を回避する助けになるかもしれない。
(私のコメント)
中国による尖閣諸島の睨み合いは、巡視船の侵犯から航空機による領空侵犯にエスカレートして来ましたが、今度は中国海軍の軍艦が公海上で攻撃用レーダーを照射すると言う事にまでエスカレートさせて来ています。分かりやすく言えば銃口を向けてきたと言う事であり後は引き金を引くだけの状態になった。これは敵対行為であり軍事的な挑発行為になる。
中国がこのような挑発行動をしてくれれば、日本の安倍内閣にしても憲法の改正や軍事予算拡大の理由になり、まことにありがたい事だ。日本の軍事予算は年々減らされてきましたが大型の護衛艦の建造が急がれますが、新型戦闘機などの購入なども急がれます。いわば日本と中国との軍事力増強合戦が行なわれればアメリカは兵器を売りやすくなります。
石原東京都知事が尖閣購入話をぶち上げたのはアメリカのワシントンであり、日中関係を緊張させる事でアメリカの軍需産業にプラスになると考えたからだろう。日本もオスプレイの購入も検討されているようですが、オスプレイなら尖閣諸島に直接大量の物資を補給する事ができる。だから沖縄の左翼はオスプレイに反対運動を繰り広げていますが、それだけ沖縄に中国の工作員が入り込んでいる。
中国政府は、尖閣諸島を「核心的利益」と位置づけているから引くに引けない状況に陥っている。中国側はなかなか思い通りに行かないものだから手段をエスカレートさせて来ているのでしょうが、残る手段は軍用機による威嚇であり、最新鋭機を繰り出してくる可能性がある。その為の基地整備もされているようですが、日本が警戒を怠れば、尖閣上陸部隊を出撃させるかもしれない。しかしその為には制空権と制海権を確保しなければならない。
中国は陸軍国家であり、海軍力と空軍力はさほど強力ではない。だからチベットやウイグルのようなわけには行きませんが、中国は海軍力と空軍力の増強に最重要課題にしている。中国は防衛ラインを第一列島線から第二列島線にまで防衛ラインを広げていますが、それだけ海軍力や空軍力を増強して来ているのだろう。ミサイルも短距離ミサイルから中距離ミサイルが増強されて、アメリカ本土を狙える長距離ミサイルも列車で移動できるものに代えて来ている。
問題なのはアメリカの対中政策であり、米中冷戦構造になりつつあるのにアメリカには親中派の政治勢力があり、連邦議会にも多くの中国ロビイストが入り込んで、対中強硬派を牽制している。シンクタンクも中国からの資金が入ってきておりオバマ政権の対中政策にもぶれが見られる。オバマ政権も当初は米中によるG2外交を呼びかけたが、再びその路線に戻る可能性もある。
日本外交としては中国包囲網を形成したいところですが、アメリカに梯子を外される可能性もある。他のアジア諸国も中国との経済的な結びつきで対中包囲網で一致団結するところまでは難しい面がある。中国が洗練された民主国家になってくれれば一番いいのでしょうが、どちらかと言うと軍事大国化して周辺諸国を勢力下に置いてアメリカに対抗しようとする可能性が高い。
アメリカにも様々な勢力があるように中国にも路線対立があり、日本外交は日本の有利な勢力を応援して外交的なアプローチが必要ですが、外務省はそのような外交を行なってはいない。どちらにしても中国の軍事力の増強によって日本は尖閣で正面対決が避けられなくなっている。その成り行きを東南アジア諸国や台湾や韓国が見ている。
日本はアベノミクスで円安株高政策で、中国の経済力に巻き返しを図っていますが、中国から東南アジアに投資先をシフトさせる事でも中国を弱らせる事が出来る。中国は未だに輸出依存経済であり、海外からの投資によって経済発展して来た。しかし経済発展が民主化とは結びつかず逆に軍事大国化の姿を露わにしてきている。それを阻止するには経済協力を止める事であり、中国から東南アジアに投資をシフトする事だろう。それが中国にとっては一番痛い政策だ。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。