01. 2012年12月14日 18:33:21
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中国に世界一の高層ビル誕生へ、「相場暴落」の法則発動か(字幕・11日) (02:15) Report 中国の長沙に来年、ドバイのブルジュ・ハリファを抜いて高さが世界一となる高層ビルが建つ。一方、新記録の摩天楼が建つ度に相場が暴落する法則があると専門家は指摘する。 【大阪から世界を読む】魔法か 中国に世界最高220階建てビル「半年で建設」 2012.7.7 12:00 ロンドンの観光名所である時計塔「ビッグ・ベン」が在位60年を迎えたエリザベス女王の功績にちなみ、「エリザベス・タワー」に改称される。「世界的な知られる名称だけど変えていいの?」とびっくりしたが、中国で世界で最も高い838メートルの超高層ビルが計画されているという報道にはもっと驚いた。2012年末までに完成させる。つまり完成までの期間は半年ほどだ。工期が2カ月という報道もある。そんな短期間で本当に大丈夫なの?
(大谷卓) 9日間で4階、15日で30階…今の世界一は6年かけたが… 世界一高い超高層ビルといえば、アラブ首長国連邦のドバイにあるブルジュ・ハリファ。高さ828メートル。現代のピラミッドとも称され、オフィスや高級マンションが入っている。 それを10メートル抜く超高層ビルの建設が中国湖南省長沙で計画されている。計画しているのは中国の建設大手「遠大集団」。地上220階建てで、名称は「空中城市」。建設費は40億元(約520億円)だ。オフィスや商業施設が入り、年末までに完成させる。わずか半年ほどで超高層ビルができる計算だ。中国紙、東方早報が伝えた。 実は遠大集団は、短期間の工法での“実績”がある。15日間で30階建てのホテルや9日間で4階建てビルを完成させているのだ。15日間でビルが建つ様子の動画はインターネットで約500万回も再生されているという。 なぜできるのか。通常、建設現場で行う工事の大半を工場で行い、現場では組み立てるだけ。「モジュール工法」と呼ばれる手法を採用しているためだ。イメージ的にはプレハブを組み立てる要領だ。 パイプとワイヤを組み込んだ広く、厚い床板を工場であらかじめ製造。それを現場に運び、現場ではそれを組み立て、つなぎあわせる-という仕組み。工場での工程が9割を占めるといい、ロイター通信の取材に対し、現場で働く男性作業員は「すべての作業員は(現場で)ボルトをしっかり固定するという作業が必要なだけだ」と答えている。 ちなみにブルジュ・ハリファが完成までに要した歳月は約6年。その差は歴然としている。 プラモ感覚「環境に優しく、コスト削減効果も」 プラモデルでも組み立てるかのようだが、それにも理由がある。 ロイター通信が、遠大集団の取り組みを伝えている。創業者の張越氏(52)はインタビューで、2008年の四川大地震が契機になったと指摘。8万7千人以上が犠牲になった地震では、小学校やビルが次々と倒壊したが、その現実をみた張越氏は、より安全で環境にやさしく、災害に強い建物をつくりたいと考えたという。「人間のための安全性と、安心して暮らせる保証。それらは、すべての建物にあるべきものだ」などと述べている。 遠大集団は1988年に、張越氏が3千ドルを元手に創業。エアコン製造のメーカーで、世界の空港などに採用され、収益が約50億円と飛躍した。とくに張越氏の独創的な事業展開が有名で、アップルの創業者、スティーブ・ジョブズを重ね合わせる人もいるという。 例えば、環境に配慮した事業展開。前述の男性作業員は「(建設現場には)溶接はない。だから、ちりやほこりも出なし、水も使わない。これは伝統的な建物や従来式の鉄筋コンクリートの建築物ではない」と話す。ロイター通信の記事では、その結果、1平方メートルで約4千元(635ドル)削減効果があり、従来の建築方法より約3割安く建てられるとしている。 もっとも、これらの取り組みには「危うさ」を感じる。4階建てはまだしも、220階建てで安全なのか。専門家から「常識を超えている」と指摘されているが、建築の素人の「常識」でも想像ができない。ましてやビルには立ち入りたくない…。 無謀か、英断か さて、スケールはグッと小さくなるが、大阪市阿倍野区に建設中の高層ビル「あべのハルカス」は高さが西日本一だ。何より期待されているのは、まちづくりで大阪が活性化されるかどうかという点だ。どんな高いビルやマンションをつくっても、街に対する「波及効果」がなければいけない。 それは中東の例にも現われている。ブルジュ・ハリファは完成後に世界的な経済危機が直撃。900戸のマンションのうち800戸以上が空き室だとされ、幽霊塔と揶揄(やゆ)されるほど。世界的な注目は浴びたが、成功とも言い難い。 好景気に沸いた中国でも過剰なほどマンションや高層ビル建築が続く。張越氏も超高層ビルを建築する理由について「土地不足は重大な問題。都市や地球を救うためには空に手を広げるしかない」と指摘する。 果たして、即席ビルは単なる無謀なのか、それとも未来の街を形づくる英断なのだろうか。 © 2012 The Sankei Shimbun & Sankei Digital |