http://www.asyura2.com/12/china3/msg/359.html
Tweet |
表題に照らすと、前半部分の内容はまったくそぐわない。百貨店やコンビニの売上げ低迷は、個々の企業ではいかんともしがたい経済状況に起因するものである(経済状況も政府内の人材問題に還元できるが)。
表題の「人材不足」説がどのように説明されているのか関心を持って読んだが、「現在の業績低迷の原因には様々なものがあるが、円高など客観的要因に帰する人が多い。だが唯一健在な日本の経営の神様、京セラ創業者の稲盛和夫氏は家電企業没落の根本的原因は人材不足にあると指摘する。稲盛氏は、現在の日本人は、見渡す限りの廃墟の中から日本を再び立ち上がらせようと全力を尽くして戦った終戦直後の人々の勇気をすでに失い、過度に慎重になり、リスクを回避していると指摘する。」というだけの内容だ。
まず、「円高など客観的要因に帰する」ことを批判しているのは正鵠を射ている。円高問題はすなわちデフレ問題であり、経済・金融政策で徐々に是正していくことができる。
「人材不足」説が妥当であれば、留学生を含め有用な人材を外国から導入しなければならないことになる。
それも行っていいが、企業業績を含む日本経済の長期低迷は、「人材不足」ではなく、歴史的世界における日本のポジションを理解し、それをベースとした戦略や目標の設定がなされていないことに起因すると考えている。
それがなされていないから、経営がうまくいかず、うまくいかないからこそ、「過度に慎重になり、リスクを回避している」のである。
ざっくりと言えば、戦後世界で米国の庇護を受けながら産業競争力を高め、欧米先進諸国に耐久消費財を中心とした完成品を輸出することで高度成長や業績拡大を実現した“成功体験”から抜け出せていないことが問題なのである。
断言するが、国家と経済界が、日本の立ち位置を踏まえ新たな目標を設定すれば、それを現実化する能力を持った人士は数多くいる。
===============================================================================================================
人材不足が原因で下降し続ける日本経済
日本百貨店協会が先日発表した統計によると、日本全国の百貨店249店舗の10月の売上高総額はわずか4955億円(前年同月比2.4%減)で、6カ月連続の減少となった。特に中日関係の悪化による観光客の減少により、外国人向け売上高は4.4%の減少で、8カ月ぶりにマイナスとなった。同日発表された日本全国のコンビニエンスストアの10月の売上高総額もかんばしくなく、わずか6992億円(前年同月比21.%減)と、5カ月連続のマイナスとなった。日本チェーンストア協会はスーパーマーケットの売上総額減少の原因として、景気の先行きが不透明で、消費者がパンやハムなど日用食品の購入時に比較的安い商品を選ぶ傾向が強まったことを上げた。また、今後の展望については「1人当たりの消費額が比較的少なく、今後も情勢は厳しい」としている。日本の主要な小売モデルである百貨店、コンビニエンスストア、スーパーマーケットの統計が軒並み前年同月比減少の傾向を示したことで、日本経済の現状に対する深刻な懸念が広がっている。
懸念事項は他にもある。世界的に有名な格付け会社フィッチ・レーティングスは22日、業績が明らかに不調のソニーとパナソニックの長期発行体格付けをジャンク級(投機的水準)に引き下げた。ソニーは3段階の格下げで「BB-」、パナソニックは2段階の格下げで「BB」となった。2大家電企業の格下げの理由としては、世界経済の減速という背景の下、両社には十分なイノベーション能力を欠き、世界を動かす人気商品を発表できず、アップルやサムスンなど海外メーカーとの競争で次々に敗退し、財務状況が悪化していることが挙げられる。実はフィッチ・レーティングスはすでに今月初め、日本のもう1つの家電大手、シャープの格付けもジャンク級に引き下げている。両社の格付けをジャンク級に引き下げたのはフィッチ・レーティングスが初めてだ。世界的に有名な別の格付け機関、ムーディーズは今月20日にパナソニックの長期発行体格付けをこれまでの「Baa1」から2段階引き下げ「Baa3」にし、格付けの見通しは「ネガティブ」とした。もう1段階下がるとジャンク級だ。世界的に有名な格付け機関、スタンダード&プアーズも今月2日、パナソニックの長期格付けを「A+」から「A」に引き下げ、今後の見通しを「ネガティブ」とした。
かつて世界を席巻したこうした家電業界の巨頭が日増しに没落しているだけでなく、一般の日本企業の状況も良くなく、倒産件数も次第に増加している。東京商工リサーチのまとめによると、10月度の全国企業倒産件数(負債額1000万円以上)は前年同期比6%増の1035件で5カ月ぶりに増加。負債総額も同53.5%増で、3カ月ぶりに増加した。
パナソニック、ソニー、シャープなど日本の家電企業はかつて自動車産業と共に日本を支えた柱だ。現在の業績低迷の原因には様々なものがあるが、円高など客観的要因に帰する人が多い。だが唯一健在な日本の経営の神様、京セラ創業者の稲盛和夫氏は家電企業没落の根本的原因は人材不足にあると指摘する。稲盛氏は、現在の日本人は、見渡す限りの廃墟の中から日本を再び立ち上がらせようと全力を尽くして戦った終戦直後の人々の勇気をすでに失い、過度に慎重になり、リスクを回避していると指摘する。
記者はこの問題について、定年退職した日本の元ベテラン中学教師を取材した。同氏は「人材はどの時代でも最も貴重な資源だ。日本が現在直面する様々な問題の根源も人材不足にある。経済面では、人材不足のために企業の経営は保守化し、国際競争の中で劣勢に置かれ、業績が下降する。政治面では、人材不足のためにリーダーは大局を総攬する気迫を欠き、長期政権を維持できず、国も自ずと長期的な計画や目標を欠き、国全体の発展がどんどん悪くなっていく。現在の日本は政治面でも経済面でも大きな智慧のある人材を欠いている」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年11月25日
http://j.people.com.cn/94476/8032958.html
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。