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【北京=島田学】中国政府は16日夕(日本時間同日夜)、内モンゴル自治区の酒泉衛星発射センターから有人宇宙船「神舟9号」を打ち上げ、予定の軌道に乗せることに成功した。中国で初の女性宇宙飛行士を含む計3人が搭乗した。2日以内に昨年9月に打ち上げた宇宙実験船「天宮1号」との初めての有人ドッキングに臨む。今年後半の共産党の新指導部発足を前にした国威発揚の思惑もある。
有人ドッキングに成功すれば米ロに続いて3カ国目となる。有人ドッキング技術の獲得で、中国が独自に進める2020年ごろの宇宙ステーション建設計画に弾みがつきそうだ。今後、宇宙開発分野でも米中間の覇権争いが激しくなることも予想される。
神舟9号は予定通り午後6時37分(日本時間同7時37分)に打ち上げられた。中国の国営新華社によると飛行期間は13日間と03年の初の有人宇宙飛行以降で最長の見通し。打ち上げの様子は国営テレビが中継し、成功が報告されると発射センター内で拍手が起こった。
搭乗したのは、初の女性宇宙飛行士の劉洋氏(33)と景海鵬氏(45)、劉旺氏(43)の計3人。
中国有人宇宙飛行プロジェクトの武平報道官は、宇宙飛行士の健康や脳に与える影響のほか、宇宙船内で発生した有害ガスの濃縮・除去技術などの科学・医療実験を行うことを明らかにした。
中国は近年、巨額の予算を宇宙開発に投下し、米国などを追い上げている。正確な宇宙関連予算額は公表していないが、米航空宇宙局(NASA)の180億ドル(約1兆4千億円)、日本の38億ドルに対し、22億ドル規模とも推計される。
中国は16年までに有人実験室を立ち上げ、20年までに60トン級の宇宙ステーションを建設する計画。日米ロ欧などが進める国際宇宙ステーション(ISS)に対抗。劉為民・外務省報道局参事官は記者会見で「宇宙分野での国際協力を通じ、宇宙の平和利用や人類の幸福に積極的に貢献する用意がある」と新興国を念頭に連携を呼びかけた。
中国の宇宙開発計画は事実上、人民解放軍が主導しており、今回の宇宙飛行士も3人全員が軍人。先進国からは軍事利用の可能性を懸念する声が根強い。今後、宇宙開発分野で新興国との連携が進めばこうした懸念もさらに広がりそうだ。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM1601N_W2A610C1000000/
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