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2012-04-15 :(山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記』)
元記事リンク:http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/
中国権力闘争「重慶事件(薄熙事件)」の続報です。
英国人殺害の主犯として、薄熙来夫人の谷開来の死刑がほぼ確定したようだ。一説には、薄熙来の「国民的人気」を考慮して、決定的な罪は免れるのではないかと思われていた薄熙来本人も、死刑か無期懲役は免れない状況のようだ。「政治家」という存在の、危険性と過酷さを、あらためて感じる。
つい昨日まで、中国政府の最高指導者の一人として「政治局常務委員」がほぼ確定と言われていた人が、あっという間に犯罪者の烙印を押され、夫人もろともに「死刑」・・・、というのだから・・・。
薄熙来夫妻は再婚のようだが、家族写真を見ても分かるように、谷開来夫人は、才色兼備の弁護士で、もし何事もなく、夫の薄熙来が中国政府の「政治局常務委員」として活躍し始めたら、間違いなく、新しい中国女性を象徴する存在として国際社会でも注目されることになっていたはずである。ちなみに、谷開来は、一見、何不自由なく育った裕福な家族の出であるかのように見えるが、そうではないらしく、文化大革命で、両親も姉も命を奪われ、苦難の人生を送ってきた人だというのだから、皮肉なものである。
ところで、重慶事件が発覚する原因も、実はこの夫人にあった。
英国人ビジネスマンが殺されたことから、この事件は始まったが、その殺人事件の容疑者として浮かび上がって来たのが谷開来だった。英国人ビジネスマンと谷開来は愛人関係にあったとう情報もある。
いずれにしろ、そこで、もう一人の主役が登場する。重慶で、薄熙来の片腕として、また「打黒政策」の責任者として「マフィア狩り」に活躍していた重慶副市長、そして公安局長の王立軍。王立軍が、谷開来の捜査に乗り出したことから、この事件は急展開する。子分の王立軍が、妻の谷開来を捜査し始めたことを知った薄熙来は怒り狂い、王立軍追放に乗り出し、逆に身の危険を感じた王立軍が、アメリカ大使館に逃げ込み、すべてを暴露する。
■薄氏の妻、殺人で死刑の見通し=中国・重慶の疑惑で香港メディア(時事通信 4月13日 20時49分配信)
【香港時事】先に失脚した前中国共産党重慶市委員会書記の薄熙来氏をめぐる疑惑で、香港のニュースサイト・明鏡新聞網は13日、消息筋の話として、故意殺人容疑で司法機関に送致された谷開来容疑者(薄氏の妻)が死刑になる見通しだと報じた。これに関連して、薄氏自身も起訴されて執行猶予付きの死刑か無期懲役の判決を受ける可能性があるという。
同サイトによると、谷容疑者は取り調べで、薄氏を支持してきたとされる周永康党中央政法委員会書記(政治局常務委員)の不正について供述し始めた。胡錦濤国家主席ら党内主流派と対立しているといわれる周書記を告発することで自分の刑を軽くするためとみられるが、死刑を免れる望みは今のところないという。
中国の公式報道によれば、谷容疑者は昨年11月に重慶で起きた英国人殺害に関与した疑いが持たれている。このほか、一部の香港メディアは、薄氏が遼寧省で大連市長などを務めていた時期にも、谷容疑者が複数の殺人事件に関わった可能性があるとしている。
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