http://www.asyura2.com/12/china3/msg/119.html
Tweet |
株式日記と経済展望
--------------------------------------------------------------------------------
中国国家博物館を訪れれば、中国人が同じ中国人に対して行ったもっと
ひどいことについての展示がほとんどない。英フィナンシャル・タイムズ紙
2012年3月15日 木曜日
◆中国の過去を書き直さねばならない理由 3月14日 Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34755
中国が超大国になったら、世界の国々をどのように扱うだろうか。未来について考えてみたいなら、過去を振り返ること、少なくとも中国の過去の公認バージョンを振り返ることから始めてみるといいかもしれない。
そこから浮かび上がってくるメッセージは、決して明るい気持ちになれるものではない。中国の子供たちは、かなり国家主義的な歴史を学校で教わっている。
この国はかつて、略奪をほしいままにする外国人から容赦なく搾取された、こうした歴史に残る悪行を正すことができるのは強い中国だけだ、というのがこの国公認の歴史なのだ。
自己批判の精神を欠く公認の歴史
この公認の物語には、真実も多く含まれている。確かに、19世紀と20世紀の中国は外国の帝国主義の犠牲者だった。問題は、中国公認の歴史には、毛沢東思想が強調するつもりだった自己批判の精神が欠けていることだ。
北京の天安門広場に面した中国国家博物館を訪れれば、外国人が中国人に行ってきたひどいことを伝える展示物を見たり文章を読んだりすることができる。
だが、ここには、中国人が同じ中国人に対して行ったもっとひどいことについての展示がほとんどない。そうした犯罪の大半が、今もこの国を治めている共産党の手によるものだから、というのがその大きな理由だろう。
このギャップは問題だ。中国がより開かれた政治システムに向かって進む際には、自国の過去に対するもっと正直な議論が不可欠になる。また、被害者としての苦しみの物語を超越した歴史観が示されれば、中国が世界の大国になる過程はもっとスムーズなものになるかもしれない。
広大な中国国家博物館に設けられた中国近代史のギャラリーは、「復興の道」と題されている。最初の部屋には、人目を引く紹介文が掲げられている。「中国は偉大な国家であり、その人民は勤勉、勇敢、知的であり、平和を愛している」というものだ。
また、この展示を見れば「1840年のアヘン戦争以降、半植民地・半封建の社会状況に陥った中国人民が屈辱や窮状に抗って立ち上がり、ありとあらゆる方法で国家の復興を試みた」ことが分かるという。
数年に及ぶ改修工事を経て昨年再開館した中国国家博物館はよく整理されており、興味深い展示物でいっぱいだ。しかし、そこから発せられる政治的なメッセージは生々しく、かつ執拗だ。
博物館の展示に込められた強烈な政治的メッセージ
アヘン戦争の展示には、「帝国主義の列強が蜂の大群のように中国に押し寄せ、我が国の財宝を奪い、人民を殺害していった」という説明が添えられている。1930年代の日本による侵略にもかなり広大なスペースが割かれている。
しかし国民党と共産党が戦った内戦については、どちらかと言えば通り一遍の展示しかない。筆者をガイドしてくれた学生は、その理由を次のように説明してくれた。「そんなに面白くありませんから。中国人が中国人と戦っただけですよ」
共産主義体制の中国に関する展示は、さらに大幅に編集されている。少なくとも2000万人が亡くなった飢饉を引き起こした「大躍進政策」については、共産党支配の初期に見られた「後退」という曖昧な表現で言及されているだけだ。文化大革命の混乱と恐怖は紹介されていない。1989年の天安門広場での虐殺も同様だ。
ポスト共産主義体制の中国が作る中国近代史の博物館は果たしてどのようなものになるのか、考えてみると面白い。自らがもたらした現代中国の悲劇の一部について展示を行うことは、まず間違いないだろう。しかし、今の他の展示物に漂う非常に国家主義的な雰囲気は、消えずに残るかもしれない。
北京大学のある教授は筆者にこう話してくれた。「外国人による搾取を強調する姿勢は変わらないだろう。この国では誰もが、6歳のころからそういう歴史を信じるよう教えられている」
外国人が現代の中国とかかわりを持とうとする際には、中国が自らの過去をどのように認識しているかを理解することが重要だ。中国の子供はひとり残らず、英国人が引き起こしたアヘン戦争について学校で教わっている。だが不思議なことに、英国の学校に通った筆者には、歴史の授業でこの戦争の話が出たという記憶がない。
中国史を勉強しておくことは、外国人が現代中国の不透明な政治を理解するうえでも役立つだろう。
(後略)
(私のコメント)
日中間の歴史問題は毎度大騒ぎになりますが、中国は日本だけに侵略されたわけではなく、欧米列強によって支配されてきた歴史がある。それに対してイギリスなどはどのような態度で中国と歴史問題に接しているのだろうか。フィナンシャルタイムズの記事を紹介しましたが、朝日新聞の記事とはだいぶ趣が異なる。
イギリスではアヘン戦争のことは学校のの歴史教育では教えられていないそうですが、中国はこれに抗議しているのだろうか? 中国や韓国は日本の歴史教科書の中まで干渉してくるのにイギリスの歴史教科書には抗議していないようだ。フィナンシャルタイムズ紙の記者は中国人の案内人に国共内戦や大躍進政策の失敗による飢餓問題などを聞きただしているが、このような展示物はほとんど無いようだ。
同じく天安門事件についても曖昧にしか展示されていないようだ。もし朝日新聞の記者が中国近代史博物館を見学してこのような質問をすることは考えられない。日本の政治家が見学しても同じであり、一方的に謝罪と反省発言を繰り返して、イギリス人記者のような嫌みったらしいことは言わない。このように中国人に対しては言われたら言い返すくらいの気持ちでいないと付け込まれてしまう。
韓国にもこのような近代史博物館がありますが、じっくりと検証していって史実に欠いた事はチクリチクリと正していく必要がある。中国や韓国が歴史教科書にクレームをつけてくるなら、日本も中国や韓国の歴史教科書に対して間違っていることは正していくべきでしょう。中国人や韓国人に対して行くときには、やられたらやり返すようにしないと、謝罪してもかえって付け込んで来る。
中国人が南京問題について言って来たのなら、国共内戦問題や大躍進政策の餓死者問題や天安門事件の抹殺などをつついて騒ぎ立てて、引っ掻き回してみたらどうだろう。中国人は歴史教育でもこれらの事はあまり教えられていないから、やぶ蛇になることを分からせるべきだろう。日本人は受身になりすぎて反論する事はあまりしない。
「株式日記」はアメリカに対しても手厳しいことを書いてきましたが、東京裁判史観を批判してきました。日本は戦争に負けたのだから政治指導者が処刑されるのは仕方がありませんが、歴史まで捻じ曲げるような思想教育は間違っている。アメリカにはアメリカの正当性があり、日本には日本の正当性がある。それに対して中国や韓国を挑発して騒ぎ立てたのは朝日新聞だ。
もしフィナンシャルタイムズ紙が、アヘン戦争はイギリスが仕掛けた植民地戦争だと書き立ててイギリス政府に謝罪を求めて教科書を書き換えさせるようなことをするだろうか? これから中国はアメリカを上回る超大国になると言うのなら、中国人は自国の近代史をよく知るべきだろう。イギリス人はアヘン戦争のことはほとんど知らないが、アメリカ人はもっと知らない。
欧米人にとっては中国の歴史など専門家でなければほとんど知らない。それはハリウッド映画などを見れば分かりますが、かなりの教養人でもヨーロッパの歴史は知っていてもアジアの歴史や文化はほとんど知らない。だからアヘン戦争の事を知らないイギリス人がいても不思議ではない。中国政府が騒ぎ立ててもイギリス政府は相手にしないだろう。それに対して日本政府は中国政府が騒げば右往左往して謝罪の特使を送って失言した大臣を罷免してくれる。これほど中国政府にとって痛快な事はないだろう。
中国は共産党独裁国家であり、自己批判することは独裁体制を批判することに繋がってしまう。だから中国がいくら経済発展しても、民主的な体制になる事は自己批判すら出来ないのだから可能性は無い。これはいくら海外から資本や技術を導入しても開発独裁国家になるだけで、硬直した独裁政治体制は変わらないから賄賂が無ければ政治は機能しなくなる。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。