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玉兎号の故障、修理の結果はスリープ解除後に
2014年01月29日15:00
中国初の月面ローバー「玉兎号」の故障に関する情報が伝わると、広く注目を集めた。玉兎号の「治療」は現在も進められているが、具体的な結果については今回の月の夜が終わり、玉兎号がスリープ状態を解除してから分かることになる。科技日報が伝えた。
中国航天科技集団第5研究院の専門家である厖之浩氏は、1月28日に独占インタビューに応じた際に、「月面の環境は非常に複雑だが、これは主に極端な気温差、強い電磁波、高真空、低重力、月の長い夜、無磁場、特殊な地形などによるもので、そのすべてが月面ローバーに大きな影響を与える可能性がある」と指摘した。
◆砂塵と電磁波が「健康の天敵」に
厖氏は、「月面探査機に異常が発生する主因は、複雑な月面環境である場合が多い」と語った。
例えば月面は太陽の紫外線の放射を受け、土壌の微粒子が周期的に上昇する。月の重力は地球の6分の1であり、月面ローバーは走行中に大量の微粒子を巻き起こし、砂塵を形成しやすい。砂塵は月面ローバーに搭載されている設備に入り、これを覆う可能性もある。これがひとたび付着すれば除去が困難で、かつ多くの故障を引き起こすことがある。これには機械の構造的なフリーズ、密封構造の失効、光学システムの敏感度の低下などが含まれる。
大気が存在しないため、月面ローバーは宇宙線に完全にさらされる。強い電磁波は遠隔操作システムを破壊する可能性があり、受信システムの最大受信能力に対して高い要求を突きつけている。厖氏は、「月は毎日、超新星や太陽嵐など大量の宇宙線を浴びる。宇宙線が月面に照射されると、極小規模の核反応が発生する。その結果、月面でも危険な二次放射線が発生することになる」と指摘した。
月面はでこぼこしており、石やクレーターが点在し、土壌は非常に柔らかだ。これは月面ローバーの走行効率を大幅に低下させる。低重力環境では摩擦力も弱まるため、月面ローバーは走行中にスリップしやすくなる。これは月面ローバーの制御システムに、高い要求を突きつけている。
また地球の10数日分に達する長い夜、300度以上の昼夜の気温差は、月面ローバーの「健康の天敵」になりうる。
厖氏は、「月探査は非常に複雑かつハイリスクな作業で、その過程で異常の発生は免れない。複雑な科学研究はいずれも荒波の中を前進するようなもので、宇宙探査ならばなおさらだ。人類は月やその他の地球外天体のことをよく知らず、また距離も遠く離れているため、探査の際には高いリスクを冒さなければならない。さまざまな試練を経て、多くの問題を克服して、初めて収穫が得られる。これは宇宙探査の魅力でもある」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年1月29日
http://j.people.com.cn/95952/8525865.html
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