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呉善花氏とは、大東亜、東アジアの比較文明史家であると思います。わたしたちに新たなる発見をさせてくれます。北朝鮮国家の実存と存在には、李氏朝鮮時代の徹底した儒教・朱子学の流れがあったとは驚嘆しました。やはり現在を解明するとは、過去の歴史的遺伝子を解明する必要があると思いました。村上龍氏の「半島を出てよ」は北朝鮮兵士の物語でもあったが、村上龍文学の弱点とは想像力と妄想力が古代におよばないことであります。ある国家、ある民族を解明するためには、古代からの遺伝子を読み解く必要があります。大江健三郎文学の弱点も古代からの呼び声が欠落していることにあります。鈴木大拙の「日本的霊性」において、鎌倉民衆仏教の展開とは平家と源氏の圧倒的内戦の反省からと定性されています。 古代東アジアの秩序は確かに、中国が親であり、朝鮮が兄、日本が弟であったと思います。 しかし日本には古代から狂気をはらんでおります。現在の日本人、だれもがおのれの心の奥底に狂気が内在していることを静かに実感しております。狂気のエネルギー展開こそ内在的そして実存的な日本深部からの呼び声であると思います。 古代から日本は朝鮮の弟でありましたが、大航海時代、世界の円環を植民地収奪経営として形成した西欧、日本列島へのスペインの登場は、戦国時代でありました。西欧の狂気である大航海時代を、その想像力と妄想力によって展開したのが豊臣秀吉の狂気でした。 豊臣秀吉は北京を占領し、大東亜帝国を樹立構想したのです。そのための朝鮮出兵でありました。豊臣秀吉の狂気は、古代からの東アジアの秩序たる中華文明圏を破壊することでありました。 豊臣政権を内戦で打倒したのが徳川家康ですが、江戸徳川幕藩体制において、日本は古代からの中華文明圏から脱出し、独自な日本文明を建設してきたのだと思います。 親である中国と兄である朝鮮はユーラシア大陸です。ところが弟である日本はイギリスのように海洋国家でした。海洋とは情報の交易でもあり情報のセンサーでもあります。 徳川幕藩体制が鎖国政策をとったのは、西欧の侵略から防衛するためでした。しかし閉じられてはいませんでした。幕府も各藩も海から、ただならぬ世界の情報を取得していたのです。長州と薩摩は密貿易によって、やがて幕府を転覆するまでの財力を蓄積していきました。 2015年体制とは、韓国と北朝鮮が統合していく過程がエネルギーとして現出します。 今、朝鮮の中世史と近世史を日本と比較しながら解明することは重要だと思います。 キムイルソンの主体(チェチェ)思想とは、儒教・朱子学であり、その冷徹な統制下の北朝鮮民衆精神史と労働力発揚とはなにか? ここに興味があります。 日本とは泥の歴史であり、日本人の心の奥底には誰でもグロテクスな狂気が根っことして心の地底へとはっております。日本の狂気とはイギリスのごとく海洋国家の狂気であり、海洋の民としての想像力と妄想力がエネルギーだと思います。 個人的な体験としての狂気をおさめるためにこそ、古代道教は日本の社会的基盤となったのです。「礼」こそ、古代から現代まで、日本の礎でありました。 この日本において、古代道教からの「あいさつ」「礼」ができぬ者は生存できません。 日本とは親である中国よりも、兄である朝鮮よりも、緊張した内乱と戦国の弟社会なのです。
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