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国連安全保障理事会は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に同国で行われている恐ろしい人権侵害をやめるよう、より一層圧力をかけなければならない。
2月17日、同国の「深刻で組織的かつ広範囲」に行われている人権侵害の調査に取り組んできた北朝鮮の人権侵害を調査する特別調査委員会(COI)が最終報告書を発表した。同国の人権侵害の深刻さは想像をはるかに超え、372ページに及ぶCOIの報告書にはそのおぞましい真実が明かされている。
例えば、多くの人びとが政治囚収容所に送られ、拷問を受け、ときに裁判もなく処刑されている。2013年12月、アムネスティは中でも規模が大きいとされる同国の2つの政治囚収容所が拡大していることを示す衛星写真を発表した。アムネスティはこの衛星写真をCOIにも提出している。
現在、子どもも含め数十万の人びとが政治囚収容所や他の収監施設に拘束されている。その多くは何の罪も犯しておらず、重い政治犯と目される人びとの家族であるにすぎない。彼らは「連座制」という集団処罰の形で拘束されているのだ。
また1990年以降、数百万に及ぶ人びとが餓死している。当局は国際人権団体の人道的介入を厳しく制限し、また市民の移動や表現、結社の自由そして情報を知る権利を抑圧して、この食糧危機問題を隠してきた。
同国の人権侵害は「人道に対する罪」に値すると報告書は述べている。
COIは、国連安全保障理事会が人権とともに平和と安全保障の観点から同国の問題を取り上げなければならないことを強調している。
報告書は同国の「人道に対する罪」への責任を追及できるよう、国際刑事裁判所での訴追または特別法廷の設置を言及し、当局に政治囚収容所を含む人権侵害の事実を認めるよう求めている。他にも、中国やその他の政府に脱北者の強制送還をやめるよう勧告をしている。
国連安全保障理事会及び国連人権理事会は、同国が報告書で言及している人権問題の改善に取り組むよう、力を発揮しなければならない。人びともまさしくそれを望んでおり、国際社会はこの不可解な人権侵害が行われるのを見過ごしてはならない。
アムネスティ国際ニュース
2014年2月17日
http://www.amnesty.or.jp/news/2014/0218_4469.html
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