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記事入力 : 2013/12/03 09:56
韓国政府が防空識別圏拡張の発表を延期
米日が予想以上に反発、さらなる調整が必要と判断
韓国政府は、今週初めに発表する予定だった防空識別圏(KADIZ)の拡張案について、米国のバイデン副大統領の来韓後となる今週末ごろに延期する方針を定めたことが2日までに分かった。米国など周辺国と追加の調整が必要という判断が作用したようだ。
与党セヌリ党のある幹部は「3日に予定されていた防空識別圏関連の党と政府との会議が、政府側の要請により延期された」と2日、明らかにした。与党はこの会議と、4日に予定されていた党の幹部・中堅議員ならびに関係閣僚が出席する会議を経て、防空識別圏拡張の方針を決定する予定だった。
ところが外交部(省に相当)の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官が4日の会議に出席しないことが伝えられた。ある政府関係者は「防空識別圏そのものが会議の議題から外されたとも聞いている」とした上で「防空識別圏拡張案について内部の意見調整がまだ終わっていないからだ」と明らかにした。
このように韓国政府が発表の方針を見直した理由は、米国のバイデン副大統領の韓国、中国、日本への訪問を前に、韓国が防空識別圏の拡張を発表するのは戦略的に良くないとの意見があったためだという。韓国政府当局者は「バイデン副大統領が日本と中国でどのような発言をするか、これを見極めた上で決めても遅くはない」と述べ、別の外交筋は「米国と日本の反発が当初の予想よりも強いようだ」「1日の安保政策調整会議では外交部も(防空識別圏拡張に)待ったをかけてきたと聞いている」などと明らかにした。
この結果、韓国政府はバイデン副大統領来韓後となる7日か8日ごろ、政府としての立場を最終的に整理するものと予想されている。上記の政府当局者は「防空識別圏の細かい内容について調整が行われる可能性は高いが、発表そのものを取りやめるのは難しいのではないか」との見方を示した。
一方で韓国政府は米国、中国、日本などに防空識別圏拡張方針について説明する手続きをすでに行っていることも分かった。しかし中国はもちろん、米国と日本を説得することも容易ではないため、政府は頭を痛めている。
最優先に話し合うべき相手は米国だが、米国政府は「現状維持」を望んでいるようだ。外交部の関係者は「防空識別圏拡張については米国政府とも緊密な話し合いを行っている」とした上で「安全保障面での韓国の利益を守り、中国の防空識別圏設定に対抗するためには韓国も防空識別圏の拡張は避けられない。この点を米国に強く訴えている」と説明した。
韓国政府は近く日本とも正式な話し合いを始める予定だ。しかし日本政府は1969年から維持されている現在の防空識別圏の変更は難しいとしており、反対の意向を明確にしている。中国に対して韓国は「一方的な宣言に対抗する措置」との点を強調したい考えだが、中国政府がいつ西海(黄海)に新たな防空識別圏を設定するかも予想がつかないため、韓国政府としても頭が痛いところだ。
上記の韓国政府当局者は「防空識別圏の拡張は米国中心のこれまでの秩序を変えるという意味がある上に、中国と日本も自国の利益を守るため神経質な反応を示す可能性が高い」「この問題は韓米中日各国の利益が複雑に絡みあう高次元方程式だ」とコメントした。
ペ・ソンギュ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/12/03/2013120300888.html
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