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記事入力 : 2013/11/11 10:52[朝鮮日報]
軍の弱体化を図る金正恩氏、幹部を3度交代
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は、過去2年間で党、政府、軍の人事を大幅に刷新し、特に軍部では人民軍の総政治局長、総参謀長、人民武力部長、作戦局長という四つの重要ポストを全て入れ替えた。金正恩第1書記は昨年4月、党出身で軍部出身ではない崔竜海(チェ・リョンヘ)氏を人民軍総政治局長に任命した後、総参謀長、人民武力部長、作戦局長をそれぞれ3回交代させた。また、軍幹部に対しても頻繁に降格や復権を行い、軍部の権限を弱めようとしてきた。
国家安保戦略研究所のイ・スソク南北関係研究室長は「金正恩氏は故・金正日(キム・ジョンイル)氏の先軍政治で軍部の権限が異常に肥大化し、軍が体制の脅威になることを恐れた。軍の権限を縮小させ、クーデターなどの脅威を取り除き、党と内閣の権限を強化するため、頻繁に軍の人事を断行した」と指摘した。
金正恩第1書記による核兵力と経済建設の並行路線も結局は軍部の権限を縮小する結果をもたらした。世宗研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)首席研究委員は「金正恩氏が並行路線を選んだのは、過去の金正日時代の国防建設優先、経済建設は後回しという立場を修正したものだ。権力基盤の弱い金正恩氏は、経済分野で目に見える成果を上げられなかった金正日式の監視と統制だけでは長期の政権掌握は難しいと判断し、経済エリートを重用することが必要だった」と分析した。
金正恩第1書記が軍よりも経済を重視している様子は、公開活動からもうかがえる。昨年の公開活動151回のうち、軍関係は52回(34.4%)で経済分野の32回(21.2%)より多かった。しかし、今年は10月末までに行った176回の公開活動のうち、経済分野が57回(32.4%)を占め、軍関係の52回(29.5%)を上回った。
これまで軍部が企業を経営し、経済分野に直接関与してきた慣行も改めようとしている。国策シンクタンク関係者は「金正恩氏は軍が直接経営してきた利権事業などを党と内閣に移管している。世代交代を通じ、軍部の権限を弱め、党の権限を強化することで、金正日時代の影から脱し、独自の地位を築き、自らによる指導体制を築く意図がある」と解説した。
アン・ジュンホ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/11/2013111101282.html
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記事入力 : 2013/11/11 10:54[朝鮮日報]
軍と党の間で綱渡りの金正恩政権、核・経済並行路線のワケ
核開発と経済建設並行は妥協の産物
今年3月31日、平壌市中心部にある朝鮮労働党本部に張成沢(チャン・ソンテク)、金敬姫(キム・ギョンヒ)、崔竜海(チェ・リョンヘ)、金永南(キム・ヨンナム)の各氏ら北朝鮮の政権幹部約120人が集まった。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は同日、北朝鮮の実質的な政策意思決定機関である労働党中央委員会全体会議を開き、核兵力と経済の建設を並行する路線を採択した。祖父である金日成(キム・イルソン)主席の主体(チュチェ)思想、父親の金正日(キム・ジョンイル)総書記の「先軍政治」に続き、金正恩時代の統治理念として「並行路線」を宣言したことになる。
■権力維持に向けた妥協
しかし、北朝鮮も自ら並行政策の実現が不透明である点をある程度認めている。朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は4月5日付紙面で「核兵力の建設と経済建設を同時に進めることは容易ではないが、信念が確固たる闘争だ」と書いた。韓米をはじめとする国際社会も並行政策は絶対に成功せず、核を放棄しなければ、対話を行うことはできないというメッセージを送っている。それにもかかわらず、金正恩第1書記が「並行」を選び、それを推進せざるを得ない背景は何か。
まず、権力基盤が「世襲」である点だ。金正恩第1書記は自分に「王位」を譲った父親の金正日総書記が掲げた先軍思想の継承者でなければならない。一方で、自分の時代に合った新たな経済発展も目指さなければならない。そうした立場にあるため、核と経済を並行する戦略を取る以外になかったといえる。
金正恩第1書記が現在の北朝鮮の権力構造上、やむを得ず並行路線を取ったとの見方もある。張成沢氏を中心に経済を主導する労働党と崔竜海氏を軸に核開発を手掛ける軍部の間で、不安定な権力を維持するためには、両勢力を同時に抱きかかえるしかない。張成沢氏を中心とする親戚勢力、崔竜海氏を代表とする重臣勢力、そして金正恩第1書記自身による「妥協の産物」こそ並行政策の正体だ。
■党と軍部の間で揺らぐ金正恩第1書記
金正恩第1書記が党と軍部の間で綱渡りしていることは、政策決定面にも現れている。金正恩第1書記は政権を引き継いで以降、軍部の力をそぐ努力をしてきた。昨年7月に軍部の第一人者だった李英浩(リ・ヨンホ)氏を粛清後、金格植(キム・ギョクシク)、玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)の両氏ら軍元老クラスに対する人事を立て続けに行い、軍部を弱体化させた。肥大化した軍部をコントロールする狙い以外に、「先軍」を掲げた父親とは異なるカラーを出す意図もあると専門家はみている。北朝鮮の体制を「金正恩色」に変えるための布石といえる動きだ。
しかし、昨年末と今年初めの長距離ロケット打ち上げ、3回目の核実験、開城工業団地の閉鎖など強硬策が取られた局面では、軍部が明らかに介入した。北朝鮮事情に詳しい政府消息筋は「金正恩第1書記は当時、対外関係に関する党、政府、軍の報告書のうち、軍部のものを選択したようだ」と指摘した。同筋は「父親の金正日総書記は、各方面から上げられた複数の報告書を受け、本人が仲裁案を作り実行したが、金正恩第1書記は報告書のうち一つを選択する方式を取っている。まだ政策調整能力が未熟なことを示している」と分析した。
今年8月に開城工業団地の操業が正常化して以降は、党の発言力が再び強まっているとみられている。金正恩第1書記は8月25日の「先軍節」を迎え「党による軍統制」を強調した。金正恩第1書記は自らが書いた「労作」を通じ「党の領導は人民軍隊の命だ。党の周囲に軍隊と人民を一つに束ねなければならない」と訴えた。
■当面は「不安な同居」
専門家は金正恩第1書記が独裁的な支配体制を確立するまでは、党と軍の間で揺らぐ可能性が高く、核開発と経済建設の並行政策も維持されるとみている。東国大のキム・ヨンヒョン教授は「今は金正恩氏1人による体制に移行するための過渡的な構図だ。当面は党優位といっても、軍を冷遇したり、軍の役割を完全に縮小しながら党を強化したりすることはないはずだ」と述べた。高麗大の柳浩烈(ユ・ホヨル)教授は「金正恩第1書記の立場では、人民の貧困問題を解決して支持を獲得し、独裁支配を固めようとするはずであり、一方でその背景として、核能力を発展させようと努力するのではないか」と予測した。
米海軍分析センター(CNA)のケン・ゴース国際関係局長は、今年9月に峨山政策研究院が開いたセミナーで「金正恩第1書記が最高指導者としての地位を確立し、政策立案と決定を独自に行うのは2015年ごろになるのではないか」と予想した。
黄大振(ファン・デジン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/11/2013111101294.html
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記事入力 : 2013/11/11 10:51[朝鮮日報]
「金正恩氏暗殺計画あった…政権崩壊は時間の問題」
米国ランド研究所「金正恩氏暗殺が起これば党と軍は分裂…韓国戦争への備えが必要」
米国のシンクタンク、ランド研究所が報告書を発表し、その中で「北朝鮮では昨年、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記暗殺未遂が起こり、その後(金正恩氏の)警護が大幅に強化された」と指摘していたことが分かった。日本の産経新聞が10日付で報じた。
産経新聞によると、上記の内容はランド研究所が先日発表した「北朝鮮崩壊の可能性に備える」と題する約340ページの報告書に記載されていたという。
同報告書は「未確認情報ながら、昨年にも(金正恩氏)暗殺の試みがあり、最近、警護の人員が大幅に増強された」「暗殺が起きれば、党や軍は幾つかの勢力に分裂し、内戦の危機を生み、内戦は日本をも含む周辺諸国への戦火ともなる」と指摘したという。
報告書はその備えとして「米国が韓国と協力して、北の人道救助と内戦防止、大量破壊兵器の確保、さらには介入が確実な中国軍への対応などのために北朝鮮に部隊を送りこむ必要(がある)」などと勧告した。
報告書は北朝鮮政権の違法性、経済の実態、国民弾圧などから算定される「破綻国家指数」が非常に高い点を指摘した上で「北朝鮮政権の崩壊は『起きるか否か』ではなく『いつ起きるか』」と総括し「北朝鮮政権の崩壊は時間の問題」としている。
東京= アン・ジュンヨン特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/11/2013111101264.html
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記事入力 : 2013/11/11 10:56[朝鮮日報]
金正恩氏を支える「勲戚勢力」とは
張成沢氏や金敬姫氏ら「戚臣」と崔竜海氏ら「勲臣」による分割支配
いつ権力争いが起こってもおかしくない状況
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党第1書記は今年12月、世襲により権力を掌握してから2年を迎える。金正恩氏は2011年12月17日に父の故・金正日(キム・ジョンイル)総書記の死去により、核兵器、120万人の兵力、7000兆ウォン(約652兆円、韓国国会立法調査処の試算による)といわれる地下資源などを相続し、2400万人に上る北朝鮮住民の運命を思い通りにできるようになった。
韓国国内の専門家は「自分の親戚などに当たる戚臣(姻戚関係にある臣下)勢力と、勲臣(革命第1世代の子女など)勢力による『勲戚連帯』が金正恩氏の権力基盤だ」と指摘する。崔賢(チェ・ヒョン)元人民武力部長(韓国の国防長官に相当)の息子で、朝鮮人民軍総政治局の崔竜海(チェ・リョンヘ)局長などは代表的な「勲臣」で、金総書記の妹で金正恩氏の叔母に当たる金敬姫(キム・ギョンヒ)氏とその夫の張成沢(チャン・ソンテク)氏などは代表的な「戚臣」だ。
戚臣らは主に朝鮮労働党や経済分野を、勲臣らは朝鮮人民軍や核開発などを掌握し、自分たちの権力基盤としている。金正恩氏は勲臣、戚臣、軍、党の間で綱渡りをしながら権力を維持しているのだ。
このような北朝鮮の権力構造について国家安保戦略研究所の李基東(イ・ギドン)責任研究委員は「現在、北朝鮮の権力構造は、勲戚連帯勢力による分割支配という形で維持されている」と説明した。韓国政府関係者も「金正恩氏の個人的なリーダーシップは極めて不安定だが、勲戚連帯による支配そのものは安定している」との見方を示した。しかしその一方で専門家は「金正恩氏が今後唯一独裁体制の強化を目指す過程において、勲戚勢力の間で権力バランスに亀裂が生じる可能性も徐々に高まるのでは」との見方を示している。
黄大振(ファン・デジン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/11/2013111101303.html
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