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民兵組織「労農赤衛軍」による軍事パレードの観閲を終え、観衆に手を振る北朝鮮の金正恩第1書記=9日、平壌(共同)
正恩氏、在外子女に帰国命令 批判勢力の形成恐れ次世代の芽を摘む
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20130922/frn1309221344003-n1.htm
2013.09.22 夕刊フジ
北朝鮮の金正恩(ジョンウン)第1書記が海外に勤務する外交官ら幹部の子女を今月末までに帰国させるよう命じていたことが19日、複数の消息筋の話で分かった。海外にいる幹部の子供たちの“失踪”が相次いでいるとされ、海外を知った世襲世代が亡命したり、批判勢力を形成したりすることを防ぐのが狙いとみられる。対話ムードの裏で、内向きに凝り固まる正恩政権の姿が浮かぶ。(桜井紀雄)
中国在住の北朝鮮関係者らによると、召還指示は各国にある大使館など在外公館や貿易企業の勤務者を主な対象に、「子女は1人のみ残し9月末までに帰還」するよう命じる内容。表向きは「在外居住者の削減」が理由とされたという。
金正日(ジョンイル)総書記時代の2007年にも子女全員の強制帰国が命じられたが、大きな反発に遭って撤回した経緯がある。このため、今回は1人に限り残留を認めたとみられるが、既に反発が出ているという。アフリカ駐在の外交官は「召還が強行されるか、下からの要求で撤回されるか見守りたい」と消息筋に話した。
北朝鮮国内にいる高官で子供だけが留学する子女を含め、該当者は推定約3千人に上る。非公式に海外で外貨稼ぎに従事する公安・工作機関関係者も多く、在外子女の実数は不透明だ。
海外在住者は情報統制が効かないだけでなく、外貨を手にできるため、政権側からみれば“亡命リスク”がついてまわる。政権は家族の一部を“人質”として国内に留まらせてきたが、高級幹部ほど子供連れの赴任が常態化してきたともいう。
最近明らかになったのは、平壌の警察の高級幹部の娘(19)が、5月に留学先の中国から韓国に脱北していたケースだ。韓国の番組を見て開放的な社会に憧れたという。消息筋は「正恩政権発足前後、子供を留学に送る高級幹部が増えた。留学先から失踪する子女も後を絶たない」と指摘する。
スイス留学を経験した金第1書記は視察に夫人を同伴するなど開放的なポーズを示し、最近は米韓に対話姿勢を見せている。半面、住民統制や脱北者摘発を強め、自らの周囲を金総書記の側近の子弟という限られた「世襲勢力」で固める。
だが、留学を経験した幹部子女の中には海外から体制に否定的な情報を持ち込む者が現れ、金第1書記の怒りを買ったとも伝えられる。
金総書記は権力を掌握する過程で、反対派を組織したなどとして旧ソ連留学経験者らを粛清してきた。金第1書記にとっても海外を知る次世代が批判勢力を形成することが脅威でないわけはなく、「恐れ」が召還命令の背景にあるとも指摘される。海外を経験した最高指導者が海外を知る次世代の芽を摘むという皮肉な現実がある。
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