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中韓関係のアップグレード版をいかに築くか
韓国初の女性大統領、朴槿恵大統領が27日から30日まで中国を公式訪問する。韓国の金奎顕外務第1次官によると、これは歴史的訪問であり、画期的意義がある。(文:王義◆・中国人民大学国際関係学院教授。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
この歴史的訪問をいかに理解するか?
昨年われわれは中韓国交樹立20周年を祝った。今年から中韓関係の新たな20年が始まる。過去わずか20年間の中韓関係の発展の速さは外交史上まれに見るものでもある。今日、中韓関係は空前の深みと幅に達している。国交樹立後の20年間で貿易額は41倍に増加し、再来年には3000億ドルを突破する見込みだ。韓国にとって中国は最大の貿易パートナー、最大の輸出相手国、最大の輸入相手国であり、中国にとって韓国は第3の貿易パートナーだ。韓国にとって中国は最大の海外投資対象国であり、中国にとって韓国は第3の外資直接投資源国だ。2011年に両国間の人的往来は延べ600万人を超えた。韓国は中国への入国者数が最も多い国だ。中韓関係の潜在力を掘り起こし、歴史的飛躍を実現することが、朴大統領訪中の重要な目標だ。
画期的意義をいかに理解するか?
朴大統領は就任以来「朝鮮半島信頼プロセス」と「北東アジア平和協力構想(ソウルプロセス)」という2大戦略構想を打ち出し、関係各方面から積極的な評価を得ている。韓国は米国とも中国とも友好的関係にある北東アジア唯一の国となった。訪米と訪中を通じて、朴槿恵大統領はオバマ大統領、習近平国家主席とそれぞれ良好な関係を築く。
中韓関係の最大の障害は二国間関係そのものではなく、朝鮮と米国という2大外部要因にある。これは中韓関係にとって最も遺憾なことだと言わざるを得ない。このため中韓関係が二国間の範疇を超え、朝鮮半島の核問題を乗り越え、米韓同盟を超越すれば、必ずや画期的意義がある。
これには中韓関係の新たな位置づけが必要だ。中米は現在、新型の大国間関係の構築に尽力している。これは韓国にとって戦略的立場の改善に極めて有利であり、「経済上は中国に頼り、安保上は米国に頼る」という二股状態を続ける必要がなくなる。韓国は中米の新型大国間関係にプラスのエネルギーをもたらすことが完全にできる。朴大統領は4月に米議会で行なった演説で「将来のアジア新秩序は、域内諸国間で経済的相互依存が次第に強まる一方で、政治・安保面の協力は後退しているという『アジアパラドックス』をどう管理するかにかかっている」と指摘した。米国のアジア太平洋回帰がもたらした正常でない状態を乗り越えれば、韓国は典型的な中進国の強国、中国は典型的な新興国の大国であり、両国は特殊な新型の大国間関係を築き、G20や東アジアの協力枠組みで戦略的協力を展開し、新興国と中進国により有利な方向への国際秩序の発展を促すことが完全にできる。
これには中韓関係のアップグレード版を築く必要がある。中韓は1992年8月24日に国交を樹立した。両国関係は急速に発展し、1998年に21世紀志向の中韓協力パートナーシップの構築、2003年に包括的協力パートナーシップの構築、2008年5月に戦略的協力パートナーシップの構築という、関係の三段跳びを実現した。
中韓自由貿易協定(FTA)の一日も早い締結は中韓関係のアップグレードと発展に希望をもたらす。すでにフィージビリティスタディが長く行なわれており、協定締結の条件はほぼ熟している。どの水準のFTAを締結するかで双方間にまだ溝があることが問題だ。中韓が北東アジアで他国に先駆けてFTAを締結すれば、地域にデモンストレーション効果を生じ、中日韓FTAの一日も早い締結が促される。
世界志向、未来志向の中韓関係。これが朴大統領の訪中によって中韓協力の新時代が切り開かれることへのわれわれの真摯な期待だ。われわれは中韓関係が一日も早く経済と安保の両輪駆動を実現し、域外要因や突発的事態による妨害を乗り越え、自らの論理に立ち返り、北東アジア、アジア太平洋、さらには世界にプラスのエネルギーを提供することを希望する。
中韓両国による21世紀志向の包括的・戦略的協力パートナーシップの構築は、中韓両国民にとって幸せであるだけでなく、朝鮮半島の平和を守り、築くうえでどうしても必要であり、時代の発展の大きな趨勢でもある。(編集NA)
◆は木へんに危
「人民網日本語版」2013年6月27日
http://j.people.com.cn/94474/8301831.html
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