http://www.asyura2.com/12/asia14/msg/330.html
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(Seven deys in Tibet: France24 English)
http://www.france24.com/en/20130531-reporters-seven-days-in-tibet-china-lhassa-buddhist-monks-self-immolations-cultural-assimilation-cyril-payen
最終更新:31/05/2013 - 仏教−中国−ダライ・ラマ−チベット
チベットの7日間
60年以上の間、チベットの人々は中国の強引な圧力に抵抗を試みてきた。しかし、抑圧・軍事占領・文化的同化の深化に、彼らはどれだけ耐えられるだろうか?フランス24の記者シリル・パイエンが身分を隠して、数日間チベットに滞在した。これは、かつての面影を失いつつあるこの地域を捉えた、彼の独占レポートだ。
取材:シリル・パイエン/ピエール・ベロー
チベット情勢についてのフランス24の討論特番をご覧下さい。
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(レポートのあらまし)
世界の屋根・チベットの伝統文化は喪失間際にある。7日間滞在だが、中国軍の存在には息が詰まる。地域のあちこちで大規模開発プロジェクト。60年間、チベットは抵抗を続けてきたが、中国は報道の制限を続ける。
ビザ取得まで8カ月。列車は48時間当局が警戒に当たる中、3600kmの道のりを標高4000mまで上がる。中国人観光客・移民など250人の乗客。
2008年の動乱以来、外国人ジャーナリストのラサ入域は禁止。人口500万人に対して30万人の保安要員。街には監視カメラ。巡礼の道を掘り返して、ショッピングモールの建設が進む。ダライラマを太陽と仰ぐ活動家。しかし、それを口に出すことはできない。
最高の権威者だったチベット僧も、当局の迫害に遭い、50年前は男子の3割が僧だったが、現在は3万人を切る。寺院は観光用に残し、その収益を政府が取る。
大規模建設プロジェクトは中国人に数十万人の雇用をもたらした。もうかつてのチベットではない。中国は自分のやり方でチベット文化を振興しようとする。すなわち、人気のある、収益の出る観光資源。
街も中国が刷新し、歴史的な街路は消えた。夜の街は中国人で賑わう。バーの取材でも、政治の話は聞けない。
3日目、チベット高原を進む。中国のトンネルと道路には阻む物がない。中国による同化の波は、奥地にも進む。中国に不足する水が、チベットには豊富にある。聖なる湖に水力発電所。中国の水資源の3分の1はチベットが源。チベットの森林も9割が消えた。人々が崇める山々も、鉱産資源が開発される。
繁栄から取り残された人がいる。村で生まれ、村で生きる農夫。3人の子に学業を続けさせたいが、ラサに遣るお金がない。チベットの将来は分からないが、チベットはずっとチベットでなければいけない。
父祖の代から続く2人の権威者。ダライラマは亡命した。パンチェンラマは北京が選んだ。この寺院にも2006年から共産主義の僧が現れたが、当局による住民の扱いのためか、住民から非難を浴びた。抑圧されてきたチベット民衆の写真と、中国指導者来蔵の写真が通りに並ぶ。チベットはプロパガンダが進む。特に若者は文化的同化の影響を受けやすい。
携帯を持つ少年たち。着信音は「江南スタイル」。「パンチェンラマは北京にいる。ダライラマは知らない−インドだよ。」
7日目。大規模建設プロジェクトでは、多くの中国人移民が働いている。チベット人は変わっていく大地を、口をつぐんで力無く見ている。動乱から5年。抑圧・文化的同化・軍事占領がチベットに重くのしかかる。
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(China intimidates FRANCE 24 reporter over Tibet film: France 24 English)
http://www.france24.com/en/20130612-china-intimidates-france-24-reporter-over-tibet-film
最終更新:12/06/2013 - 中国−フランス−報道の自由−チベット
チベットのフィルムをめぐり、中国はフランス24の記者を脅迫する
身分を隠してチベットに1週間滞在したフランス24の記者を、中国の外交官があからさまに脅迫している。彼らは「チベットの7日間」のレポートを削除または改変するよう要求しているが、拒否が続いている。
記事:フランス24(文)
フランス24記者シリル・パイエンは、彼が身分を隠してチベットで撮影したレポートに怒った中国外交官たちから、「マフィア」スタイルの脅迫を受けている。
5月30日に「チベットの7日間」が最初に放送されたのを受け、在パリ中国大使館の職員がフランス24を訪問し、同局ウェブサイトからフィルムを削除するよう求めた。
フランス24編集長マルク・サイカリはこの要求をきっぱりと拒否したが、パイエン氏に事情聴取を行いたいとの大使館側の要請は、記者が拠点としているタイに向け既に出発していたため、叶わなかった。
到着直後、パイエンは携帯電話で、中国大使館に自ら出頭して行動について説明するよう、数回の通話(中国当局からの番号通知は1度もなかった)を受けた。
パイエンは外交官たちにホテルでなら喜んで会うと伝えたが、逆に、接見は中国大使館のみで行いたいと言われた。
月曜日に残された伝言は明らかな脅迫だった−パイエンは接見の延期を止め、火曜日に大使館に来るように、さもなければ、接見の拒否への「責任をとる」ことになる、と言われた。
「状況がどうあれ中国大使館には行くなと、誰もが私にアドバイスした。私にとってそれは危険なことだと」と、水曜日、パイエンは語った。「フランス外務省とフランス24はこの件を具にフォローしているが、私は安らいだ時を過ごせない。夜、1時間より長く眠れずにいる。」
「マフィアの振るまい」
フランスに本部を置く、情報の自由と報道の自由を守る組織・国境なき記者団は、この中国外交官のアプローチに対して非常に批判的な姿勢だ。
「このような容認しがたい振るまいは、マフィアならばやりそうなことだが、ランクの高い外交官のやることではない」と、同組織は声明で述べた。
「フランスやタイに駐在する外交官が、ニュース記事の論説内容を改変するよう脅迫し、ジャーナリストを非難し、尋問を目的に彼を呼びつけようとしたことは、全く容認できない。」
「残念なことだが、そのような手法は中国では間違いなく普通だ。しかし、自由な国では彼らは居所がない。フランス人ジャーナリストを電話で脅したことで、この外交官たちは法的措置をとられる可能性に晒されている。」
水曜日、パイエンが受けているハラスメントについて、フランス24はフランス当局に警告したと、サイカリは語った。
サイリカリはこの記者と頻繁に連絡を取っており、記者は継続して、パリを本部とするこの局から支援と助力を受けられる状況にあると、付け加えた。
「これはフランス24の活動の中核だ」と彼は語った。「特に記者たちの福利には、私たちは常に注意している。彼らこそ、この局の活力源なのだ。」
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(投稿者より)
フランス24の英語サイトに掲載された記事です。日本語ではないですが、ご覧になってみて下さい。ただ、あらましは翻訳が粗いので、もし何かで活用なさるなら、ご自身でも確認して下さい。
記者はバンコク駐在で、インドより東の全域をフォローしています。3.11の時も来日して被災地を走り回っていました。今回も行動力を感じさせるレポートです。
ただ、チベットと中国の関係が分からなければ、地方の古い町並みが中央の資本でどんどん刷新され、ついでに地元文化も浸食され、それに地元住民が不平を抱いている、というだけにしか見えないかも知れません。実際は違う。これは侵略だ。尤も、「侵略」という言葉を、記者は使っていません。
それでも、記者の方はその行動力が徒になっているようで、中国を怒らせるとマフィアスタイルの脅迫を受けるそうです。
そのような意味もあり、今回は「アジア」板に投稿しました。
同じレポートのフランス語版もあるので、下に付しておきます。
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(Sept jours au Tibet : France24)
http://www.france24.com/fr/20130531-reporters-sept-jours-au-tibet-chine-lhassa-moines-bouddhistes-immolations-assimilation-culturelle-cyril-payen
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