【ソウル聯合ニュース】韓国と北朝鮮が９日から１０日未明かけて行った実務協議で、南北当局者会談を１２～１３日にソウルで開催することで合意したことを受け、韓国の与野党は歓迎の意を示した。

　与党セヌリ党は１０日、報道官名で論評を出し、南北当局者会談の開催決定について「幸いなことで歓迎する」と表明した。ただ、同会談の首席代表をめぐり最終合意に至らなかったことに対し、「意味ある合意に達するためには責任ある地位の人物が出席すべきだ」と注文した。

　最大野党民主党も「不十分な部分については追加の協議が行われるだろうが、南北当局者会談の開催に合意したことは幸いなことだ」とする報道官名の論評を出した。

　南北は実務協議で、南北当局者会談の首席代表に対する意見の隔たりを埋めることができなかった。合意文には、韓国側が「南北問題を、責任を持ち協議・解決できる当局者」、北朝鮮側が「北朝鮮側団長は上級当局者とする」と明記した。

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【ソウル聯合ニュース】１２、１３の両日にソウルで開かれる南北当局者会談の会場が１０日、同市西大門区のグランド・ヒルトン・ソウル・ホテルに決まった。２００７年５月２９日から６月１日まで開かれた南北閣僚（長官）級会談も同ホテルで開催された。

　ホテル側は開催まで２日に迫った会談に向け、準備を進めているもよう。同ホテルが会場に決まったのは、ソウル中心部からやや離れた場所にあり保安を維持できるためとみられる。また、南北軍事境界線上の板門店を通じソウル入りする北朝鮮側がアクセスしやすい点や、青瓦台（大統領府）、政府庁舎から近い点も要因となったようだ。

　一方、同ホテルは会談期間中も客室とレストランなどを通常通り運営し、予約も受け付けている。

sjp@yna.co.kr

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南北当局者会談　韓国と北朝鮮の戦略に違い 2013/06/10 17:37

【ソウル聯合ニュース】１２、１３の両日にソウルで開催される韓国と北朝鮮の南北当局者会談が２日後に迫るなか、会談に臨む南北当局の戦略とアプローチに関心が集まっている。韓国側は容易な案件から先に取り組む戦略に出るとみられる。

　９～１０日まで南北軍事境界線の板門店で行われた本会談前の実務協議で、双方の思惑が表面化した。実務協議で韓国側首席代表を務めた統一部の千海成（チョン・ヘソン）統一政策室長は１０日、「合意や折衝しやすいものから一つずつ解決する方向で会談に臨む」と述べた。

　韓国政府は解決が急がれる人道的な問題であり、政治的負担が少ない離散家族再会事業から先に協議し、開城工業団地の正常化、金剛山観光再開問題へと段階的に取り組むことが予想される。

　韓国政府が今回の実務協議で南北当局者会談の議題として提示した案件はこの三つのみ。だが、北朝鮮はこの会談で韓国側より多い案件を包括的に一度に協議しようと主張する可能性が高い。

　実務協議後に公表された北朝鮮側の発表文にはこれらの問題のほか、「南北共同宣言（６・１５宣言）および南北共同声明（７・４共同声明）の合同記念問題、民間往来と接触、協力事業推進問題など南北関係で緊急な問題を協議することで合意した」と明示されており、韓国側の発表文と内容がやや異なっていた。

　故金正日（キム・ジョンイル）総書記が生前に合意した６・１５宣言は、北朝鮮にとって極めて重要な案件だ。７・４共同声明は１９７２年に当時の朴正煕（パク・チョンヒ）大統領と金日成（キム・イルソン）主席が調印したもので、北朝鮮側は朴正煕元大統領が朴槿恵（パク・クンヘ）現大統領の父親であることを念頭に置いているとみられる。

　問題は北朝鮮が韓国が求める案件に一つずつ応じるのではなく、離散家族や、開城工業団地、金剛山観光などの案件を一括して妥結することを求めてくる可能性が高いという点だ。

　韓国政府は６・１５宣言合同記念行事開催については否定的な立場を示している。また、民間の往来と接触、協力事業推進問題については２０１０年３月２６日に発生した韓国海軍哨戒艦撃沈事件に伴う対北朝鮮制裁の解除問題も絡むため、哨戒艦撃沈事件や延坪島砲撃事件に対する北朝鮮の責任ある措置を求め、双方が対立する可能性もある。

sjp@yna.co.kr

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北南当局間会談のための実務接触が6月9、10の両日、板パン門ムン店ジョムで行われた。

実務接触で、双方は北南当局間会談を開催するうえで提起される実務上の問題を協議し、発表文を採択した。

発表文は次の通りである。

発　　表　　文

北と南は2013年6月9、10の両日、板門店で北南当局間会談のための実務接触を行った。

1.北南当局間の会談を2013年6月12、13の両日、ソウルで開催することにした。
2.会談の名称は北南当局間会談とすることにした。

3.会談では、開ケ城ソン工業地区の正常化問題、金クム剛ガン山観光の再開問題、離散家族・親戚の対面をはじめ人道上の問題、6・15および7・4発表日の共同記念問題、民間往来と接触、協力の推進問題など北南関係で当面、かつ緊急な問題を協議することにした。

4.会談代表団はそれぞれ5名の代表で構成し、北側の団長は相級当局者とすることにした。

5.北側代表団の往来ルートは西海線の陸路とすることにした。

6.追加的な実務上の問題は板門店連絡ルートを通じて協議することにした。

2013年6月10日
板　門　店

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