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株式日記と経済展望
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韓国人は思ったことをなんでもしゃべってしまうので、韓国の空気を
嗅ぎ分けるのは、例えば日本と比べれば容易なのです。
2013年3月2日 土曜日
◆緊迫する朝鮮半島、韓国新政権はどうなる、日本はどうする 2月25日 田中太郎 鈴置高史
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20130220/244007/?P=1
『中国に立ち向かう日本、つき従う韓国』は、米国との同盟から離れ中国にすり寄る韓国の動きを通して、アジアの勢力図の激変を描いています。鈴置さんが韓国の「離米従中」を確信したのは、いつ、どんな出来事がきっかけだったのでしょうか。
「我が国は属国だったのだから……」
鈴置:2000年のことでした。当時、香港に勤務していましたが、韓国外務省のチャイナスクールの1人から異常ともいえる中国賛歌を聞かされたのです。「中国は広い。中国人は優秀だ。偉大な中国が世界をリードする時代が来る。韓国も日本も中国の下で生きるしかない」といった感じです。
特定の国にのめり込んでいる姿を見せるのは外交官としてはもちろん好ましくない。でも、この人はそんなことはお構いなし。日本の外務省のチャイナスクールも中国べったりと批判されています。ただ、日本の「べったり」は中国屋としての利権がベースにある。これに対し、この韓国外交官のそれは「位負け」といいますか、精神的な劣後感が根にありました。中韓関係の特殊さという言葉では言い足りません。「先祖返り」という単語が頭に浮かびました。
決定的に確信したのは2006年のことです。台頭する中国の傲慢さに話題が及んだ際、韓国の友人が「我が国は属国だったのだから中国に従うのは仕方がない」と述べたことです。その頃から他の韓国の友人たちも「属国だったのだから……」と一斉に言い始めたのです。『中国に立ち向かう日本、つき従う韓国』のプロローグでもこの話は書きましたが、当時の私にとってかなりの驚きでした。
覇権国家が生まれそうになると周辺国が団結して抑えようとする――といった国際政治学の理屈で世の中を見ていたからです。でも、人の世というものはそんなに単純ではない。過去のいきさつ――つまりは歴史ということなのでしょうがこれがあり、また地理的な問題――地政学的要因もあります。
そうした背景を持つ韓国人が、台頭する中国を目のあたりにした時「昔のように従うしかない」と考えるのは当たり前のことなのでしょう。そして少し前までだったら、その思いを外国人に隠そうとしましたが、今や「米中の間では等距離外交」を前提に議論を進める韓国人がほとんどです。まだ、米韓同盟は存在しているのですがね。
聞かれもしないのに「国が滅ぶかどうかの瀬戸際で(米韓)同盟など裏切るのは当然だ」と日本人に演説する人も登場しました。彼らの意識は急速に変化している最中なのです。
北の核実験で加速する「従中」
鈴置さんの前作『朝鮮半島201Z年』(日本経済新聞出版社、2010年)も読ませていただきました。この作品は未来予想小説という体裁をとっていますが、同じ「離米従中」をテーマにしています。小説に現実が追いついてきた感じですね。当初、どうやって「離米従中」の構図を予想したのですか。
鈴置:『朝鮮半島201Z年』を書いた2010年の段階では、すでに「離米従中」の兆しが出ていました。その小さなファクトを時系列に沿ってすこしずつ膨らませたのです。
この小説の粗筋は、日本から通貨スワップを打ち切られた韓国が外貨繰りに窮し中国頼みになる。それを手始めに韓国は中国にどんどん傾斜していき、最後は中立化する――です。幸か不幸か、前半分――「外貨は中国頼み」の部分――は2012年末までに現実となりました。
小説を書いた2010年の段階で韓国には「我が国は発展した。日本にもう頭を下げる必要はない。経済的にも一番世話になっているのは中国だ」という空気が生まれていました。さらには「日本から独立した韓国」を実感するためにも満座の中で日本を卑しめてやりたい、という思いもひそかに高まっていました。
そこで私は、いずれ韓国の「卑日」が始まるだろう。そうなったら日本人は「通貨スワップを打ち切れ」と言い出すだろう。韓国はそれを契機に中国陣営に走るだろう、と予測したのです。
実際、李明博前大統領は竹島上陸や日王(天皇)への謝罪要求――満座の中で日本を卑しめるイベント――を実行し、それらによって日韓スワップは打ち切られました。そして韓国は中国とのスワップの恒久化に動きました。
このように現時点までは予測通りに動いてきました。「当たりましたね」と言って下さる人もいるのですが、韓国の数年先の展開を読むのはそんなに難しいことではないのです。韓国人は思ったことをなんでもしゃべってしまうので、韓国の空気を嗅ぎ分けるのは、例えば日本と比べれば容易なのです。
さて『朝鮮半島201Z年』の後半部分で、韓国は軍事的にも中国ににじり寄ります。それは北朝鮮の核武装が契機です。国の安全を確保するには、米国よりも中国が頼りになると韓国人が考えるのです。
現実の世界でも、2月12日に北は3回目の核実験を実施しました。過去の実験が失敗だったとされるのに対し、3回目は相当な規模の爆発が起きたようです。「北の核武装」により、韓国がどう動くか目を離せません(「早読み 深読み 朝鮮半島」の「北の核保有で笑うのは中国」の項参照)。
ここからが日本の正念場です。なるべく多くの日本人に『中国に立ち向かう日本、つき従う韓国』を読んで急速に変わるアジアを認識してもらえれば、と思います。そして「早読み深読み 朝鮮半島」で毎日の動きを追っていただければ幸いです。(後略)
(私のコメント)
最近は韓国ネタを書く事が多いのですが、それだけ日米中韓の外交関係が変化しています。特に韓国の中国への傾斜は、李明博前大統領の竹島訪問や「日王」への謝罪要求などに見られるように、露骨に反日的な態度をとってくるようになりました。パククネ新大統領になってもその傾向は強まるばかりのようだ。韓国にとっては米中の狭間にあって日本を叩く事で取り入ろうとしている。
アメリカは日韓は仲良くしろといった行動に出ますが、韓国は「歴史問題」や「従軍慰安婦問題」を持ち出せば理解してくれると思っている。問題はアメリカの外交的スタンスですが、90年代から日本に対するジャパンバッシングやジャパンパッシングなどで日本軽視する政策が続いて来た。アメリカは日本の円を75円まで吊り上げて、中国の人民元を1ドル=2元から8元にまで切り下げた。これでは日本の輸出産業がピンチになることは明らかだった。
中国の改革開放政策は、アメリカの協力無しには出来ない事であり、アメリカの資本と技術で中国の経済発展は加速された。2011年にはGDPにおいても日本を上回る経済大国になり、同時に軍事予算でも日本を上回る軍事大国となった。この頃から中国は地域覇権国家としての野心を露わにするようになり、韓国や台湾は経済的に取り込まれてしまった。
日本においても親中派の鳩山政権が誕生して、アメリカ離れを模索するようになりましたが、その頃にアメリカ外交の対中政策の大転換が行なわれたようだ。オバマ大統領は当初は米中のG2を呼びかけていましたが、日本のアメリカ離れは大前提が崩れ去る事を意味しています。石原都知事が尖閣問題で都が購入する事をワシントンで発表しましたが、尖閣問題は日米対中韓北の対立構造を浮かび上がらせた。
韓国の外交的なスタンスの変化は、米中間の力関係の変化を物語るものであり、中国が超大国化して韓国は2000年来の属国に戻るのでしょうか。北朝鮮の長距離ミサイルや核兵器の開発はどんどん進められていますが、中国の後ろ盾があるから出来ることだ。それに対して韓国は哨戒艦が沈められても、韓国領土に砲撃されても何も出来なかった。
中国としては、北朝鮮主導の朝鮮半島の統一を目指しているのでしょうが、90年代においては東西ドイツの統一から韓国が北朝鮮を統一する見方が有力だった。しかしアメリカは北朝鮮がミサイルか核開発に対して何の有効な手も打てなかった。むしろクリントン大統領の時代には台湾に対しても「三つのNO」で台湾を中国側に追いやることまでしている。
アメリカの不透明な対中国政策は、FD・ルーズベルト以来ですが、アメリカの意図がよく分からない。最近までアメリカの論調としては中国の軍事力などたいした事ないと言った論調が主流であり、経済的な巨大市場に目が行きがちだった。しかし最近の中国は外資に対して法制度や税制で不利な政策をとるようになり、更にはサイバー攻撃でも中国の暗躍が目立ち始めた。
まさに尖閣問題は、中国がどう出るか、アメリカがどう出るかの試金石になりますが、日本は中国とアメリカがどう動くか注意深い観察が必要だろう。中国の動きは比較的読みやすいが、アメリカは親中国派と反中国派に分かれている。アメリカがこのような状況では、韓国や台湾が疑心暗鬼になるのは避けられないが、アメリカの影響力の低下は中国の台頭と反比例している。
◆同盟国と中国の間にたつ米国オバマ政権 2012年11月6日 田村賢司
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20121101/238910/?P=1
日中間で二重外交を展開する米国
つまり、米国は同盟国として日本を支援すると。
川島:中国が日本や台湾、フィリピンなど米国の同盟国と問題を起こすたびに、「米国はどうするのか」と問われる。すると米国は、同盟国には「我々はこの問題にちゃんと関与している」と言い、一方で北京には、中立であるようなシグナルを送るという二重外交を強いられている。それは米国にとって非常に大きなコストとなっている。
米国は今、財政的な余裕がなくなり、軍事的にもかつてのような圧倒的な優位性を無くしつつある中で、中東から撤退し、アジアに(その軍事力の一部を)振り向けるピボットと呼ばれる戦略をとっている。
ただし、日中、中韓、中フィリピン関係はそれぞれの国に一定の(外交・防衛上の)役割を担って貰い、そこに米国が関わるようにしている。ところが、紛争が起こるたびに、米国に大きな関与を求められる。中国と日本の間に立つ二重外交のようなことは米国にとっては大きなコストだと感じ始めたといっていい。
日中紛争に関して、米国は腰を引いた対応しかしないということか。
川島:忘れてならないのは、日米安全保障条約とは、(軍事衝突が起きた時に)まず日本が防衛をすること。それがあって、ようやく米軍は出ていくことになっているということだ。何もないうちに米軍が一緒に戦争に出たりはしない。
かつ、日本から(先制的な軍事行動などを)やってはいけない。あくまで相手国が現状を変える行為をしてきた時に米国も対応できることになっていることも見落としてはいけない。あくまでも主体は日本にあるのである。
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