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記事にあるように輸出依存が異常に高い“脆弱な”韓国経済だが、輸出低迷が及ぼす影響より早く既に、建設業は中堅の多くが債務超過に近い青息吐息の状態にあり、今年が返済期限の家計借り入れ(住宅ローンや教育費でノンバンク中心)が900兆ウォン(約63兆円)、家計の平均債務残高が可処分所得の1.6倍という状況で消費低迷の大きな要因になっている。
大統領選が終わるまでは表面化しないと思うが、家計の過剰債務と可処分所得低迷が相俟って、年明けには大手ノンバンクの破綻という“金融危機”が起きる可能性もある。その危機が大きければ銀行への影響も避けられないだろう。
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韓国経済、内憂外患 けん引役の輸出鈍化
7〜9月0.2%成長に減速 サムスン頼み鮮明
【ソウル=尾島島雄】世界景気の減速を受け、輸出主導で成長してきた韓国経済の足取りにブレーキがかかっている。26日発表の7〜9月期の実質国内総生産(GDP)は前期比0.2%の伸びにとどまった。けん引役となる企業の業績は多くが下向きでサムスン電子1社が突出する構図。企業経営の不振は人件費の抑制を通じ、内需に悪影響を及ぼしかねない。
起亜自動車が26日発表した7〜9月期連結決算は営業利益が前年同期比4%増。4割増えた2011年通年と比べ急減速している姿を映し出した。世界販売台数は同0.3%増にとどまった。
前日発表した現代自動車の7〜9月期の連結営業利益も3%増と伸びが鈍っている。原因は両社の労組が7月から8月にかけて国内工場で断続的に実施したストライキだ。計15万台の生産に支障が出て輸出が急減し、業績の足を引っ張った。
足元ではストが収まり、国内工場の稼働率は再び高まった。ただ米市場で現代自の主力セダン「ソナタ」の売れ行きが鈍るなど不安の芽が見える。国内販売は年初から前年同期比6%減った。
現代自はサムスン電子とともに韓国の経済全体と株式市場を支え「電車相場」という言葉さえある。サムスンは26日、7〜9月期の連結営業利益が8兆1200億ウォン(約5900億円)と四半期ベースの過去最高を更新したと発表したが、両社に依存する度合いが高い韓国では「どちらかが沈むと消費の空気が一気に重くなる」(流通大手首脳)といわれる。
両社以外の主要製造業の7〜9月期決算も26日までにほぼ出そろった。LGディスプレーは液晶パネルの価格が上向き、8四半期ぶりに営業黒字となったが、SKハイニックスはDRAM価格の下落で赤字転落した。
現代重工業は22日から初の希望退職を募集し始めた。船舶の世界商戦が冷え込んでいるあおりを受け受注が急減。08年の金融危機後に安値受注した船の引き渡しが増えて減益が続く。鉄鋼大手のポスコも芳しくない。
韓国は輸出のGDPに対する比率が約5割で、日本の1割強に比べて圧倒的に高い。基幹産業は家電などを除き輸出が主力。だが、関税庁によると、外需の不振で9月の輸出額は前年同月比2%減と3カ月連続で前年実績を割り込んだ。輸出減が内需を冷え込ませ、韓国企業の国内事業に悪影響を及ぼす負の連鎖を招きかねない。
[日経新聞10月27日朝刊P.]
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