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株式日記と経済展望
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「日王への謝罪要求」など韓国の日本への非礼に関しては、米国も相当に驚き、
韓国を叱ったと言われます。日本に突き放され、中国に引き寄せられる韓国。
2012年10月19日 金曜日
◆日韓、スワップの切れ目が縁の切れ目 10月19日 鈴置高史
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20121017/238179/?P=1
ちなみに「日韓スワップ」は主にドルと韓国ウォンを交換しますが「中韓」は主に人民元と韓国ウォンの交換です。
韓国が中国製品の輸入代金を支払う際、ウォンを担保に中国政府から借りた人民元を充てれば、貴重な米ドルを使わなくていい。韓国の対中輸出額は全体の25%を占めていますから、これを完全に実施すれば韓国の米ドル=外貨繰りは相当に楽になります。
ただ、技術的に難しい点も多いので、すぐに実現できる話ではありません。日韓が神経戦を繰り広げる最中にリークされたところから「もし、日本がスワップを打ち切ったら中国に助けてもらうから問題ない。韓国が中国ともっと仲良くなれば日本は困るのではないのかな?」と日本を牽制する意図があったと思います。
真田:それより重要で実現性も高いのが、その後に朴宰完・企画財政相が中国に訴え始めた「中韓スワップの恒久化」です。現在の約束では中韓スワップは2014年10月に終了します。もし、恒久化できれば、韓国は外貨準備を3600億人民元(約576億ドル)分、未来永劫にかさ上げできます。
外貨の見返りは「ありとあらゆる情報」
私は、韓国が恒久化を求めるのは日本への牽制というよりも、本気で実現したいのだろうと思います。繰り返し指摘して来たように、韓国の外貨繰りは決して楽ではないからです。ただ、韓国にとって中国に牛耳られるリスクが一気に増します。
金融の世界では「おカネを貸す人」の力は絶大です。契約締結の過程で、どんな情報でも持ってくるよう「借りる人」に要求できるのです。
ドル不足に悩んだEUが中国におカネを貸してくれ、と頼んだ時、中国の温家宝首相が満面の笑みを持って受け入れたのを思いだして下さい。
中国は韓国に対し、こうした一種の縛りを掛けてくると思われます。もちろん、韓国から得た情報は韓国をコントロールする強い力の源泉になります。
日本は紳士的というか気が小さいですから、貸し手になってもさほどあこぎな要求はしません。しかし、中国――と言うか普通の国はカネを貸した国の奥深くに手を突っ込むものです。米国だって1997年の通貨危機をきっかけに韓国の資本市場に対する影響力を一気に強めたではありませんか。
鈴置:韓国は日本とのスワップが事実上なくなり、金融的なバックアップは中国に頼る時代を迎えます。メーンバンクだった銀行とケンカしてしまい、おっかない闇金融に資金繰りを頼みに行く中小企業を思いだします。
鈴置さんが2010年に書いたシミュレーション小説『朝鮮半島201Z年』では、米国、日本からスワップを結んで貰えず、デフォルトを起こしそうになった韓国を中国が助けます。ただ、中国もスワップを通じて外貨を貸すのではなく、急落した韓国の株式を買い占めることで外貨を供給します。韓国が困った瞬間を逃さず、中国は徹底的に弱みに付け込み、経済的な植民地にしていく……というシナリオでした。
中国が外貨準備の30%を使えば……
鈴置:「スワップ」ではなく、もっと強い支配力を持てる「買い占め」による救済、というアイデアは2008年の韓国危機の際に中国人のエコノミストと話していて気がついたのです。それを米国人のアジア金融専門家に話したら「十分に起こりうるし、起きたら困るシナリオだね」と苦い顔で答えたのが印象的でした。
もし、韓国総合株価指数(KOSPI)が1000前後に低迷し、ウォンが急落して1ドル=2000ウォンになれば、中国は外貨準備の3%で韓国の時価総額の30%を買ってしまえます。
真田:実際、2008年以降、中国は韓国の国債を大量に買い始めています。韓国も痛しかゆしです。国債を買ってくれるのはありがたいけれど、中国が大量に保有すれば、韓国に債権者として口を出してくることは間違いないからです。
鈴置:では、米国は、韓国を巡る日中間の「通貨戦争」をどう見ているのでしょうか。1997年の通貨危機の際、日本は韓国からドルを貸してくれと頼みましたが米国から「貸すな」と言われ、断りました。韓国と極度に関係が悪化していた米国は、韓国を国際通貨基金(IMF)傘下で改造しようと考えたから、と言われています。
2008年の通貨危機では韓国は米国に助けられました。今度は関係がよかったからです。ただ、米国がスワップを発動してドルを供給してもウォン売りはなかなかおさまらず、韓国が日本、中国ともスワップを結んでようやく止まりました。
韓国をかまう余裕のなくなった?米国
2011年の危機でも米国は韓国からスワップを頼まれたようですが、断ったと言われています。ただ、その代わりに日本に口をきいて、韓国とのスワップ増額に踏み切らせたと見る人もいます。これが今回、打ち切られた日韓間の570億ドル分です。
では、そのスワップを10月末に日本が打ち切ることに米国は反対しなかったのでしょうか。中国が韓国への影響力を増す契機にするのは間違いないというのに。
真田:「日王への謝罪要求」など韓国の日本への非礼に関しては、米国も相当に驚き、韓国を叱ったと言われます。日本の面子を考えれば、日本に「韓国とのスワップは続けろ」とは言えなかったのでしょう。
日本に突き放され、中国に引き寄せられる韓国。その韓国を中国がどう料理するか――。米国は中国の出方を確かめているのかもしれません。あるいは韓国のことを考える余裕など、もう、なくしているのかもしれません。金融だけとっても自国や欧州の問題で手いっぱいだからです。
米国の影響力が絶大であったとされるIMFでさえも「ドルへの反乱」が起きかけました。「国際基軸通貨をドルから特別引出権(SDR)に変えよう」と画策する専務理事が登場したのです。ニューヨークで奇妙な事件が起きて突然辞めることになりましたが……。いずれにせよ、韓国や朝鮮半島は米国にとって、当面は「どちらでもいい問題」に格下げされつつあるのかもしれません。
韓国の「新思考外交」、軍事に続き金融でも
鈴置:確かに、過去3回の韓国の通貨危機を見ると、金融面で米国の力が落ちて韓国への関与も薄れる半面、中国の力が急速に増してきたのがよく分かります。
「沈む太陽の米国、登り龍の中国」を見つめる韓国の心情は複雑です。中国に飲み込まれることを恐れながらも、中国に接近せざるを得ない。
韓国が「中国とのスワップ頼み」という恐ろしい身の上に陥ってしまったのは、李明博大統領の竹島上陸と「日王への謝罪要求」が原因でした。大統領がそうしたパフォーマンスに踏み切ったのは、退任後の逮捕を防ぐためと見る人もいます。「個人的な利益のために国益を大きく毀損した」といった批判は出ないのでしょうか。
鈴置:若干ではありますが大統領への批判はあります。ただ、日本人が想像するほどではありません。理由は2つです。まず、そういう文脈で大統領を批判すれば、日本を応援したと受け止められかねないからです。反日が国是の韓国で、それはまずいのです。
もうひとつは韓国が、米国から離れ中国に従う「離米従中」外交にすでに転じていたからです(「中国ににじり寄る韓国」参照)。その一足先に対日政策も「従中卑日」――中国の後ろについて日本を叩く――に転換していました(「『尖閣で中国完勝』と読んだ韓国の誤算」参照)。
米国から「日本と軍事協定を結べ」と要請されても「日本は謝罪と反省が足りないから」と断る。さらには中国に対し、日本と断った軍事協定を結ぼうと持ちかける(「“体育館の裏”で軍事協定を提案した韓国」参照)――これが2012年に顕在化した韓国の「新思考外交」です。
確かに、李明博大統領のパフォーマンスは個人的な動機に突き動かされたものだったと思われます。それだけ考えると、今回の日韓摩擦は偶発的に起きた事件に見えます。でも、背景にはこうした韓国の外交戦略の大転換があるのです。
すでに韓国が安全保障面で「日本ではなく中国と組む戦略」を鮮明にした以上、金融面で「日本よりも中国を頼む戦略」に転じても別段問題にはなりません。韓国人とって必ずしもうれしいことではないけれど、自然なことなのでしょう。
いずれにせよ、通貨スワップ打ち切りは、経済にとどまらず外交、安全保障面の“日韓の縁の切れ目”になっていくことでしょう。
(私のコメント)
中国や韓国の「反日教育」は、結局は自国の外交政策の手足を縛ってしまう結果をもたらしています。例えば自国で反日デモが起きた場合、それを押さえ込む事は国民に教え込んできた事に反する行為となり、デモが暴走するまで抑える事が出来なくなります。逆に日本が中国や韓国に対して対抗手段を講じてきた場合に引っ込みが付かなくなります。
親日的だった台湾ですら、馬総統は尖閣の領有を宣言して50隻あまりの巡視船と漁船を送り込んでくるようになりました。背後には中国からの圧力があるからなのでしょうが、中国経済が巨大化して韓国や台湾が取り込まれてしまう事は十分に想定できます。ASEAN諸国も親中国と反中国に分裂しています。アメリカの中にも国務省には親中派がいてアジアの事は中国に任せると言う一派がいます。
キッシンジャーやブレジンスキーがその代表ですが、オバマ大統領やクリントン国務長官は就任当初は外交論文を見ても親中派であった。それがどういう訳か中国包囲を言い出している。米中間で特に大きな事件が起きたからと言うのではなく、日本に民主党政権が出来て鳩山首相が沖縄の米軍基地の海外移転を言い始めたのがきっかけでは無いだろうか?
中国が経済や軍事で強大化すれば近隣諸国が中国になびく事は想定していた事でしょうが、日本までもがアメリカと距離を置き中国との正三角形を言い始めた。それまではアメリカではジャパンパッシングと言われてアメリカ政府高官は日本を素通りして中国との交渉に明け暮れた。日米安保も空洞化してアメリカをバックにした自民党政権は国民の支持を失った。
小沢一郎は「第七艦隊で十分」と言ったとか言わないとか問題になりましたが、日本と中国が手を組めばアジアからアメリカを追い出すことが可能になることを示すものだ。アジアは経済の中心地となり東アジア共同体からアメリカがはじき出されればアメリカにとっては死活問題になる。アジアから追い出されないためには日本と手を組まなければなりませんが、だからアメリカは対中国政策を180度の大転換を行なった。
米英などのとるバランスオブパワー戦略は、台頭する国があればそれに対抗する国を当てて勢力の均衡を図る戦略であり、アメリカやイギリスには永久的味方も無ければ敵もいない。ナチスドイツが台頭してくれば共産主義国家のソ連とも同盟して戦い、中国やロシアと戦ってきた日本を敵とするのも当然の流れだ。戦後はソ連が台頭して180度戦略を転換して反共産主義として日米は同盟国となった。
そして日本が経済大国となると今度は中国と手を組んでジャパンバッシングにでた。このようにアメリカはバランスオブパワー外交で台頭する国を叩いてきたから、今度は中国を敵とする事にしたのだろう。このようなことが出来たのもアメリカが超大国だったからであり、日本もアメリカを信頼しすぎるのは非常に危険だ。今は味方でもいつ敵に回るかわから無いからだ。
その点では中国は非常に単純であり、中華帝国は周辺諸国と朝貢外交で覇権国家で来た。中国は日本を追い抜く経済大国となり帝国としての野心を持つのは当然だろう。尖閣問題や南シナ海の領有問題はその現れですが、今まで味方だったアメリカと衝突するのは当然とも言える。韓国と台湾は既に中国の勢力下に入り指図されるままに韓国と台湾は動いている。
韓国は地政学的に中国の「冊封」下に置かれて来た。「冊封をうけると定期的な朝貢や中国の暦を使用することが義務づけられるものの,だからといって中国皇帝の政治支配をうけるわけではなく,独立国家としての内実は維持されます。さらに,中国皇帝を中心とした国際的な政治・身分秩序のなかに編成されたわけですから,圧倒的な大国である中国とのあいだに平和的な関係を確保することが可能なだけでなく,同じように冊封を受けている国どうしの安定した関係を確保することも可能になってきます。また,ある領域に対して冊封が行われた場合,冊封を受けた人物以外の勢力が中国皇帝のもとに使節を派遣しても受け付けられませんでしたから,冊封を受けた人物は,中国との関係を権威の裏づけとして自らの支配力を強化することが可能となってきます。周辺諸国の首長にしてみれば,こうしたメリットがあったのです。」 (冊封と朝貢)
http://www.ab.auone-net.jp/~tsuka21/theme/sakuho.html
この冊封の定義を当てはめればまさに日本はアメリカの冊封を受けて定期的な朝貢をしている。日本の総理大臣はアメリカ大統領の信任を得なければ政権が長続きしない。つまり日本は朝貢をすることでアメリカの庇護を受けられていますが日米安保はまさに現代の朝貢・冊封関係とも言える。国家としては独立していても「皇帝は臣下の礼をとった周辺諸国の首長に対して王号や爵位を与えてその領域の支配権を認知しました。これを「冊封」と言います」と言うように、アメリカの権威を借りて政治家や官僚は政治をしている。
韓国は1000年近くにもわたって中華帝国の冊封下に置かれて来た。その証拠に「迎恩門」が漢城に1400年頃から建てられて来た。しかし韓国の歴史教育ではそのようには教えられていないようだ。むしろ日帝時代にどんな非酷い扱いを受けてきたかを教え込む事で小学生のうちから日本に対する憎しみを教え込んでいる。その為の歴史記念館まだ建てられている。
その事によって韓国の外交が制約されてしまって、韓国の李大統領は人気回復策のために竹島に上陸したり「日王への謝罪要求」までするようになった。その為に日本の対韓国感情は悪化して韓国の命綱とも言える日韓スワップ協定の延長が無くなった。後日、麻生元首相に実質的な訂正を行ないましたが、韓国の中国よりの姿勢が鮮明になって来た。
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