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シリア当局は、人道支援団体がホムスなどの戦禍を被る地域へ、直ちに、かつ自由に入れるようにすべきである。アムネスティ・インターナショナルは2月24日、このように述べた。
ホムスで殺害されたとみられる人びと計465人の氏名を、アムネスティは入手した。この間にも、ホムス市内のバブアムル地区は、17日間以上にわたって集中砲撃を浴びている。
「ホムスからの情報によると、市民は生活の基本インフラにさえこと欠き、状況はますます悲惨になっています」と、アムネスティの中東・北アフリカプログラム暫定副部長アン・ハリソンは述べた。
「シリア当局は直ちに、この無謀な砲撃を中止し、すべての人道団体が自由かつ即時に戦禍地域に入れるようにすべきです」
バブアムル地区の住民の話によると、砲撃と銃撃戦によって電気や水道のインフラが破壊され、修復される見込みはたっていない。
住民は、乳児のミルクや食品の深刻な不足に加えて、電気不足のために食品を冷蔵することができない状態だ。
また、この地域が直面する医療品と医療関係者の不足は深刻である。話を聞いた人びとの数名は、「バブアムルの仮設診療所では、治療にあたる医者はわずか一人しかいない」と語っている。
■「シリアの友人」会議
2月24日、チュニスで開かれた「シリアの友人」会議に出席している各国に対し、アムネスティは、人権を議論の中心にすえ、あらゆる提案に人権という概念を十分に織り込むことを検討するよう、要請した。
アムネスティはまた国連加盟国に対し、国連主導のシリア人権監視団の結成を真剣に検討すべきであり、その可能性を探るよう要請した、と述べた。
アラブ連盟の監視団がシリアから引き揚げた後、弾圧は大幅に拡大している。
国の状況が悪化する中、シリアの隣国は、あらゆる入国制限を取り除き、シリア人が弾圧から逃れられるようにする責任がある。いったん入国したシリア人を、国に強制的に送還しないことも含め、しっかりと保護しなければならない。
近隣諸国を含め国外にいる多くのシリア人は、「シリアの諜報機関の嫌がらせを受けている」と報告している。
ヨルダンの難民はまた、頻繁に銃弾、りゅう散弾、拷問などで重傷を負っている。にも関わらず、ヨルダンの州立医療施設や国際医療機関で受けられる治療は、非常に限定的だ。1週間前、現地を訪問したアムネスティの調査員に、難民はこのように語っている。
「我々は、非情な弾圧で自宅を追われた人びとに普通の宿泊と医療を十分に提供することを、シリアの隣国すべてに期待しています」とアン・ハリソンは述べた。
「必要であれば、世界各国は資金や物資を提供し、この隣国の努力を支援する必要があります」
さらに、アムネスティはここ数ヵ月、政治面、人権面で悪化する一途の状況や現地の予断できない状況を考え、シリア人を強制送還しないようにすべての国々に要請した。
■人道に反する罪
アムネスティは、シリア問題の国際刑事裁判所への付託、包括的な武器の禁輸、アサド大統領と側近の資産凍結を、繰り返し要求してきた。
国連調査委員会が2月22日に発表した調査結果は、広範かつ組織的な民間人への弾圧は、人道も含めた包括的な人権を侵害する犯罪だとするアムネスティの報告を裏付けている。
調査結果は、これらの人権侵害には指揮官と政府幹部の納得と同意が、明らかにあったことを示している。
アムネスティは、報告書に添えられた人道犯罪責任を問われる人物のリストは、シリアの説明責任を問う第一歩であり、シリアの状況を国際刑事裁判所に付託すべき、さらなるもう一つの理由になり得るとの所見を述べた。
▼関連ニュース
国連:シリアへの非難決議で孤立するロシア
http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php-storyid=1054
シリア:市民への残虐な攻撃を停止せよ
http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php-storyid=1050
アムネスティ発表国際ニュース
2012年2月24日
http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=1057
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