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平和ボケの産物の大友涼介です。
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【核心】「ロシア・中国 シリア決議案を拒否」2012/02/06(東京新聞)
<引用開始→
シリアのアサド政権による反政府デモへの武力弾圧停止を求めた国連安全保障理事会の決議案が五日未明(日本時間)、ロシアと中国の拒否権行使で再び廃案となった。シリア市民の大量殺戮を目の前にし、焦りを募らせた欧米側は、国際社会の早急な対応を求め採決に踏み切った。ところが、最後まで決議案の修正を要求したロシアと中国は結局譲らず、十ヶ月余の協議は振り出しに、安保理の「機能不全」もあらためて露呈させる結果になった。(ニューヨーク・長田弘己記者)
■欧米の失望
「ロシアと中国の拒否権行使には、気分が悪くなった。さらなる流血が起きれば、中ロも責任の一端を負うことになる」。米国のライス国連大使は痛烈に非難した。フランスのアラウド国連大使も「安保理史上、とても悲しい日になった」と悲嘆に暮れた。
欧米側の失望は深い。今回はアラブ連盟(本部・カイロ)がシリアに提示した先月二十二日の政権移行プランを土台に、安保理理事国(十五カ国)の中で、唯一アラブ連盟に加盟するモロッコが率先して決議案を作成。
昨年十月、中ロの拒否権で対シリア決議案が否決されたときと同じ轍を踏まぬよう、内政干渉を嫌う中ロに最大限の譲歩をし、一字一句にこだわって修正を重ねた末の決議案だった。
モロッコ国連大使は否決後、記者団に対して「決議案はまだ交渉のテーブルにある。すぐに安保理で協議を再開することを望みたい」と延べた。ただ「中ロが二度目の拒否権を使ったことで、協議再開には相当の時間が必要」(安保理外交筋)
■デモが頻発
ロシアは土壇場で態度を一変させた。採決前の約三十分、チュルキン国連大使だけが議場から姿を消した。ロシア本国に連絡し、採決への判断を仰いでいたとみられる。
独ミュンヘンにいたラブロフ外相も採決直前、「反体制派の暴力も非難されるべきだ」「外部からの軍事介入を排除できない」と主張し、棄権に回るとの観測を打ち砕いた。
強権的な体質があるプーチン首相には、下院選挙(昨年十二月)の不正疑惑が尾を引いていた。モスクワなどでは四日、約十二万人(主催者発表)が反政府デモ・集会を開き、「民主主義」の後退を批判、来月四日の大統領選で復帰を目指すプーチン氏に公然と退陣を求めた。
ロシアに同調した中国は今秋の共産党大会で、最高指導部の大幅な交代を控え、社会の安定が最優先されていた。腐敗・汚職の蔓延は抗議デモを頻発させ、チベット族などの独立運動は収まらず、当局の厳しい取り締まりが武力的な弾圧になるケースも増えた。
両国にとって、決議案採択でシリアに内政干渉を招くことや欧米側への譲歩は、現体制に直接跳ね返る危うさを孕んでいた。
■国連ため息
ライス米国連大使は「米国はシリア市民を支持し、抗議デモに武力弾圧を続けるアサド政権に、暴力を停止するよう圧力をかけ続ける」と述べ、今後も欧州やアラブ連盟と協調してアサド政権を追い込む構えだ。
一方、ロシアは、ラブロフ大統領が七日にシリアを訪問し、アサド大統領(48)と会談する予定を発表。あくまでも独自の外交ルートで事態収拾を図ろうとしている。
国連人権監視団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(本部・ニューヨーク)は「中ロが拒否権を使ったことは、アサド政権のデモ弾圧にお墨付きを与えるものでしかない」との声明を発表した。
国連の推計では、シリア軍や治安部隊による武力弾圧で既に五千四百人以上の市民らが犠牲になった。国際社会は大量虐殺(ジェノサイド)を前に、国連の機能不全と無力感にさいなまれている。
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