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【カイロ和田浩明】シリア中部ホムス市で3日深夜から4日未明にかけ、治安部隊が住宅地などを砲撃し、在英反体制団体「シリア人権観測所」などによると217人が死亡した。一度の弾圧の死者としては、昨年3月に民主化騒乱が本格化して以来、最悪レベル。中部ハマ市では住民1万人以上が犠牲になった30年前の軍による虐殺事件を追悼するデモが2日から3日にかけて行われ、反体制団体によると、治安部隊の発砲で少なくとも9人が死亡。一連の弾圧での死者は全土で約250人に達した。
国連安全保障理事会は、アラブ諸国などが提案したアサド大統領の副大統領への権限移譲を支持する決議案を審議中。拒否権を持つ常任理事国ロシアなどが反対しているが、日本時間5日午前0時に採決することを決めた。
ホムス市では3日午後11時過ぎから北部ハリディーヤ地区などで治安部隊の砲撃が激化。住民男性は毎日新聞の電話取材に「住宅地にいるが、激しい爆発音が響いている。狙撃手も出ている」と語った。シリア人権観測所によると、女性や子どもを含む207人が死亡した。反体制派活動家からは「新たな大虐殺だ」との声も上がっている。
ハマ市では30代の民主活動家男性が「10日前から一般住民が攻撃されていた。軍は戦車も投入してデモの抑え込みを図っている」と語った。一部の住民は、観光名所である世界最大級の大水車に、弾圧での死者の血を象徴する赤いペンキをかけたという。
「ハマの虐殺」は、アサド大統領の父親・故ハフェズ氏統治時代の82年に発生。弾圧されていたイスラム主義者の反政府テロ対策を名目に軍が進攻し、推定1万人以上が死亡した。「4万人死亡」とのシリア国内人権団体の推計もある。
武力弾圧や軍・治安部隊と離反兵士集団の衝突は国内各地で発生、首都ダマスカス、北部アレッポ、イドリブ、南部ダルアーでも死者が報告されている。国営メディアは騒乱参加者を「武装テロリスト」と非難している。
国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は3日、シリア人100人以上への聞き取り調査をもとに、シリア治安当局が子どもを拘束・拷問したり銃撃した12例を確認したと発表。学校を軍事基地や狙撃兵の拠点に使用していると非難した。
シリア騒乱では、推定5000〜7000人が武力弾圧で死亡。国連によると、少なくとも子ども384人が含まれている。
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20120204k0000e030136000c.html
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