http://www.asyura2.com/11/warb8/msg/653.html
Tweet |
2012年のイラン情勢を概観する:イラン戦争は起きるか
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/28252365.html
2012/1/27(金) 午後 1:09 新ベンチャー革命
1.2012年、エネルギー危機が起こるか
2012年1月23日、EUは今年7月1日よりイランからの石油購入を禁止すると決めたと報道されています。問題は、この措置に反発するイランがホルムズ海峡を封鎖すると威嚇している点です。日本の石油のほとんどは輸入ですが、その85%は中東からの輸入であり、そのほとんどはホルムズ海峡を通過しますから、もし、ホルムズ海峡が封鎖されたら、日本は大変なことになります。日本の石油備蓄量は約半年分ですから、ホルムズ海峡封鎖が半年以上長期化したら、石油が来なくなり、国内自動車輸送が麻痺して経済活動がストップしてしまいます。その意味でホルムズ海峡は日本国民の生命線そのものなのです。日本は食糧自給率も低く、天然資源はないに等しい、極めて脆弱な国家です。
もし、現実に7月以降、ホルムズ海峡が封鎖されたら日本は大変なことになります。70年代に起きた石油危機どころではなく、もっと深刻です。
現在の日本の安全保障が極めて脆弱になったのは60年代後半からの高度成長期以降でしょう。それまでは、日本は自給農業国家であり、石炭産出国でしたから・・・。
2.米大統領選とぶつかるイラン情勢の緊迫
現在、イラン挑発をしているのは主にイスラエル防衛をミッションとする欧米ネオコン勢力であり、過激なネオコンを闇支援しているのは、米国および欧州の親イスラエル勢力(イスラエル・ロビー)と思われます。そしてEUを闇支配している欧州寡頭勢力の中にも親イスラエル勢力がいて、EUのイラン制裁を後押ししているように見えます。
今年末に行われる米大統領選は欧州寡頭勢力と米国内リベラル層の支援する民主党候補オバマと米国戦争屋の支援する共和党候補(現段階では未定)の一騎打ちとなる予定ですが、選挙の争点に、イラン情勢を絡ませる選挙戦略がとられると思われます。
なお、上記、米国戦争屋およびそのロボット・悪徳ペンタゴン日本人勢力の定義は、本ブログのNo.225http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/20079420.htmlの注記をご覧ください。
上記の事情を考慮すると今年7月になってほんとうに、欧米がイランからの石油輸入を完全に止めるのかどうか、現段階では今一、不透明です。
3.米国は今年半ば、イランに軍事行動を取るか
2012年一杯はまだオバマ政権下ですから、米戦争屋としては、オバマ政権下でイラン先制攻撃を仕掛ける可能性は低いと思います。ただし、イランから一方的にホルムズ海峡封鎖を仕掛けてきたら、話は別ですが、現時点でイランの方から欧米を挑発する可能性はほぼゼロです。
EUがイラン制裁を発動すると決めた今年7月は米大統領選の山場の時期です。この時期に米国が戦争に突入することはまさかないでしょう。しかしながら、大統領選の争点のネタとして、イラン情勢を緊張させておくことは米戦争屋(共和党支持)にとって損ではないと思われます。
一方、EUを仕切る欧州寡頭勢力は米国戦争屋が大統領選で手一杯である2012年段階においては、イラン制裁の主導権を確保するつもりでしょうが、すぐに本気でイランを締め上げる気はないのではないでしょうか。
4.石油の宝庫イランを巡る世界的寡頭勢力の駆け引き
戦前、イランの石油開発を手がけたのは欧州寡頭勢力でしたが、戦後、米戦争屋が暗躍してイランの石油利権に介入しています。
その後、1979年にイラン革命が起きて、イランの石油利権はイスラム勢力に奪われています。それ以降、今日まで、世界的寡頭勢力の二大勢力である欧州寡頭勢力と米戦争屋は呉越同舟で、イラン石油利権の奪還を虎視眈々と狙っています。
イスラエル防衛をミッションとするネオコンは欧州寡頭勢力と米戦争屋に食い込んで、イスラエルの宿敵・イランのイスラム勢力打倒を謀っているわけです。
イランのイスラム勢力を崩壊させれば、石油利権奪取を狙う世界的寡頭勢力もイスラエル防衛をミッションとするネオコンおよび欧米のイスラエル・ロビーも得をするわけです。
5.イラン問題は世界的寡頭勢力と中露の対立問題に帰着する
周知のようにイランが強気なのはバックに中露という核保有大国(欧米勢力が戦争を仕掛けられない手ごわい相手)が控えているからです。
したがって、過激ネオコンがいくらあせっても、そう簡単に米戦争屋もイラン戦争はできません。
以上の見方から、2012年一杯はイラン情勢の緊迫は続くでしょうが、少なくとも、11月に米大統領選が終わって、次期米政権が決まるまではイラン戦争が起きる可能性は低いと思われます。
いずれにしても、来年の米政権の実権をネオコン勢力が取るかどうかで、イラン情勢の行方が決まるような気がします。
ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm
テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.elmstadt.com/news/techventure.html
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。