http://www.asyura2.com/11/warb8/msg/582.html
Tweet |
2012年 1月 8日 10:35
JST http://jp.wsj.com/World/Europe/node_371664?mod=WSJSeries
米国の政府高官と国際石油業界が想定する悪夢のシナリオがある。
それは、制裁を課した西側に反撃したいイランが自暴自棄になって、戦略上重要なホルムズ海峡を封鎖し、原油の輸出を阻止しようとすることだ。
英米両国の政府高官はイランがホルムズ海峡を封鎖しようとした場合、軍事的行動も辞さないとの姿勢を示している。
世界の原油取引量の5分の1は、ホルムズ海峡を通ってペルシャ湾から輸出されている。
今のところ、軍事的行動の可能性は駆け引きの範囲内にとどまっている。しかし、舌戦が過熱し、分裂状態にあるとみられるイラン政権に経済的な圧力が高まるにつれ
、政府高官やアナリストはイランが読み違えや行き過ぎから、紛争の引き金を引きかねないと懸念している。
6日には、イラン政府がホルムズ海峡での軍事演習を計画していると発表、西側をさらに刺激した。イラン海軍はこの発表の数日前に、ホルムズ海峡に近いオマーン湾で軍事演習を終えたばかりだ。
元米海兵隊員で戦争研究所(ワシントン)のアナリスト、ジョナサン・ルー氏は「今は政治的な発言が主で、海の上の現実とは開きがある」と指摘、「イランが脅し文句を実行するとしたら、驚きだ。いいことは一つもない」と話した。
しかし、防衛アナリストやイラン専門家は、心配するだけの理由があると指摘する。
アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)のフレッド・ケイガン氏は、
1940年代初頭に米国が日本への石油輸出を禁じた結果、日本が判断を誤って自殺行為に出たことを引き合いに出し、米国が経済的な圧力をかければ、逃げ場がないと感じているイランは捨て身の行動に出かねないと述べた。
米国の政府高官はイランがホルムズ海峡を封鎖すると警告した意図について、
原油市場を混乱させ、原油価格を高騰させるためとの見方を明らかにした。
また、米国防総省が封鎖を容認しないとの姿勢を示したことについては、同盟国に安心感を与え、動揺した市場を落ち着かせるためだと述べた。
衝突や米国による軍事行動の可能性について検討を続けてきた政府高官や専門家によると、衝突が起きる可能性が最も高いのは海上だという。
イランはより強力な地域大国にふさわしい力を持つため、野心的な海軍拡張計画に乗り出した。
イランは1980年代のイラン・イラク戦争当時と同様に、船舶や航空機を使ってホルムズ海峡を通過する石油タンカーを攻撃しようとすることもありうる。
また、イランがホルムズ海峡を全面的に閉鎖しようとする可能性も否定できない。
同海峡を完全に閉鎖する最も確実な方法は、タンカーが通過する航路に機雷を敷設することだ。しかし、専門家によると、イラン海軍の活動が国際社会の監視下に置かれていることを考えると、機雷の敷設は非常に困難だという。
イランが機雷を敷設すれば、英米とその同盟国は機雷の撤去に乗り出さざるを得なくなる。そのためには、イランの対艦ミサイルや小型攻撃艇を破壊する必要があり、その後、掃海艇を使って海峡から機雷を除去することになる。
『くにまるジャパン』1月6日放送分〈佐藤優〉その1 イラン問題
『くにまるジャパン』1月6日放送分〈佐藤優〉その2 イラン問題
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。